有川浩2連発(ネタばれ)
…最近は有川浩さんの小説に教えられることが多いなあと思います。
ということで、2冊ご紹介。
一部ネタばれますんで、まっさらで読みたい方はスルーでお願いします。
いいですか、ネタばれですよ~!
スルーの方のためにタイトルだけ先に書きますね。
「阪急電車」と「Story Seller」です。
おススメです。
ちょっとくらいばれててもいい方、既にお読みの方は下へどうぞ~
ネタばれですよ??
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これは、まずは構成が凄く綺麗だと思いました。
阪急電車の今津線を舞台に書かれた小説です。
各駅ごとにエピソードがあって、それぞれの登場人物が駅で、車内ですれ違いつつ、お互いに影響を与えていく暖かいお話です。
(前にも有川さんの本の記事のコメントでちょっと話題になった本です)
このお話の中に、結婚間近の彼氏を同じ会社の同僚に取られてしまい、その結婚式を台無しにして復習する女性のお話があるのです。
(暖かい話って書いたのに引っ張ったエピソードはイキナリこれか(笑))
真っ白いドレスで新婦よりも綺麗に着飾り結婚式に出席して台無しにし、そのままそのドレスで引き出物の袋を持ち、電車に乗った女性。
その女性と、たまたま同じ車両に乗り合わせた老婦人が会話をするのです。
女性は、その同僚と元彼を呪うために結婚式に出席したのだと老婦人に告げ。
老婦人は、彼女を責めず、いい根性だと言い、
そして、
「でも、気が済んだところでできれば会社をやめなさい」
と言ったんです。
…私、6月くらいにごたごたになったことがあり、すっかり疲れていたのです。
一生懸命、乗り切ろうとして何故こんなことになったのだろうと。
誠実にあろうとして、何故こんなことになったんだろうと。
そのまま放置しても良かったのですが、最近、もう一度この本を読み返したときに、この台詞に会って。
ケリをつけてしまおうと決心しました。
もう一度、最初からやり直そうと。
そういう勇気をくれた本でした。
勿論、他のエピソードもいいですよ!
お次です。
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これも、最近私が感じていたことをすぱっと言ってくれた本でした。
この本は2本お話が入ってまして、一本目は妻が小説家のお話。
元々、夫婦は同じ会社の会社員で結婚し、売れるつもりがなく妻が書いた小説が見事に当たり、妻は会社を辞め、専業小説家になったんですね。
駄目になっても、自分が稼いでいるからいいと旦那さんが後押しして。
仕事をすれば、それは小説家であってもトラブルはつきもので。
その時の彼女の台詞。
長めですが。
「いいか、こっちはこんな商売に就けるなんて微塵も思っちゃいなかったんだ!私が今書けるって幸運はまぐれで手に入ったんだ、そのまぐれがなくなっても元の生活に戻るだけで私が失うものは何もないんだ!だから悪いけど怖いもんなんか何もねえんだよ、最初っから私は何にも持ってないんだ!(以下略)」
私も今までどこの会社に所属しているわけでもなく、ただ個人として絵を描いてました。
しかも食べれません。<言い切ったーーー
絵を描く機会を得たのは「たまたま幸運があっただけ」と私も思っていて。
その幸運は明日なくなることだってあるというか、その確率の方が高い。
だけど、その気持ちをどう表わしたらいいのか分からないでいたら、すとーーーんと(笑)!
ああ、すっきりしたーーーーー!
と思いました(笑)。
お仕事を無責任にこなすつもりは毛頭ないんですけど。
あー、明日からどうしよう☆
すっきりした☆
2本目は奥さんが小説家で旦那さんが元々奥さんのファンだった、と言うお話。
これはね。
本当に良く分かるんですけどね。
差し向かいで「サインしてください」って言われるのって緊張すんですよ!!
私も、一枚、がったがたに震えたイラストを描いたことがあります(苦笑)。
差し向かいで本にお願いされたことがありまして。一度だけ。
あはははは。
もうねえ、スンゴイ震えっぷりですよ。
人前で絵を描くのが苦手なんですよ、基本的に。
で、余りに酷いので描き直すって言ったんですけど。新しい本に。
でも、代えてもらえないんですよ………orz
震えっぷりがそれはそれでいいそうで………
しょんぼりだーーーーーー!!!
ちゃ、ちゃんと描けるんだよ?ほんとだよ?