仏語で言うところの「五欲」。これは、虫ケラや野獣レベルでも持つ「五境」に関する欲求の充足であり、ここにゴール ( 到達点 ) を設定してしまうと、到達した途端に、あまりの詰まらなさ、空虚さに驚き、「目的喪失症」みたいな人間になったり、どんどん呆けてしまう事もある様だ。たとえば味覚などは所詮、よほど飢えていない限り「上限が有る」モノだし、美味いモノを食ったからといって頭の中が充実する訳でも無い。今時、美味いものを食ったからといって羨望の眼差しで見られる事は皆無であり、美味しがったりすると、「ネタキャラですか ?」と笑われる事すらある。

  ↑
  ↓

 最近は、五欲を満たすどころか、その真逆に位置する、「節食」だとかキツめのランや筋トレだとかの「やや苦行か ?」と思う事を主に行っている。( キツめに設定するのは、隔日程度 )
また、擬似的に「敢えてお金を使わない or 少額で済ます。」という事もしている。( 某・富豪の真似。本人いわく、いい修行との事。)


 ほんの少し、不快・不便な状況を自らに課し続けていると、感覚的にも頭脳の冴えも鋭敏になっていく。また、欲に囚われ続けて「依存症」となり、ズルズルと破滅の方向に向かってる人々がよく見える様になる。五欲を満たせば満たすほどに、考える事を止めて愚かになっていく様サマは、見ていて哀れを感じる事すらある。酔うと知能の程度は隠しようが無い。





 こうした、やや僧侶的な生活を志す切っ掛けは、「読みたい or 読むべき」本のリストが溜まっていった事や、肉体・精神的に柔弱化し、疲労が抜けきらずに休日は寝てるだけ・・といった自分に危機感を持った事だった。

 コルクボードにピン留めするかの様に、意識の定点を「五欲以外」に設定し続ける方が、遥かに精神的にも快適だし、利も有って健全と言えるのだが、こんな簡単な理屈すら「全くもって理解できない。」という人も居たりする。← 頭では分かってはいるのだが、長年の悪習の力に抑え込まれてしまっているのだろう。 習慣の力 というのは実に強大である。



長ぁくなったので一旦締め 〆





「欲の力」で社会を変える仕事術 (PHPビジネス新書)/渡邉 美樹

¥882
Amazon.co.jp


 欲望を喚起・刺激するビジネスモデルを、「古い」と断じる人もいる。むしろ逆に、「際限の無い欲望」を抑える or ごまかす、気を散らすビジネスの方が伸びてるのかも知れない。いちいち細かく雑多な欲望を全て叶えていたら、時間の損失だけを考えても勿体無さ過ぎる。