私は事業をやめた時、車も手放しました。
徹底的に切りつめたら、何が必要だろう?
そう思ったからです。
とことん、最低限の経費で生活をして
収入のほとんどを次への投資に回して行きました。
とても身軽になって、
車がなくても何も困らないことに気が付きました。
日常の足は自転車。
車が必要な時は、レンタカーを借りる。
それで十分でした。
ただ、今後のライフスタイルを考えると
また、車が必要になってくる時期があることも
わかっていました。
その時に、妻がまたアクセルとブレーキの踏み間違いを
してしまうのではないか?
そんな不安がありました。
その解決方法を知ったのは、
昨年12月のTBS「夢の扉+(プラス)」でした。
最初はアクセルとブレーキをひとつにしたペダルって何?
という感じで見ていました。
ところが、番組が進んでいくと開発者の鳴瀬益幸さんの
お人柄と技術者魂を持ったその情熱に引きこまれて
行きました。
鳴瀬さん自身が体験した、
アクセルとブレーキの踏み間違い。
これを、何とか無くせないかと研究を始めます。
私も妻の事故で経験はありましたが
この、踏み間違いによる事故が年間7000件も
起きていることにびっくりしました。
私の中では、この様な事故はとても特別で
簡単に起きることはないと思っていたのです。
それが、6500件という尋常ではない数。
それには、根本的にブレーキとアクセルを
同じように「踏む」という行為で併用していることに
根本原因があるのではないか、と
鳴瀬さんは気が付きます。
それからは試行錯誤の連続。
色々なアイデアを出してみては試作の繰り返しが続きます。
そして、ある時電子オルガンの足の操作を見て
大きなヒントを得ることになります。
(つづく)