眠れないまま、迎えた朝。
 
でも、やっと朝が来たことに安堵。
 
朝6時に起きて、7時前には採血が。
 
いつもなら採血にもビビる私ですが、
手術後なので、なんだか余裕な気分で
腕を差し出します。
 
一晩中、緊張で体を硬くしていたようで、
すごく肩が凝っています。
 
ああ、肩マッサージのサービスが欲しい。
と真剣に思っていました。
 
朝8時に、看護師さんがベッドに朝食を持ってきました。
痛み止めの飲み薬があるから、少しでも食べてと。
 
いやいやいや!
お腹が痛くて起きられませんよー
と思うも、「手伝いますね」と無理やり
ベッドの端に座らされます。
 
すると、頭がぐわんぐわんと目眩と吐き気に襲われ、
「気持ち悪いです」
とまたすぐ横に。
 
血圧を計ると40-90ということで、
血圧が低いので、牛乳と薬だけ飲んで、
また横になります。
 
ベッドを少し起こしてもらって(45度くらい)
頭を高くしてもらったら、目眩が治まってきました。
 
そういえば、尿意がないなと思ったら、
尿道から管が出ており、ベッドの脇の
尿袋に尿がたまっていました。
一晩中点滴を打たれていますから
結構な量です。
 
そういえば、と思い、看護師さんに
「キズ口って縫ってあるんですか?
抜糸はあるんですか?」
と聞きました。
 
20年前に縫った盲腸のキズの抜糸の痛みを
思い出していたのです。
 
すると「抜糸はないですよー。
ハニカム構造のシールでキズ口を止めているので」
 
ハニカム構造のシール!
なんだそれは!?
と自分のお腹を見てみると、
確かに白いハニカム構造のシールでした。
 
 
これなら、剥がす時も痛くなさそうです。
 
もう痛そうなことは嫌ですからね!
 
ついでに、まだ背中にささっている
硬膜外麻酔の管は、いつ外すのか聞くと
3日くらいつけたままだと。
 
またもや聞きます。
「それって取る時は痛いですか?」
と。
だって、背骨の中に刺さっている長い針を抜く
わけですから、痛そうじゃないですか(T . T)
 
でも先生は、「痛くないですよ」と。
これを書いている時点でまだ抜いていないので
抜いた時の感じをまた書きますね。
 
ちなみに、尿道のカテーテルは、この日の
午後に抜きました。
ちょっとちくっとしましたが、一瞬でした。
 
そしていよいよ、午後から歩く練習。
 
こんなにキズが痛いのに、体も起こせないのに
歩くってどういうこと?!
と思いましたが、
歩くことで、全身の血流がよくなり、
腸の癒着も少なくなるので
最近では、手術の翌日から歩かせるのだそうです。
 
でも、無理そうなら、翌々日からでいいですよ、
とも言われました。
 
まず横になっている体を起こすのが一苦労。
腹筋を使うとお腹のキズが痛むので
ベッドの柵を掴んで、腕の力でゆっくり
体を起こします。
 
そして足を下ろして、体重をかける。
たったこれだけの動作をするのに、
まるで自分がナマケモノになったかのように
超ゆっくりにしか動けません。
 
キャスター付き点滴棒につかまり、
立ち上がります。
まだ下半身に麻酔が効いているので
(硬膜外麻酔が入っているので)
フラフラですが、なんとか立てました。
 
病室の入り口まで歩いてみます。
おお!歩ける!
でもお腹のキズが痛い!
 
看護師さんとゆっくり50mほど
病室のフロアを歩いてベッドに戻ります。
 
看護師さんいわく、
「女性は強いですよね。たいてい女性の方は
手術翌日に歩くんです。
男性の方は歩けない方が多いんですよ」と。
 
いざとなったら、女性の方が覚悟を
決めるのかもしれませんね。
 
夫も盲腸の手術はしましたが、
腹腔鏡手術でしたので、開腹はしていません。
 
私は、盲腸(21年前)、帝王切開(17年前)、
と今回で3回目の手術なので、
怖がり、痛がりの割には
はたから見ると飄々としているように見えるのかも。
 
夫は、硬膜外麻酔も開腹手術も
絶対したくない!と言っていますもの。
(そりゃあ、誰だって手術なんてしたくないですよね)
 
でも、歩くことで、全身の血流がよくなって
回復が早くなるならと、この日の夕方も
ヨチヨチ歩きですが、歩く練習をしました。
 
どうしてもお腹をかばっているので
前かがみの姿勢になり、
50m歩くだけでもめちゃめちゃ疲れますけど。
 
この日の夜からは、ちゃんとご飯が
食べられるようになりました。
 
 
入院生活中は楽しみがほとんどないので、
朝8時、昼12時、夕方6時のご飯が
唯一の楽しみです。
 
この日は、義両親がお見舞いに来てくれました。
車で1時間ほどかかるところに住んでいるので
わざわざ来なくても、と伝えたのですが、
顔を見に来てくれたようです。
 
手術翌日は夫が大阪に出張で、
私が心細いだろうという配慮だったのかもしれません。
ありがたいです。
 
夫は、大阪の楽天カンファレンスで講演があったのですが、
立ち見も出たほどだったそうです。
 
 
私がしばらく働けない分、彼にはしっかり
働いてもらおう(笑)
 
点滴のせいで、指がむくみ、
パンパンになってしまって
スマホのボタンがうまく押せず、
昨日、今日とスマホはお休み。
デジタルデトックスには最高かも。
 
 
21時には消灯になるので
病院では夜がとにかく長いです。
 
この日の夜も何度も目覚め、
時計を見ると時間の進みが遅いこと。
 
でも1日経つごとに、体が回復を
始めていることに驚きます。
 
痛み止めなしで眠ることができて幸せ❤️