Good Morning OKINAWA                ~設計事務所の事情 うらじゅん(沖縄2022)Ⅲ~
2022年6月新たなスタートを切りました。
沖縄市で設計事務所並びに建築に関するお悩み相談所開設しました。
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毎年、あの大きな地震(阪神大震災)があったことを思い出し、亡くなった方への鎮魂歌を歌いそして祈る、ということも必要であろうけれど、これはこれから起こるであろう大きな災害に対しては何の役にも立たない、と僕自身は個人的にそう思っているので、まずは自分でできるところから見直していこうと考えている。

僕の本業は建物の構造設計というものであり、地震とは切っても切れない仕事なのであるが、ここから手をつけようと思っている。(最近はyoutuber目指してますが、これはさておき)

建物に生じる地震の大きさに関係するものの一つに「地域係数」というものがある。1.0~0.7までの数値を用いるのだが、例えば東京や大阪などは1.0であり、今僕が住んでいる沖縄は0.7なのです。単純に考えれば、1.0/0.7で、つまり沖縄より東京の建物の方が1.42倍ほどの耐力を確保しているということになる。

2016年4月の熊本地震での熊本周辺の地域係数は0.8~0.9だ。

(なぜこういう数値が各地域に設定されたのかは「地域係数の謎」を検索していただければ長々とした文章が出てくるので、それを興味のある方は参考にしてください。)

要は、日本のどこでも同様の大きな地震が発生する可能性はあるのだから地域係数をすべてに1.0にするべきだと思っているし、手がけている建物にはそれに近い耐力を確保しておきたいとも考えている。

熊本地震の後も、全国各地でこの地域係数見直しの意見などが出ている様子があまりないのは、現実感がないことゆえ仕方がないのかもしれない。神戸に住んでいるときは、あんな天と地がひっくり返るような地震を経験するなんて夢にも思わなかったからね。

次に、その大きな地震が沖縄で起こったらどうするか、ということを考えておかなければならない。

最近は沖縄でも小さな地震は結構ある。

大きな地震を経験しているからこそ、次にひょっとしたらでかいのが来るかな、なんて身構えてしまうほど怖いのであるが、沖縄という土地が島であることから、他府県からのボランティアなぞは全く期待できず、孤島になってしまうことがそれ以上に怖い。

沖縄に大地震なんて、などと思ってちゃダメでね、「予想だにしなかった」ような災害は、自分の身の回りで起こる可能性はいつだってあるし、予想できるようなものは、アナタ、そりゃあ災害っていいませんもの。

 

※写真は、当時僕自身が自転車に乗り記録として残したものです。

ショッキングではありますがこれも現実なんですよね。

上から

①神戸市役所:途中会の柱のせん断破壊などによる層崩壊(局部的な)

②転倒による柱の圧壊あるいはせん断破壊も併発

③鉄骨ブレースの降伏

④高速道路柱脚部の座屈