おいしい生活 | キネマの天地 ~映画雑食主義~

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(ほぼ)一日一本のペースで映画の感想を書いてます。

おいしい生活 [DVD]
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内容:ドリームワークス製作によるウディ・アレン監督・主演作品で、久々にドタバタ色の強い痛快コメディ。落ちこぼれの犯罪者と、口の悪い上流志向の妻が、結婚25年で人生最後の賭けに銀行強盗を企てるが…。今回のパートナーはトレイシー・ウルマン。(Amazonより)


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はい!3年目もガンガン行きますよーーっ!!ヽ(゜▽、゜)ノ

ってわけでウディ・アレン 作品より、2000年製作「おいしい生活」をば!




NY。冴えない元ギャングのレイ(ウディ・アレン)と仲間たちは、完全無欠の銀行強盗を計画する。愛妻フレンチー(トレーシー・ウルマン)はカムフラージュで銀行近くにクッキー屋を開くが、それが予想外の大繁盛。ついには彼女の従姉妹メイ(エレイン・メイ)を店員に雇い、すっかり話題の店に・・・(goo映画より)




はい、アッパークラスを主人公にすることが多いウディにしては珍しく、今回はしがないコソ泥が

主人公のコメディです。



妻のフレンチーと貧しい暮らしを過ごしているコソ泥のレイは、ある日“完璧な”銀行強盗計画を

思いつく。それは銀行のすぐ側にある閉店した店舗を借り受け、そこの地下から銀行までの

トンネルを掘って侵入するという内容だった。

早速仲間を集めたレイは地下室からトンネルを掘り始め、フレンチーにはカモフラージュのために

上の店舗でクッキー屋をオープンさせるが・・・ってなお話。



銀行強盗計画が進む序盤はウディの初期作品を髣髴させるようなドタバタ劇が展開され、

私も「おっ!久々のおバカ系か?(・∀・)」と期待したのですが、中盤で物語は一転、

アッパークラスの仲間入りしたレイ夫妻の夫婦間の軋轢が中心になりますよっと。



経済的には豊かになったものの、それまでの自分の無教養さを恥じ、なんとか文化的素養を

みにつけ名実ともにアッパークラスの仲間入りをしたいと願う妻フレンチーと、

豊かになってもハイソな生活に馴染めずコソ泥時代に戻りたいとさえ願う夫レイ。

これまでは無教養な俗物を笑いのネタにすることが多かったウディですが、

今回はちょっと違って、「アッパークラスに憧れ努力するもののついつい文化的素養のなさが

露になってしまうフレンチー」が主な笑いの対象となっています。

まぁ多くはいえませんがね、結末も含めて考えると、本作は「人にはそれぞれ身の丈に合った

生活というものがあるんだよ。」という身も蓋もない結論に行き着いちゃうんですよね。

・・・これはちょっと個人的にはあまり好きな話ではないなぁ。。。(;^_^A



キャストもフレンチーを演じたトレーシー・ウルマンは非常に素晴らしかったのですが、

そのフレンチーに文化的生活の手ほどきをする男デヴィッドを演じたヒュー・グラント

ちょっとイマイチだったかなぁ。いや私ヒュー・グラントは好きなんですけどね、この役では

“シニカルなオトコマエ”という彼のキャラクターがあまり生かされてなかったんですよね。

笑いに絡むこともあまりなくて、ただ単にイヤなヤツって感じで。ちょっと勿体無かったですね。




ってわけで総評。

つまらなくはなかったけど、ウディ作品の中ではちょっと凡庸の域を出ないかなぁ。

まぁでも相変わらずウディのセンスの良さは十分に堪能できますし、トレイシー・ウルマンの

演技は素晴らしかったので一見の価値はあると思いますけどね。

てわけで興味のある方はドゾ!('-^*)/