続 続 続 ボウリング戦隊 メカテッっくん5 | ボウリング場での出来事

続 続 続 ボウリング戦隊 メカテッっくん5

世の中には口数の少ない、寡黙な男がいます。


僕のイメージでは


そういった男は職人気質が多いように思います。


職人気質の男は道具を大事にし、そして磨くのです。





ボウリングにもいろいろな道具があります。


道具にも工具的なものや、調整テープなどの消耗品もあります。


調整テープはボールの穴が緩い場合や抜けが悪い場合、抜けすぎの場合などに使います。


また、指に貼ったり、巻いたりするテープもあります。


この10年くらいで種類がオモイッキリ!!増えました。


種類もメーカーごとに沢山ありすぎて、全部を把握できないほどでした。


大きなプロショップはわかりませんが、大抵のプロショップは


ドリラー(ボールに穴をあける人)の好みの物や


メーカーの営業マンに押されて、いや、付き合いで仕方なく


いや、良いものだと思って置いている厳選された物が中心となります。



まあ、実際には同じような似通った物がほとんどに思えますが。


買うときにはやはり、自分にはどれが良いのか


ドリラーやプロに聞いて買うのが良いと思います。


置いてあるものを衝動買いしても


大抵は使わずバッグを膨らませているだけのように思えます。


下のは指に貼るテープです。


Wave(ウェーブ)ボウリング・タイミングテープ 25mm 2個セット
¥1,323
プロショップ朝日ヤフー店

Wave(ウェーブ)ボウリング・タイミングテープ 50mm
¥1,323
プロショップ朝日ヤフー店

たしか、メーカーのWaveさんがテープの普及に火を点けたんだと思います。





寡黙で職人気質。


道具箱の中身には数々の彼専用の小道具を整理し


テープ類も全て使い勝手の良いように整理し


何百ゲームにも速攻に対応可能なくらいに


テープを自分使用に量産カットし


彼のメカテクターは彼独自の補強がしてあり


手入れも万全なのである。


まさに、メカの中のメカテクターなのである。



メカテッくん3号!! 


お正月するめ風 スーパーオーバーターン  


Kちゃんぺ選手!!

ボウリング場での出来事

お正月するめ風とは・・・失礼な事を書いたなー。


と、思いますが、どうしても僕にはそう思えるのです。



物静かでいて、


炙ると静かにパチパチと音をたて、


ゆっくりと、ゆっくりと形を変え、


渋い色合いを持ち、


そしてなにより、噛めば噛むほど味わい深くなる。


そのイメージを持ち、

さらには、正月休みに親戚が集まり、


オヤジたちが火を囲み、パチリパチリと音をさせ、


片手に酒を持ち、炙ったするめを噛みながら


ウダウダと談笑する。

そんな中の隅っこに何も語らずとも場に馴染んでいる男。


そんなイメージもあり、


その二つの微妙な融合のイメージを僕は彼に持っているのです。



面倒な例えですが、何となく伝わったでしょうか?


