【今日のデッサンレッスンは「球」のデッサン】 | アトリエうみねこのブログ

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絵画教室アトリエうみねこです。運営を初めて2年目、現在、初心者を対象とする、人物クロッキーとデッサンの基本のレッスンを開講しています。マンツーマンから4人程度までのグループレッスン。
指導無しの人物クロッキー会も開催しています。

今日の「デッサンの基本」のレッスンは、お題が「球」。
球の基本的な描き方を実践し、それを応用できるようなモチーフを描く、という内容です。

「デッサンの基本」では、全12回の前半で、立方体や円柱などのシンプルな木製模型(レッスンでは「基本立体」と呼んでいます)の描き方を覚えると同時に、毎回、それぞれの回のお題となる立体に見立てたモチーフを、講師がいくつかピックアップしてレッスン会場に持参します。
複数のモチーフの中から、生徒さんに「これが描きたい」と思うものを選んでもらいます。

今日選ばれたモチーフはリンゴでした。
リンゴは別のクラスでも持参したのですが、やはり選ばれる率が高いですね。
見慣れている果物で親しみがあるのか、それとも他に、思わず選んでしまう要素があるのでしょうか。

ところで、今日のレッスンまでは、「最初にその日のお題の基本立体の描き方を説明して描いてもらい、後半でモチーフを選んで描いてもらう」という段取りでレッスンを進めてきました。

しかし、最初に基本立体の描き方をかっちりと説明してしまうと、いざモチーフのデッサンに移ったときに、生徒さんがその描き方にひきずられてしまうところがあるのだなと先日、別のクラスのレッスンをしていて気付きました。

たとえば、お題が「球」のレッスンで最初に球の描き方を実践すると、「リンゴを球に見立てて」と説明した途端、リンゴの形を取るためにきっちりと綺麗な円を描くところから始めたくなるような、そういう感じです。

基本立体の描き方を覚えてもらうのは、モチーフの全体的な形態や立体感を損なわずに細部まで描き進むためのヒントにしてもらいたいからなのですが・・・。

それで今日は、最初にひとまずモチーフを選んで描き始めてもらい、だいたいリンゴの形が取れて、立体感や質感の描き込みにさしかかったあたりで中断し、基本立体の説明と実践を差し込み、再びモチーフに戻って続きを描いてもらう、という段取りに変えました。

モチーフのデッサンの途中で、いったん違う情報に触れてもらうことで、描きかけたデッサンを冷静に眺めてから続けるという雰囲気が出ていたようです。

さて、マンツーマンのレッスンでは、私もそれなりに時間的余裕があるので、生徒さんが選んだモチーフを一緒になって描くのですが、ご希望があれば描いたデッサンは差し上げています。
今日の生徒さんに差し上げたのはこの1枚。
リンゴの周りに描かれているのは、説明のために描いた簡単な図解です。

生徒さんへお渡ししたデッサン