任務完了。 | 『声』の残し方-いつかの、だれかに…

任務完了。

今楽生院から戻ったところ。

7時ちょっと前に楽生院に到着。たくさんの警察が楽生院への出入り口を封鎖、新しい病棟の門からしか出入りが出来ない状態。それでもこの時はまだなんとか楽生院区内に入ることができた。学生たちが座り込みをしている貞徳舎へ急ぐ。

メディアは学生の人数を200人ほどと報道。しかし、これはかなり拡張されたされた数字だと思う。おそらく、いても100人ほど。200人だったのは警察のほう。いや、200人は以上はいたか。300人はいたんじゃないだろうか。

7時30分。警察が座り込みの場所へ。学生と警察が対峙する。40分。一人目の学生が強制的に連れ出される。「帯走」(連れて行け)という長官らしき男の一声。学生はお互いに腕を組みなんとか踏ん張ろうとするが、「楽生院の瘡蓋」をはがすように、一人一人外へ連れ出す。

8時30分。全ての学生を排除。電気のこぎりを使い、ドアをこじ開け、貞徳舎の中へ。そこに住んでいたおばあちゃん-藍阿姨を外へでるよう指示し、電線をスパナで切り、警察が貞徳舎を占領。

ここに住んでいた藍阿姨は「死んでもここからでない」とずっと言っていた。学生に付き添われながら、泣きながら車椅子を運転してでてきた。心が痛む。

貞徳舎の近くに植えていた芋。踏み潰されて通路になっていた。院民が植えたであろう芋畑は、これからの楽生院を象徴するようで、鼻が思わずすっぱくなった。

今日、警察が占領したのは貞徳舎だけではなかった。楽生院全体を占領した。楽生院旧住居区に通じる道も全て封鎖され、楽生院に住んでいるおじいちゃんおばあちゃんでさえも、旧住居区に入ることができない。楽生院の外へ行く場合にも、新しい病棟の門を使わなければならなかった。

今頃、取り壊される区域に立ち入りを禁止するフェンスが組まれているはずだ。もうすでに完了しているかもしれない。取り壊される建物は、楽生院設立当時から使っている病院を含め10棟。すぐには取り壊しは行われないだろうけど、取り壊される準備は今日で完了した。

次回楽生院に行った時はもう全然違う風景になっているかもしれない。

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今日占拠された貞徳舎と藍阿姨も登場する「樂生與反樂生」。(最初のほうで出てくる人たちははやくMRTの建設をしましょうと主張する。つまり「反樂生」。)