半島での事ではありません。
領海のイザコザで、日本国内に反中の論調が高まる最中でも、
そんなことで足踏みなどしていられない、そういう業界の内情を知るべきだと思う。
熾烈なビジネスチャンス争奪戦。
その凄まじさを見るとき、国益の何たるかを考えるヒントにもなる。
そういう番組を視ました。
「あんな幼稚な中国」「人数ばっかりの中国」などと何かと揶揄される大陸だが、
それならそれ相応に「こっちの知恵を高く売る」ことで利益を生む方が前向き。
より建設的なアクションだと思うなあ。
NHK特集 「灼熱アジア・日韓中緑色戦争」 (11月14日放送)
大陸でのビジネスの主導権を争う“緑色戦争”の火ぶたはとっくに切られていた。
半導体、液晶と、日本から次々に盟主の座を奪ったあの韓国です。
以下、NHKの番組HPより転載。
「低炭素・緑色成長」を国策に掲げ、環境産業でも市場制覇を目指す。
韓国政府は中国政府と太いパイプを作り、環境関連企業を現地に送り込んで中国側が抱える
具体的な問題を次々に解決。今年は、大気汚染防止装置を開発するジェイテックが、
深刻な汚染問題を抱える炭鉱地帯に進出した。
一方、日本も中小企業を中心に韓国企業の厚い壁に阻まれながらも、
得意の自社技術を活かし中国の環境分野に続々と打って出る。
排水処理装置を売り込む大和化学工業は、自前での生産をあきらめ、装置技術を中国企業に開示して
生産を委託、決死のビジネスモデル大転換をはかった。
そこには環境技術育成を狙う中国の思惑が複雑に絡む。
中国の緑色戦争の勝者こそがASEANからアジア全土、そして世界の環境産業のリーダーシップを手にする。国ぐるみで海外進出を狙う韓国、技術の優位性を活かしたい日本。
次世代環境技術の世界標準を決する戦場と化したアジアを舞台に、日韓中の攻防やいかに。
・・・・と、こういう内容。
手に汗を握る戦いが伝わる、いい編集の番組でした。
この中小企業の社長さんが涙ぐましい。韓国相手に孤軍奮闘、汗びしょなんです。
こっちには日本の政府の後ろ盾、つまりコネなんて何ヒトツありゃしません。
一軒一軒、丁寧に訪ね歩く草の根営業で、損を承知で人脈を広げるしかありません。
さらに別件のニュースより。
日立製作所は中国・遼寧省大連市と資源リサイクル、低炭素経済分野で合意。
10月24日に東京で開催された「第5回日中省エネルギー・環境総合フォーラム」で調印した。
具体的な合意内容は、市郊外に建設中の「大連生態科学技術創新城」プロジェクトにおける
建物・住宅エネルギー管理など関する協力、長興島臨港工業地域および大連市街区の高効率水循環
プロジェクトに関する協力、大連市で資源リサイクル業務に従事する企業向けの家電リサイクル技術、
工場建設、経営経験に関する情報提供の3点。
今回の協力合意は、2009年11月に同社が中国国家発展改革委員会との間で取り交わした『資源循環
および低炭素経済協力に関する備忘録』を踏まえ、国家発展改革委員会の指導の下になされたもので、
今後同社は大連市政府のサポートのもとで、現地の関連企業や機関と協力活動を展開して行くことになる。
中国網の記事は、今年創業100周年を迎えた日立が、グローバル規模の「社会イノベーション事業」を展開、
特に中国をはじめ日本からアセアン、中東の24カ国・地域をカバーする「アジアベルト地域」における
生態環境重視の社会インフラ作りを重視しており、9月には天津市浜海地区とも技術提供に関する
合意契約を結んだと紹介。そして
「今後中国国内の各都市とも協力関係を結んでいくものとみられる」と伝えた。
う~ん・・・。
やっぱり勝ちに行きたいでしょう。
このまま沈みたくない、ニッポン。
それが純然たる国益では?違うの?