窓からの風

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窓からの風

首筋を通り過ぎ髪を揺らした風

心地よくキラキラ 音をさせて

背後から紙が舞う

慌てて振り返った瞬間

貴方が手を引き

君が近づき

一瞬で私が圧し潰される




それは写真のように

切り取られた

ゆっくりと舞っている紙だけが目障りで

音だけが耳に届く




誰が私と小指を絡めたの

じわりと痛む




慌てて現実へ戻る

親切そうな人が声をかけてくる

何か言っていた気がした

私は笑った気がした




私の手からもすり抜けて紙が舞う

私の何かも・・・・・・

キラキラ 音をさせて

もう誰も見ていない

綺麗な風景の一部を創る

二度と戻らない

あの紙と一緒ね




あの日のことは忘れたのに

腫れもせず 赤くもならず 傷もないのに

痛みだけを小指が覚えている




窓からの心地よい風

なのに

煩わしいのは

揺らした髪が纏わりつくせい・・・・・
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