3発同点の健闘も最後は・・・~第28節・ホーム名古屋戦 |  うさぎおやじ日記

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 FC町田ゼルビアのことなど、気の向くままに

名古屋グランパスのサポーターのみなさん、平日というのにたくさん来て頂きました。今年を逃すと次はいつ野津田という場所に行ける機会があるか判らない、そう思って来場されたのかもしれませんね。

5月には私もそんな想いで瑞穂を訪れたのでした。


いわゆる「オリジナル10」のクラブとしては、天皇杯を含めるとゼルビアにとって6つ目の対戦相手となりました名古屋です。

楢﨑とかシモビッチとか佐藤寿人とか、こんな選手がいてずるいぞと言いたいところですが、本当はそんな凄い選手たちのいるクラブと対戦できてうれしいのです。

そういえばアウェイ対戦時にはアディショナルタイムに「恩返しアシスト」をくらった杉本はリザーブにも入っていませんでしたね。


そして迎え撃つは、われらがFC町田ゼルビア。 

アタマから来るのではと予想していた孝司はこの日もベンチスタート。2試合の出場停止から松本が大谷に代わって復帰した以外は、スタメンは前節と同じでした。


いきなり自陣ゴール前で深津のバックヘッドのボールをかっさらわれての大ピンチ。

ここは何とか大丈夫でしたが、ここ2試合7点・5点と大量得点で勝って来ている名古屋です。ボコボコにされるかもという不安も頭をよぎらずにはいられない立ち上がりとなりました。


ところがなんと先に得点したのはゼルビア。

松本のクロスに戸高のヘッドで楢﨑の守るゴールを脅かしたかと思うと、今度は奥山からのボールが相手に当たってこぼれたところを平戸がダイレクトでシュート。これが先制ゴール!


オフサイドにかからずに抜け出して受けたシモビッチのきれいなターンから流し込まれて同点にされはしたものの、その後もコーナーキックを多く得るなどゼルビアは強豪相手にまったく臆せず闘っていたと感じました。


何とかハーフタイムまではせめて同点でいきたかったものですが、やはり強い名古屋。似たような位置からのフリーキックをゴール前に入れられると、それが2点目、そして3点目につながってしまいました。

フリーキックを蹴ったのはいずれもガブリエル・シャビエル。1点目と合わせて名古屋の3得点すべてをアシストした加入間もない選手、しっかりと名前を憶えさせられてしまったようですね。



後半のアタマから大歓声に迎えられて孝司が登場(吉田アウト)、ここからゼルビアの反撃の始まりです。

記録を見れば最終的に名古屋の倍ほどのシュートを放っていたゼルビア、その多くは後半のものだったでしょう。雨の中を走り廻りボールを拾ってつなぎ、そしてシュートまで。どちらが格上のクラブか判らないぐらい攻めていましたね。


大分へ行かれなかったサポーターの為にもう一度というわけでもないでしょうが、井上のミドルシュートが炸裂!!これで1点差に。

さらにそれから数分後には、戸高が自らのシュートをブロックされるとはね返りを押し込む!!!ついに同点。

前半終わりごろには静かになりかけていたメインスタンドも含め、歓声が爆発する野津田。凄いぞゼルビア、とにかく凄い。


さらにその後も試合を支配し続けて、このまま大逆転があるのではないか、そう信じたひとも少なくなかったことでしょう。それぐらいゼルビアの方が流れを奪ってた。

だが最後には名古屋の前に屈した。アウェイでの対戦の時と同じように・・・


ゴールへと迫った相手選手を倒したとして主審がレッドカードを掲げたのは私にも見えました。

しかし激しく抗議をしていたのか、その後数分してようやく再開。平戸が不満を露わにしながらピッチを去っていったのは、彼はプレーにまったく関与しておらず、主審が深津と間違えてカードを出したからだったらしいと知ったのは、帰宅してからのことです。

平戸が怒るのも当然のこと。これは後からでもきちんと正してもらわないと。


プレー再開、この日大活躍だったシャビエルのフリーキックが直接ネットを揺らすと、数分後に試合終了のホイッスルが鳴り響く野津田。アディショナルタイムが何分だったのか、現場では私はまったく判りませんでした。


名古屋が町田に勝利した。その結果は極めて順当なものとして、ほとんどのサッカーファンには受け取られ、特に印象に残ることもないでしょう。

もし両クラブのサポーター以外の多くの人々の記憶に残っていくのなら、それは誤審による人間違いで退場者が出た試合としてということに違いありません。


しかし私にとっては違います。

誤審は誤審として然るべきところで検証していただくとして、ゼルビアの選手が相手を倒したことからフリーキックが相手に与えられ、それを見事に決められたことには変わりない。審判のせいで負けたとは思っていないので、それはまた別の話しです。


そんなことよりも、名古屋グランパスという強豪を相手にして一歩も引かず、2点差を追いついてなお攻め続けて逆転勝利の可能性を見せてくれた素晴らしい試合。

そんな試合をしてくれたゼルビアの選手をあらためて誇りに感じた一戦として、私はいつまでも記憶にとどめておきたいと思っています。

 

【15位 勝ち点38 観客6007人】

【DAZN実況・野村明弘 解説・戸田和幸】

2017・8・17