【環境】ミドリムシは二重国籍(生物五分類) | モンちゃんのブログ

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不耕起栽培の田んぼでお米を作りホタルを増やしたり、自然農法の畑で作物を作ってます。千葉県環境学習指導員の認定を受け環境の体験学習や講演等をしてます。環境社会検定保有し、省エネ生活を実践中!blogは主に医療・食料・環境を中心に、様々なジャンルで更新してます。

生物の分類方法について考えたとき、最初に誰でも思い浮かべるのは「動物」と「植物」に分かれることでしょう。
古来から生物界をこの2つに分け、「動物」でないものをすべて「植物」として扱ってきました。 
生物進化上、重要な分類として「植物界」を生産者「動物界」を消費者「菌界」を分解者という関係で表現します。

◆「植物のように光合成をしながら動物のように動き回る「ミドリムシ」はどちらに分類するのか?」という問題があります。
 
ミドリムシは葉緑体を持ち、光合成を行う植物的なものでありながら、同時に
細胞を頻繁に変形する運動を行い,また鞭毛を用いて遊泳するなど 運動性がある動物的なものでもあり、中には有機物を取り入れるものまであるためそれらは動物とも植物ともつかない
このようなものは時には動物時には植物と扱われ、言わば二重国籍
を持っているように扱われている。これが一般的なミドリムシの分類です。

生物分類は大分類から小さく分けていくことになります。
生物分類は、界(kingdom)、門(phylum)、網(class)、目(order)、科(family)、属(genus)、種(species)の7段階で行われることが多い。 



Wikipediaの五界説に掲載されています。

細かくなるほど、分類に困るものが増えるのです。

(しゅ)とは、生物分類上の基本単位で2004年現在、命名済みの種だけで200万種あり、実際はその数倍から十数倍以上の種の存在が推定される。新しい種が形成される現象、メカニズムを種分化という。 

◆二界説
生物界を「動物界」と「植物界」の2つの界に分ける古来からの考え方です。 


「動物」


「植物」
 


 
◆五界説は、生物界を「植物」「動物」「菌」「原生生物」「モネラ」の5つに分ける考え方です。  
 

1:「植物」(
Kingdom Plantae) 
光合成をする陸上植物
真核多細胞生物で、細胞壁があり、光合成をする。
組織は分化する。生活環は往々にして単相と複相が交代する世代交代がある。
紅藻類、褐藻類、緑色植物 
種子植物・シダ植物・コケ植物 

 


2:「動物」(Kingdom Animalia) 
多細胞動物(二界説の動物から原生動物を除いたもの)
真核の多細胞生物で、細胞壁、光合成機能を欠く
栄養摂取は体内の空間での消化吸収による。組織の分化の程度は他の界よりはるかに高度で、感覚、運動、伝達の構造が発達する。単相の状態は生殖細胞以外ではほとんど見られない。
中生動物海綿動物後生動物 
セキツイ動物・原索動物・キョクヒ動物
節足動物・軟体動物・環形動物・輪形動物・線形動物・扁形動物・腔腸動物・海綿動物
 
 

 


3:「菌」(Kingdom Fungi) 
カビやキノコの仲間
真核の多細胞生物で、細胞壁はあって動かないが光合成は行わない
表面で吸収する形で栄養摂取する。菌体は下等な群では単相、高等なものでは二核相が主である。
粘菌類、鞭毛菌接合菌子嚢菌担子菌 
菌類
 
  




4:「原生生物」(Kingdom Protista) 
植物・動物・菌・モネラにも属さない生物(細胞内では核と細胞質の区別がある) 。真核の単細胞生物、あるいは単細胞の集団と見なせるような多細胞生物も含む。

ミドリムシ・黄金色藻類、サカゲカビネコブカビ類胞子虫、動物性鞭毛虫、根足虫繊毛虫など。   
ラン藻を除く藻類・原生動物(単細胞の動物)、粘菌
 
 


5:「モネラ」(Kingdom Monera) 
簡単なつくりの単細胞生物(細胞内では核と細胞質の区別がない)
原核生物の細菌類及び藍藻類(当時はまだ古細菌は出ていない) 
細菌類・ラン藻