僕しか知らない世界・・・一人っきりのボウリング場 | ボウリング場での出来事

僕しか知らない世界・・・一人っきりのボウリング場

スタッフさん 「お疲れ様でしたー。」



スタッフくん 「お先に失礼しまーす。」



スタッフ氏 「お疲れ!」



スタッフちゃん 「お先デース!」



スタッフ野郎 「お疲れッス!」



僕 「はい、お疲れ様。」



閉店作業が終了し、スタッフの皆がタイムカードを押して家路に向います。



デスクワークがまだ残っていた僕は皆が出て行ったセンターのカギを閉めて、



一人で事務所の自分の机に向いました。





センターの事務所はボウリングフロント奥に位置していました。



ボウリングフロントは30あるレーンの中央より2ボックス左側にありました。



レーン中央の正面に玄関口があります。



僕のいたセンターは平屋建てでした。



正面玄関を入り、右手側の突き当たりにカラオケボックスを併設し



そのカラオケ施設に行く途中の右側に喫茶コーナーやビリヤード施設がありました。



さらに、カラオケ突き当たりの右手にはレストランへつづく通路があります。



正面玄関を入り左手側のボウリングフロントを通過すると



左側にはオートシューザーがあり、次にプロショップがあります。



さらに進むとアミューズメントコーナーがあります。



その左手がトイレです。右手はピンポンコーナーとその奥に会員専用のロッカールームがあります。



何だか、長ったらしく説明しましたね、すみません。





本題に戻ります。



僕はカタカタとパソコンをいじりながら、大会の要項を作成していました。



(パキッ・・・コト・・・)




僕 「ん?」



僕以外は誰もいるはずの無い・・・しーん・・・と静まり返ったセンターで何かの物音が聞こえました。



しかし、僕は気にせずに仕事を続けました。



サッサと大会要項を作ってしまい、トットと帰りたい思いが優先しました。




実際に僕のいたセンターのレーンはウッドです。



ウッドなので湿度や温度の加減できしむ事があり多少の音はでる事はありました。



しかも、センターの建物自体が古かったのです。



今の会社が経営する以前に2社が経営していた経緯があり



建物の修復や改装、レーン設備の入れ替えはあったものの



そのベースは実に大昔のボウリングブーム時代から存在している古ーい物でした。



なので、多少の変な音がしても大して気にも止めませんでした。




またまた本題に戻ります。



事務所の時計が秒針を刻むカチカチ音と



パソコンがカタカタと打たれる音が調和する中で僕は一人でした。



パソコンを打つ手に疲れ、少し手を休めコーヒーカップを持とうとした時でした。




(ガタン・・・ゴトゴト・・・)




『何だ!?』



事務所ドアは閉めてあります。



中央のガラス部分からは自動販売機と非常口サインの明かりのみに照らされた暗い場内が薄ぼんやりと見えるだけです。



思わず立ち上がり僕は事務所前のボウリングフロントまで飛んで行きました。



薄暗い広い場内は しーん と静まり返っています。



僕 「誰かいる!?」



大きめの声が場内に響きましたが返事がありません。



僕は注意しながら場内を見渡しました。



センターへの入り口は7箇所あります。



一つ目はセンター正面玄関。



二つ目は併設のレストラン玄関。



三つ目と四つ目は大昔の改装前の事務所入り口であったはずの開かずのドア。



五つ目と六つ目はピンデッキ裏側のメカニック通路の両端の普段は全く開けない大きな鉄のドア。



最後の七つ目は、位置的にはフロントから一番遠いメカニック側の裏口のドアがありました。



僕は小走りで正面玄関から施錠と不審者の確認をして場内をまわりました。



お客さんが入れる場内のスペースとカラオケルーム全室、レストラン・喫茶の厨房、トイレ、アミューズメントコーナー、プロショップ、会員ロッカーの全てを確認しました。



しかし、何の人影も施錠の忘れもありませんでした。



残るは裏側メカニック通路です。



自分自身、あまり臆病じゃないと思っていましたが



正直な所、背中が フゥワァァァ~ とする変な感じになっていました。



『あっ!電気点けてから行こう。』 



そう思い、僕は場内の明かりを これでもか!!と点けようとし



フロントに背を向け、スイッチに手を伸ばした、まさにその時でした。




(シューッ・・・・)



僕の右目のさらに右側の視覚ギリギリのところを何かが走ったのを見ました。



『いや、見たのか?』



『何だ?今の?』



『感じたのか?』



『霊?』



『OH!! ヤ・メ・テ・ク・ダ・サ・イ!!』



脳がフルスピードに回転したのを憶えています。



確かに見ました。僕は見たのです。白い物体を・・・・・・。



僕は嘘をついていません。本当に見たのです。



決して冗談でもありません。



その物体が何故か、フロント横のオートシューザーの22.5㎝のシューズが出てくる所に進入したのです。



(シューッ・・・・) と入ったのです。



音はしませんでしたが、そんな感じです。



僕の体は一気に鳥肌が立ち、息を吸ったままの状態でした。



しかし、すぐさま我に返り、一目散にオートシューザーの裏側に飛び込んだのです。



『何もいないぞ?あれ?何も無いぞ?・・・・・確かに見たはず・・・いや、絶対に見た!』



僕は場内のありったけの明かりを点け、少しの間その辺りを調べに調べました。



何の異常もありませんでした。



僕はその日の仕事はやめにして、トットと帰宅しました。いや、一目散の方が正しいですね。



帰り時の車に乗った時間はちゃんと憶えています。



午前3時15分。



何かが起こった後の時間にピッタリです。




翌日。



僕 「なあ!ちょっと!聞いてくれ!昨日な・・・・・・・・・・・。」



真剣に昨日あった、いや、正確にはもの凄い今日の朝の出来事。



背中が ヒャ―ッ とした出来事をスタッフⅠに話したのです。



スタッフⅠ 「へーっ 恐いですね。」



僕 『この野郎!!少しは関心を持て!!お前が今まさに立っている場所だぞ!!なんて、関心が無いんだ!!』 と思いつつ



僕「いやー、見たんだけどなー本当に・・・本当だよ。」



信じてもらえていない様子でした。まあ、実際に見たものにしか解るはずも無いのです。



その奇怪なでき事は。



あの恐怖の前ぶれの様に聞いた音は何だったのか?



そして、あの白い物体はいったい何だったのだろう?



今になっても気色の悪さと疑問が心に残っています。



他のスタッフ達も恐がっていた者もいましたが、その日で綺麗に消化されました。



本当に何だったのか? 



霊は嫌です、ご先祖様以外は。



攻撃のしようがありませんからね。





恐怖体験を話したその日の仕事終わりの事。



僕 「今日はトットと帰ろ。はい、皆、カギ閉めるよー!」



スタッフの皆 「あ、はい。お先に失礼します。」



僕 「お疲れさん。おーい!Ⅰくんや、閉めるよ!」



スタッフⅠ 「はい!すんませんす!じゃあお先ッス!・・・・あ!それと最近お疲れなんじゃないですか?」



僕 「いーや、別に疲れてないよ。何で?」



スタッフⅠ 「いや、何か変なもんが見えるんしょ?それって、お疲れでしょ?」



僕 「あー、もうええ!早よ帰れ!閉めるぞ!」



スタッフⅠ野郎 「あっすみません!じゃあ!・・・・お疲れッス!!!」



僕 「やかましい!早帰れ!」




僕は本当に見たんです・・・・・本当に。何ですかね?いったい。あの白いものは。




僕しか知らない世界・・・一人っきりのボウリング場編         終わり




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