あくまで僕のイメージなので僕の表現しかできないのをお許し下さい。




彼の投球スタイルにもこだわりがありました。



どんなレーンのコンディションでも、


どんなボウリング場に行っても、


どんなに点数が伸びないときでも、



彼は必ずレーンの右5枚目真っ直ぐしか投げないのです。


こういった方は結構いらっしゃいますが、


彼の場合はその中でも生粋の5枚目職人でした。



彼の投球時の癖は手を大きく返す事、オーバーターンでした。


必要以上に手を返して投げたボールはスピナーの回転をしていました。




※スピナーについて

ボールがレーンの上を転がる時にボール自体がレーンに接地する場所をローリングトラックといいます。


そのローリングトラックの回転半径が小さい事をスピナーといいます。


スピナーはボールの円周が短いので強いボールにはなりにくく、ボールが滑っていく感じになります。


オイルの少ない遅いレーンでは有効的ですが


オイルの多いレーンではボールが滑って滑って曲がりにくいと思います。


僕も一時期はスピナーで悩みました。




彼はその投げ方にこだわりました。


スピナーの特徴はレーンキャッチをすると


息を吹き返したかの如く大げさに曲がりを得れるのです。


そのボールの軌跡は華麗です。


シュルシュルと弧を描きながらポケットに入っていく様は


本当に華麗です。



※レーンキャッチ・・・レーンとボールとの摩擦が発生し、ボールの回転方向に行こうとする事。ようするにボールの曲がり始め。


※ポケット・・・1番ピンと3番ピンの間でストライクの確立が高い場所。



どんなにレーンが遅く曲がりすぎてしまうレーンでも


どんなにレーンが早く曲がらないレーンでも


彼はラインを変えないのです。


ラインは変えず、


ボールを変えて、ボールを変えて


スピードを変えて、スピードを変えて


回転数を変えて、回転数を変えて


このラインに挑むのです。


彼はこのストライクの感覚が大好きなのです。




ある日の大会の事、彼はいつも以上に自分ラインの攻略に苦しんでいました。


大会を後ろで見ていた僕は何気なくKちゃんぺ選手の方をみました。


ボーラーズベンチで彼はゴソゴソと何かをしていたのです。



※ボーラーズベンチ・・・ボウリングゲームの時に順番待ちをしたりする所。



彼はピカピカのべべルナイフを持ち丹念に丹念に親指の穴を削っていました。



※べべルナイフ・・・三角錐になった小型のナイフ。三角ナイフともいいます。


指穴の面を削って、丸みをつけて握りやすくしたりする小道具。


僕はよく使います。 最近はハンドグラインダー(電動の削る機械)の普及でこのナイフが使えない


ドリラーがおられるみたいですが、僕はドリルを人に教える時には絶対に覚えさせます。


なぜなら便利なのです。ボウラーの方も是非ともマイべべルナイフを持って使いこなしてほしいです。


ご自分で調整ができるようになったら、ドリラーに伝えきれない感覚も自分で消化できます。


マスター社のは1本三千円くらいで買えたと思います。 たしか安いのもあったと思います。


一本あれば憂い無しです。



本題に戻ります。


彼を見るとドンドン削っているのです。


ドンドンドンドンなのです。


僕は思わず彼に近づき言いました。


「何?そんなに削って、穴がきついんですか?ドリルで大きくしてきましょうか?」


Kちゃんぺ選手はボソボソと言いました。


「いや・・・・、きつく無い・・・・今日はレーンが速くて・・・・」


僕 「レーンが速い?・・・なんでそんなにボールを削るの?」


Kちゃんぺ選手 「・・・・ボールが動かんから・・・・グスグスにしてボールを転がすの・・・・」


僕 「大丈夫ですか?落としませんか?」


Kちゃんぺ選手 「・・・いいの・・・」


僕 「ドリルしたほうが早いですよ、やってきますよ。」


Kちゃんぺ選手 「・・・いいの・・・」


彼は決して諦めません。


自分の思い描くラインに行き着くまでは決して諦めません。




彼のボールをドリルする時の掟があります。


絶対にドリルするだけ。


面を、角を絶対に取らない。


穴の中も絶対に削らない。


グリップも絶対に接着しない。


ただ、ドリラーは正確にあけるのみ。


ドリル後は全て彼がするのです。


彼の中では自分でしないと意味が無いのです。


彼は寡黙な職人なのです。


それが彼のボウリングスタイルなのです。



彼がレーンと同調したときは凄まじいスコアが延々と続きます。


                                つづく


※グリップ・・・中指と薬指のボールの穴に接着するゴム製の物。目的はボールに回転を与えやすくするために付けます。まあ、持ちやすいです。最近は皆さん付けます。色んな種類がありますが、僕は個人的にICEグリップのセミタイプが好きです。





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