前回は抗インフルエンザ薬のノイラミニダーゼ阻害薬の働きについて説明しました
インフルエンザウイルスは感染した細胞を栄養にして増殖します
増殖し尽くしたら、ノイラミニダーゼという酵素を使ってその細胞を壊して外にでてきます
そして周りの感染していない粘膜細胞に侵入して増殖する
ということを繰り返します
ノイラミニダーゼ阻害薬は、このノイラミニダーゼという酵素をブロックします
インフルエンザウイルスが感染した細胞からでてこれないように封じ込めます
そしてインフルエンザは次々と細胞に感染して、どんどん増殖することができなくなります
勢いがないウイルスは、人間が持つ免疫能力によって排除されやすくなるというものです
今回は以前から存在する2種類のノイラミニダーゼ阻害薬について書いてみます
タミフルとリレンザです
まずはタミフル、中外製薬の薬です![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
カプセルかドライシロップです
1日2回、5日間飲みます
飲み薬なので効果がでてくるには、腸から吸収され、血液の中を通って、インフルエンザウイルスが感染しやすい気道粘膜に運ばれるのを待たなければいけません
このため気道粘膜でのタミフルの濃度は口から飲んだものよりもかなり薄くなってしまいます
気道粘膜での濃度を上げようと、高濃度の薬を作って飲むと、腸や血液を介して色々な副作用がでてくる可能性があり、そこそこの濃度の薬になっています
耐性のないインフルエンザウイルスにはしっかり効きますが、耐性のあるインフルエンザには効きにくい、また耐性インフルエンザウイルスを作りやすいと言われています
ただし、手軽に使える飲み薬というのがメリットです
小児では飲みやすいのでよく使われる薬です
もう一つが、リレンザ、グラクソ・スミスクラインの薬です![ビックリマーク](https://stat.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
こちらは吸入薬です
1日2回、5日間、吸入します
タミフルと比べた利点は、直接口から吸入するので、気道粘膜に直ちに薬が到着し、すぐに効果を発揮するという点です
また、直接気道にだけ届くので、高濃度の薬で大丈夫なのも利点です
血中を通らないので余計な副作用のリスクが殆んどないということです
タミフルと違い、耐性インフルエンザウイルスはできないと言われています
理論上はインフルエンザならなんにでも効くということです
ただしデメリットもあります
それは吸入薬であるということ
このため小さな子どもや認知症のある人、かなりの高齢者などでは、しっかり吸入できないので使えません
以上、タミフルとリレンザについて書いてみました
もうひとつ補足事項があります
タミフルは5日間しっかり飲まないと十分な効果を発揮せずインフルエンザウイルスを根絶できない可能性や、生き残ったウイルスがタミフルに耐性を持ちやすくなります
このため処方されたら熱が下がって楽になっても、しっかり最後まで飲み終える必要があります
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