【ジョジョリオン】#005 soft & wet② ―「もしかしてオラオラですかーッ!?」 | 『e視点』―いともたやすく行われるえげつない書評―

【ジョジョリオン】#005 soft & wet② ―「もしかしてオラオラですかーッ!?」

ウルトラジャンプ 2011年 11月号 [雑誌]ウルトラジャンプ 2011年 11月号 [雑誌]


集英社 2011-10-19

Amazonで詳しく見る

関連記事:ジョジョリオン感想 バックナンバー

フィギアに手を出したり、ノベライズ本に手を出したりとジョジョ関連の散財激しい今日この頃ですが、やっぱり本陣はジョジョリオン。
まだ何がなんだかわからない状況ながら、コミックス1巻も12月19日に発売が決まったようで、そろそろ激しい展開も期待したいところ。
SBRと同様に、1,2巻でつかみの1エピソードを完結させるくらいのペースでお願いしたいもんだ。

感想

またもや<この記事には一部、Amebaの健全なサイト運営にふさわしくない言葉・表現が含まれている可能性がある為アクセスすることができません。>の表記で記事が消えていたので再掲。
この内容については、まったく心当たりがないぞ!
コメントをいただいたみなさん、消えてしまって申し訳ないです。。。


【警告】 ウルトラジャンプ未読 or コミック派の人は、これより先は読んではいけない


今月号は49ページと読み応えのある回。まだまだ謎だらけながらも、物語の進むペースは明らかに上がってきていて、僕のテンションもアガるってもんだ。

$e視点-ジョジョリオン #005やはりというべきか、ベランダに逃げた吉良吉影くん(主人公の名前が「吉良吉影」で確定ではない気がするので、当ブログでは便宜上、主人公の名前を「吉良吉影くん」と記述しております。)を待ち受けていたのは新しい罠。
ベランダには蛇と糸ノコという謎の組み合わせのトラップが用意されていた。
あっさりと蛇に噛まれてしまった吉良吉影くん。生物辞典によると毒の強さ:Aランクの凶悪な毒蛇のようだ。

4つ目の印+毒の危機という最悪な状況で、先程の糸ノコの意味が判明。
「切り落とせばぁ・・・?」という気の抜けた文字が貼られた糸ノコ。それはつまり、助かりたければ足首を切り落とせという悪趣味なメッセージだ。

まあ、足首を切り落とした所で、毒は免れても『印』の方がどうなるのかは不明だが、映画『SAW』の第1作を思い出させるような演出で、この部屋をセッティングした男(二階の住人)に『SAW』のジグソウのような狂気を覚える。



そんな中、毒のせいで焦りまくる吉良吉影くん。
自分のこの身体に自分の「しゃぼん玉」は効かない

という、いかにもジョジョらしい設定が発覚。
「何かを奪える」能力ながら、自分の中の毒を取り去ることはできないようだ。

さらに、追いつめられたことがきっかけなのか、断片的に吉良吉影くんの記憶が復活し、一人の男の「顔」だけが思い出される。
彼が二階の男なのか?本物の吉良吉影なのか?
とはいえ、記憶の中での「謎の男」と吉良吉影くんの関係は、敵対関係には見えないのが意味深だ。


と、そこへ「裸の女」が登場。
華麗なる裏切り行為で、吉良吉影くんの居場所を二階の男へ密告し、ついに吉良吉影くんには4つ目の「印」が刻まれ、二階の男のに支配下へ。

そこへ、康穂ちゃんがカムバック!!
さすが「広瀬」を名乗る女。
例え変態という可能性が100%否定できるものではないとしても、一度でも心を許した相手を簡単に見捨てたりはしないのだ。


しかし、『4つ』を奪われた吉良吉影くんは二階の男の支配下にあるわけで、逃げろッなんて言葉とは裏腹に、身体はエクソシスト的な動き(この場では、チープ・トリックの乙雅三的な動きというべきか)で、康穂を追い詰める。

しかし、ここでソフト&ウェットの新たな設定が発覚。
自由なく抑えつけられていた肩が・・・床から離れたからな・・・
肩は自由に動けている

つまり、ソフト&ウェットが「何かを奪う」能力を発動するときに使うしゃぼん玉は、肩の星型のアザからしか発射することが出来ず、アザをどこかに抑えつけてしまうと、しゃぼん玉を発射することが出来ないのだ

ギリギリの所で、しゃぼん玉を発動し、天井(=二階の床)から「摩擦」を奪った吉良吉影くん。
二階では、敵が「ズテェェーン」と滑って、その連鎖反応で1階の吉良吉影くんも「ズゥルゥーッ」と滑っている。

うーん。
二階の男の能力は「手足に印を付けた相手に対し、「真上に立つ」ことで体を操る」という風に認識していたけれど、意図しない身体の動きまでも下階に反映されてしまうのか・・・。
どうもこの辺の能力の干渉条件が曖昧な気が。。。


さらに2階の男への追撃を加える吉良吉影くん。
ソフト&ウェットで二階の男の視力を奪い、二階から落下させることに成功した吉良吉影くんは、落下している「2階の男」に対し、ついにジョジョリオンでは初のラッシュをお見舞いする。

ラッシュ時の叫び声は、なんとオラオラですかーッ!?
「YES! YES! YES! "OH MY GOD"」
$e視点-ジョジョリオン #005
(ちなみに、二階の男のスタンドのイメージは、やぱり「サーフェス」風の木製あやつり人形のような意匠。)


ついに二階の男の顔が公開された今月号。
なんだかいつの間にか「二階の男=本物の吉良吉影」ということで話が進んでいるけれど、吉良吉影くんの記憶の中の男こそが「吉良吉影」なんじゃないかという気がしないでもない。
何より、ホルマジオ程度のビジュアル(もしくは、それこそ乙雅三レベル)だった二階の男が吉良吉影なんて、ちょっとがっかりだろう!

