ソニー、ゲーム部門リストラへ PS3立ち上げで赤字増

2007年04月19日20時07分

 ソニーの子会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は19日、欧州法人のリストラに踏み切る方針を明らかにした。約1900人いる社員の削減や事業部署の統廃合などが有力で、数カ月以内に実施する見通し。ソニーのゲーム事業は、新型ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の立ち上げコストなどで、06年度の営業赤字が2000億円前後に膨らむ見通し。目標とする07年度の黒字化に向け、リストラによって収益性の改善を目指す。

asahi.comより 記事引用



ゲーム業界は不安定だ。

大企業でさえも、これほど個人が会社に寄りかかることのできない業界も珍しいのではないか。

40歳くらいになると、安定という言葉を求め出すが、

実際に安定を掴むことは難しく、何とかヒット製品を産み出して一時的に金を得なければならない。

会社は仕事をする場所と機会を提供してくれる機関として捉え、自分自身はフリーでやっているものと考えた方が良い。

信頼できる仲間を増やし、仕事の大半をパソコンの前で過ごす人間も、営業マンと同じくらいのビジネスマインドを持っていなければ、定年までゲーム業界で”ちゃんと”働くことはできないだろう。


新卒採用に関しては、その点で不満がある。

専門職で入ってくる社員は、営業に関心を示さない職人肌の人間が多いのだ。

ゲーム業界にリストラが多いことは周知の事実なのだから、

業界で生き残る道は、営業的センスを身につけるか、天才的なゲーム制作能力を発揮するしかない。


SCEは、PS3の赤字をリストラによって乗り切ろうとしている。

経営の神様といわれる松下幸之助は、昭和4,5年の大恐慌時に、リストラを行わずに、生産の従業時間を半分にし、全社員が休日を返上して製品の販売にあたることで経営をもちなおしたそうだ。

大恐慌の最中、リストラが大流行だったそうだが、松下は「企業が従業員の人生に責任を持つ」という発想を実行してみせたのだ。

バブル後から現在2007年、再びリストラが当然の時代である。

景気が上向きと言われても、SCEはリストラをしなければならない。

つい2年ほど前までは、PS2がダントツだった。

ゲーム業界には、魔物がうようよ棲みついている。

たとえ全速力で走っていたとしても、肉を食いちぎられる世界である。