ローレル競馬場へ!(中編) | ヴァージニア日記 ~初体験オジサンの日常~

ローレル競馬場へ!(中編)


4月の雪!  昨日は、ワシントンDC郊外のベセスダ

 というところのホテルに泊まったのだが、

 朝起きてみると、ご覧のような雪景色で

 ビックリ。

 先週、東京でも19年ぶりに4月に雪が

 積もったというようなニュースが流れて

 いたが、こちらも同じ。

 最高気温27度といった夏のような日が

 あったかと思うとこれなので、どうも身体

 がうまく適応しないのが困りもの。。。




その話はさておき、ローレルでの競馬観戦記の続き。


昨日、私たちが見た馬は、日本で言えば未勝利クラスから1勝級クラスの3歳馬だけ

だったので、馬のレベルの比較はちょっとできない。

(タイムも馬場が違うと比較できないので何とも言えないが、馬体自体は同じクラスの

日本馬とそう変わらないように見えた)


ただ、一番「日本と違うな」と思ったのは、

馬がみな落ち着いている ということだ。


日本のパドックなどでは、よく入れ込んで首をたえまなく上下に振っていたり、口から

泡を吹いている馬、発汗の激しい馬を見かけることがあるが、そういう馬が皆無なの

である。

もちろん、日本の競馬場に比べて入場者数が少なく(こんなので経営が成り立つのか

と思うぐらい空いている)、パドックに人が少ない、ということが原因とも考えられる。

大声で応援したりヤジを飛ばしたりする人がいないので、馬もビックリして興奮したり

しない、ということはあるのかもしれない(馬というのは草食動物なので、元来きわめて

物音におびえやすい性質をもっているのだ)。


ただ、それだけではないような気がする。


というのは、一つ、ちょっと日本ではあり得ないな・・・と思うような

面白い事例ぶつかったからである。


第5レースのスタート時にアクシデントが起こった。


13番の馬が、ゲートの前扉を頭で押した拍子に、ゲートを突き破って出てしまい、

そのまま200メートルほど、直線を走ってしまったのである!

(ゲートは危険防止のために、たとえスタート前であっても馬が前扉に頭を突っ込ん

だりした場合、そこだけが開くようにできている)


予行演習?1 予行演習?2

上左の写真が、その「フライング」してしまい、200メートルほど走った馬を誘導馬が追いかけて

行き、止めようとしたところ。

1コーナーの手前でなんとか止まり(馬が「まだレースではない!」と気づいたようだ)、

なだめられながらスタート地点に歩いて帰っていく姿が上右の写真。


こういうことは、日本でもたまにあるが、そういう場合はどうするかというと、

まず、一旦ゲートの中に入った他の馬をゲートから出すのが普通だ。

(ゲートを突き破ってすぐのところで止まったならともかく、これだけ距離を走ってしまった

場合は、必ずそうする)


そして、まず、ゲートを突き破って少し走ってしまった馬の「馬体検査」というのをやる。

200mぐらいで止まったのなら大きな影響はないことが多いが、もう少し走ってしまった

ような場合は、馬の呼吸がかなり乱れていたり心拍数が上がっていたりするので、

そういう場合(あるいは、ゲートに頭を突っ込んだ際に怪我をしているような場合)

は、その馬を競走から除外して、再びスタートするためだ。


ところが、

(アメリカではどのような規則になっているのかはわからないが)

この第5レースの場合、13番の馬はそのままゲートのところまで歩いて戻り、

何事もなかったかのように、一番外側のゲート(突き破られたゲートは使えないので)

にそのまま入って、スタートが行われたのである。


その間(つまりこの馬がゲートを突き破って200mほど走って止まり、ゲートの場所まで

歩いて帰ってきて再びゲートに入るまでの間)、数分はあっただろうか・・・


なんと驚いたことに、

その間ずっと、他の馬はみなゲートに入ったまま待っていたのである!!


競馬をあまり見たことがない人は、そのどこが驚きなのかがわからないと思うが、

日本で同じようなことをやった場合、ゲートの中で待たされている側の馬たちの

中にイライラして暴れたりする馬が出ることは、はっきりと予想できる。

(ゲートになかなか入らない馬がいて、1~2分待っただけでもそういう馬が出る

のだから、この場合のように数分も待たされれば、結果は明らかだろう)


ところが、どの馬も、何事もなかったかのようにゲートの中でおとなしく待っていた

ばかりか、いざスタートが切られてみると、(気が抜けて出遅れるような馬が出る

のではないかと思ったが)そういう出遅れも一切なかった。


もちろん、ゲート内で待たされたことの影響が全然なかったとは言えないだろうが、

アメリカの馬が日本の馬に比べて精神的に図太い

ということは、どうもたしかなようだ。


(ちなみに、ゲートを突き破って出た13番の馬は、ブービーでゴールインした。

スタート前に200mほど走ったのがこたえてスタミナをロスしたためにブービーに

終わったのか、かえってそれがいい予行演習になったので最下位を免れたのか

はわからない。)



しかし、アメリカでの日常生活をよく思い起こしてみると、

上記のこと(日米の文化差?)は馬だけではなく、まさに人間も同じである!!

もちろん人にはよるが、平均的な日本人ならイライラして絶対にじっと待っていられない

ような状況でも、アメリカ人の多くは平気でへらへら笑いながら待っているのである!


そういう図太い人に育てられると、馬もそういう風に図太くなるのだろうか?



えっ? 「そんな話はどうでもいい」 って?


で、昨日 おまえは競馬で儲かったのかどうか・・・  が早く知りたい、って?


そういうアンタも気の短い日本人だねえ・・・・・・まあ、そうあせりなさんな! 


続きはまたあした(笑)。