というわけで、肝心な部分はまだまだ謎のままだが、大きく物語が動きはじめた今月号。
来月辺りで、二階の男とは決着なのかな?という所で今月号は終了。

ところで、噛まれた直後にめまいと息切れを引き起こすような猛毒を持つ蛇に噛まれたはずの吉良吉影くんですが、早くも無かったことになっているかのようにピンピンしてる気が・・・。
まあ、きっとアドレナリン出まくってるからですよね。このままウヤムヤにはならないですよね。きっと。

考察

今月号では、ソフト&ウェットの能力の細かい条件がいろいろとわかってきた。
まずは、
  • しゃぼん玉で何かを奪う能力を自分に対しては使えない。
    まさに、クレイジーダイヤモンド的な条件。
    これでつまり、吉良吉影くんの記憶が無くなっている理由が、自分のスタンドで自分自身の記憶を「奪った」という可能性は無くなったということだ。
    (さらに、断片的に記憶が復活したことから、ホワイトスネイクのディスクのような形で記憶を「奪われた」わけでもないようだ。)

  • しゃぼん玉を発動するときは、肩のアザを露出しなければならない。
    この条件が少し謎だ。
    「何か」を奪う能力の実体がしゃぼん玉にあるとすれば、じゃあ人型のスタンドの方は一体なんなのだろう?
    「何か」を奪うという特殊能力を擁しない、ラッシュ専用のビジョンなのだろうか?
    なんというか、この人型のビジョンとしゃぼん玉の関係って、「キラー・クイーン」と「シアー・ハート・アタック」の関係性を思いだしてしまうのは僕だけだろうか。
    やっぱり、吉良吉影くんこそが吉良吉影なのか?

  • ラッシュ時の掛け声は、オラオラ
    今月号で気づいたことだが、ソフト&ウェットの頭の横に伸びた耳のような器官。
    あの器官の断面の形って、『星型』だったのか。
    $e視点-ジョジョリオン #005
    多用される星型の意匠にくわえ、ラッシュ時の叫び声が「オラオラ」
    やっぱり、どう考えても吉良吉影ではなく、あの人を思い出してしまうのは僕だけではないはずだ。
    うーん。何者なんだ、吉良吉影くん!

  • 同時に発動可能なしゃぼん玉の数は、まだ不明
    今月号を見ると、連続で2個使っているようにも見えるし、2個目(視力)を奪ったときには、1個目(摩擦)は元に戻っているようにも見える。
    1個しか奪えないのか、複数個を同時に奪うことが可能なのかは、かなり大きな違い。要チェックだ。


    万能すぎる能力「何かを奪う」を持つうえに、オラオララッシュまで使えるソフト&ウェットくん。
    少しづつ制限が見えてきたことで、「最強すぎるのでは?」という懸念は徐々に弱まってきた。
    しかしまあ、どこか「外殻」を思わせるようなソフト&ウェットのビジュアルから、まだ何かが隠されているような気がしてならない。

    まあ、ひとまずは、先月号での心配を吹き飛ばすかのように細~い腕でも元気にラッシュしてくれた点で、今月は満足しておくのでした。



    荒木飛呂彦の「絵」について1点。
    SBRの後半から、ちょこちょこと使われている新しい表現がある。
    遠景は今まで通りの描き方ながら、前景を筆跡を誇張した線画のみで描いた絵で、今月号ではかなり多用されていた。

    ↓こういうのとか。
    $e視点-ジョジョリオン #005
    ↓こういうの。
    e視点-ジョジョリオン #005

    荒木飛呂彦風の浮世絵的な表現というか、
    映像作品でいう近景をぼかした表現というか。
    どうやら作者お気に入りの表現のようなんですが、どうもこの表現があまり好きになれない。
    荒木飛呂彦の絵との相性が良い表現ではない気がするのだ。

    しかし、
    荒木先生がこの表現が好きで、これからもどんどん使っていくというのであれば、
    早いところこの表現に慣れないとなーと思う荒木信者なのでした。


    関連記事:ジョジョリオン感想 バックナンバー


    ウルトラジャンプ 2011年 11月号 [雑誌]ウルトラジャンプ 2011年 11月号 [雑誌]


    Amazonで詳しく見る


    JOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVENJOJO’S BIZARRE ADVENTURE OVER HEAVEN
    西尾 維新,荒木 飛呂彦

    Amazonで詳しく見る


    超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 34.グイード・ミスタ&セックス・ピストルズ (荒木飛呂彦指定カラー)超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 34.グイード・ミスタ&セックス・ピストルズ (荒木飛呂彦指定カラー)


    メディコス 2011-11-30

    Amazonで詳しく見る