こんにちは、
セミナーズの八木です。


本日も、ビジネスや仕事の役に立つアイディアを、
渾身の力を込めてお届けしますので、
何卒、宜しくお願いいたします。



とある、実験のお話をまずご紹介いたします。


被験者に「よくあるハサミ」を見せ、
「このハサミは何円するでしょう」との質問をする。


ただし質問に答える前に、
200から2000まで、200 の数字ごとに
刻みをつけたルーレットを回してもらったのです。


Aグループには、
数字が小さい(200~1000)ルーレットを、

Bグループには、
数字が大きい(1200~2000)ルーレットを

回してもらいました。


その数字を見てもらってから、
ハサミの値段を答えてもらいました。


すると、ハサミの値段の
見積もりに700円以上の差が出たのでした。


Aグループは、
400の数値が出れば「100円ショップに売ってそう」、


反対に、Bグループで高い数値が出ると
「質が高そう」「よく切れそう」
として高い値段を答えたのでした。



ルーレットとハサミの値段が
全く関係ないとわかっていても、
その通りに行動できないのです。


なぜ、人は全く関係ない数字に
影響されてしまうのでしょうか?


「ルーレットの数字」と「ハサミの値段」。


これらの数字に全く関連はありません。


その答えが以下のように説明されています。


「人間は不確実な事象について予測をするとき、
 初めにある値(アンカー)を設定、その後で
 調整をして予測を行います。


 しかし、最終的な予測値が最初に設定する値に、
 引きずられてしまい、十分な調整が
 できないことがあります。


 この場合、ルーレットの値がアンカーで、
 ハサミの値段についての最終的な予測が、
 アンカーに引きずられていることになります。」


こうしたバイアスのかかる結果を
「アンカリング効果」と言います。



つまり、この実験では「ルーレットの数字」が
初めにある値(アンカー)となっています。


そして、「ルーレットの数字」というアンカーに
引きずられてハサミの値段を決めてしまうのです。



これは、特別な考え方と言うわけではなく
日常生活の中で、多々見受けられることがあります。


例えば、お寿司屋さんのランチメニュー。


松、1500円
竹 1200円
梅 950円


と3つのコースがあるとします。


この3つの場合、
1500円の松がアンカーになると、
1200円の竹がちょっと安く感じます。


950円の梅になるとかなり安く感じてしまいます。


でも、普通に考えてランチで950円というのは
安いと言える値段ではないと思います。


もし、吉野家の牛鍋丼を前日に食べていて、
それがアンカーになっていたら、950円の
ランチをすごく高く感じてしまいます。


これは何も飲食店だけでなく、
高級品の小売り業界でも、
うまく活用されています。


高級品の小売業界で
鉄則とされているのは、

「一番高い品物を
 ショーウィンドウに飾ること」


です。


そうすることでお客様が
お店の中に入ったときに
他の商品を安いと感じてしまいます。


さらにそれだけでなく、高い物を
置いている店だから他の商品も
質が良いと錯覚してしまいます。


そうすることで、お客様の
購買意欲を高めることができます。


あなたの商品やサービスでも見せ方を
少し変えるだけで、価格構成を少し変えるだけで
お客さまに与える印象が変わります。


ジェイ・エイブラハムが提唱している1つの考え方。

「収入の限界はあなた自身の心にしかない。」


あなたのビジネスの向上に役立つのが
ジェイ・エイブラハムのマーケティング手法だけでなく
ビジネスにおける考え方です。
手法と共に考え方をぜひとも習得して下さい。



最後までお読み頂きまして、

ありがとうございました。


八木哲也