これまでの経緯 | うめりんの胃がん、腹膜播種 闘病日記~オタクだって生き残りたい!~

うめりんの胃がん、腹膜播種 闘病日記~オタクだって生き残りたい!~

胃がんからの腹膜播種と闘いつつ、趣味三昧に気楽に生きているおっさんのブログです

事の始まりは2010年の春に受けた健康診断でした。
バリウムの結果で胃が怪しいので胃カメラ検査を推奨するとの検査結果が来ました。
私の胃には以前から潰瘍の治った跡があり、この部分がよく検査にかかるのであまり気にも留めずに数ヶ月が経過。
夏が終わった頃に若干胃のあたりに違和感を覚えるようになったので近所のクリニックに頼んで胃カメラを飲むことに。
2つ潰瘍があって、ひとつはいいと思うけどもうひとつがちょっと怪しいので細胞を採取して検査するとのこと。
この時点では、これが悪夢の始まりだとは夢にも思いませんでした(´・ω・`)

2週間後、何の不安もなく来院したところ、まさかのガン宣告。
名古屋の大病院への紹介状を渡され、週明けの月曜日に家族と一緒に行けとの指示。
私の家族は犬と母親しかいないので、母親を伴って病院へ。

その後、胃及び大腸の内視鏡、エコー、CTなどいろいろな検査を受けて数週間後に正式に胃がんの宣告を受けました。

2010年10月、入院して胃の切除手術を受けました。
幸いにして胃の切除は半分で済み、10日ほどで退院。
その後の予後も極めてよく、普通の人と同じように食べられるようになるまでほとんど時を要しませんでした。
どちらかと言えば念のためという感じで抗がん剤のTS1を1年飲み、そのあとは薬も飲まずに経過観察。

3ヶ月毎の血液検査と半年ごとのCTが基本のルーチンでした。
2年経過したところで、一度肝臓がんの疑いを示唆されましたが、それは間違いで、それ以外は画像も腫瘍マーカーも全く異常を示すことはなく、手術から3年が経過しました。
3年を過ぎると胃がんの再発はかなり少なくなるということで、すっかり安心しつつ運命の4年目を迎えました。
最初の異変は今年、2014年の8月頃。
ちょうど水樹奈々さんのライブツアーであちこち行っていた頃でした。
少し変なゲップが出るようになり、いろいろ検索してみたところ胃を切除した患者は逆流性食道炎にかかりやすく、それの症状ではないかと思いました。
胃がんの初期症状でも同じことがあるという話も聞きましたが、正直そのときにはまさかという思いで。

ともあれ、ゲップと言っても大したことはないし、4月にCT検査と血液検査、会社でのバリウム検査、7月にも血液検査を受けたばかりで全く問題はなかったししばらくは様子を見ようと楽観視してしまったのでした。
そうして2ヶ月ほどが経過。
症状としては悪化もしてないけど良化もしないという感じで少し不安になってきました。
このあとは時系列で。

9/25 病院に電話。担当医には直接繋がらず、担当の事務の方が症状を伝えてくれるというので、ゲップがよく出ると伝える。
   事務の方は一瞬黙りこみ、「それだけですか?」とでも言いたそうな雰囲気だったので、「逆流性食道炎ではないかと思うしまさかとは思いますが胃がんの再発も心配なので相談したいです」と訴えたところ先生に聞いてきますとのこと。
   数分後、その事務の方が戻ってきて「ゲップだけなら心配する必要はないので、もしも歩くのもつらいぐらいの胸焼けが来たら連絡をください」との返答。
   私としても好き好んで胃カメラは飲みたくはなかったので「それならよかったです。ありがとうございます」と答えて電話を切りました。

10/4 奈々さんのライブツアーで台湾へ
10/6 帰国

10/9 症状がすぐれないため、もう一度病院に電話。強硬に胃カメラでの検査を依頼。
   胃カメラの検査をするには医師の指示がいるので診察を受けてほしいとのことなので、10/10に予約を入れて担当医とは違う消化器外科医に予約を取る。

10/10 診察を受ける。面談の結果、逆流性食道炎の疑いが強いので、胃カメラを飲みましょうとの結論。
    胃カメラの予約も埋まっているため、予め予約してあったCT検査を10/15に受けたあと、その結果を聞く日に胃カメラを飲みましょうということに。

10/15 CT検査。滞り無く終了

10/20 朝一番で胃カメラを飲むも、絶食が不十分とのことで胃の内容が派手にリバース、検査できず。その後CTの結果を聞きに担当医の元へ。
担当医の話によると、胃に腫瘍の傾向があり、腸の壁が厚くなっているように見えるとのこと。
内視鏡の前にPET検査をやりましょうとの結論。

10/22 PET検査を受ける。

10/27 胃に光る部分があり、腸も怪しいとのこと。胃と腸の内視鏡検査を指示される。

10/30 胃カメラ。前日丸一日絶食したため、検査は滞り無く終了。組織を採取。

11/7  大腸内視鏡検査。なかなか時間がかかったがトラブルはなく終了。

11/14 私が豊田スタジアムでサッカー日本代表の試合を観戦している間に母親に担当医から電話。
    大腸の検査結果がまだなので、診察を延期してほしいとのこと。
    胃の結果はわかっているとのことなので母親が尋ねたらガンでしたと…。

そして、運命の11/17

腸の結果はまだでしたが、結局予約通りのこの日に来てほしいとの事なので、母親とともに来院。
さんざん待たされたあとに悪夢のような通告を受けました。
胃には悪性の腫瘍があり、腸の外壁に腫瘍が見られる。これが悪性だったら腹膜播種という最悪の診断をせざるを得ない。
そんな説明を受けていたそのときに腸の分析結果が診察室の端末に到着。
それを見た瞬間、担当医は黙りこみ、沈痛な表情で悪性のものだったことを説明。
腹膜播種、すなわちがん細胞がすでにお腹の中に散っている可能性が濃厚とのこと。
「それは、余命何年という話ということですか?」
確かそのような質問を医師に投げたように記憶しています。
返ってきた返答がどんなものだったのかは覚えてはいません。
覚えているのは胃の全摘出手術は行うが、それは根治を期待して行うものではなく、その後抗がん剤の点滴によって治療を試みるという説明。

今にして思えば、私も母も、よくあの場で取り乱さずにいられたものだと思います。
腹膜播種という言葉は初めて聞きましたが、がん細胞がお腹に散っているという状態がどれほど絶望的なのかは誰でもわかることです。
帰宅後、ネットで調べてみたところでは、やはり根治は相当に難しく、余命としては1年~2年程度が目安なようです。

まあただ、お腹を開けてみないことにはわからないこともあれ、はっきりと余命宣告を受けたわけでもないのであまり絶望することもないのかなとも思います。
現在は体調もいいし、まだ体力もあるので強い抗がん剤にも耐えられると思うので、がんばりたいです。
それでも、普通の人のように70、80まで生きることはとても無理でしょう。

今の年齢が48、あと数日で49になります。
漠然とですが、あと5年ぐらい生きられれば嬉しいかなと…。

私はアニソンが好きです。
奈々さんやMay'n部長や、エイルやJAMや、大勢のアーティストのライブにまだまだ参戦したい。

私はサッカーが好きです。
もう一度、グランパスの優勝を、今度は生で見たい。
W杯だって、まだ何回も見たい。

何よりも家族が好きだしこの世界が好きです。

まだまだ生きていたい。

生きている間はこのブログを更新したいと思います。
読者様がどれほど来てくれるのかわかりませんが、よろしければ最後までお付き合いください。