【ジョジョリオン】#004 soft & wet ―ついにスタンドが登場。『プリンス』の系譜! | 『e視点』―いともたやすく行われるえげつない書評―

【ジョジョリオン】#004 soft & wet ―ついにスタンドが登場。『プリンス』の系譜!

ウルトラジャンプ 2011年 10月号 [雑誌]ウルトラジャンプ 2011年 10月号 [雑誌]


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8月に岸辺露伴のスピンオフ作品が読めたとはいえ、月刊での休載はやっぱり辛い!
待ちに待ったぜ、ジョジョリオン連載再開ッ!

ということで、祝日の影響でちょっとだけ早く発売されたウルトラジャンプ10月号。
今回も、ジョジョ以外読むものはないけれど、もちろん速攻買ってきた。

感想

【警告】 ウルトラジャンプ未読 or コミック派の人は、これより先は読んではいけない




前回、吉良吉影くん(主人公の名前が「吉良吉影」で確定ではない気がするので、当ブログでは便宜上、主人公の名前を「吉良吉影くん」と記述しております。)変態性癖の発覚で逃げ出した康穂のシーンから始まる今月号。

吉良吉影くんとは袂を分かってしまったものの、自分が知っている「吉良吉影くん」と「変態性癖」が結びつかない(キャラが違う)ことに気づく康穂。
もし彼が「吉良吉影」じゃなかったとしたら・・・どおなるんだろう・・・

と、早くも心配モードに切り替わっています。
さっきまで泣いていたと思ったけど、「吉良吉影くんを救うことを既に考えているというのッ!」的な雰囲気。
さすが、「広瀬」性を名乗るだけのことはある。


一方、舞台が変わって、吉良吉影くん inバスルーム。
謎のスタンド使いとの戦いは続いている。

謎のスタンドの能力は、まず、トラップを使って侵入者の両手両足の4箇所を『傷つける』ことで手足の支配権を奪う
そして、支配が完了した相手に対し、「真上に立つ」ことで体を操るという感じのようだ。
「真上に立つ」という条件を満たすために、本体はマンションの上の階にいるわけだ。


そんな能力の敵に追い詰められつつ、最初から部屋にいた全裸の女と会話を続ける吉良吉影くん。

彼女の正体は東京からの旅行者で、拉致られて「もう何日経ったかわからないッ!」とのこと。
同じように拉致られていた吉良吉影くんは、三日前にこの部屋を逃げ出したようだ。(そこから、現在に至るまでの吉良吉影くんの行動や、記憶をなくした理由は謎のまま。)

敵は吉良吉影くんが戻ってくるのを予想していたのか、彼女を『餌』として待ち伏せていたということになる。
なぜ、吉良吉影くんを「支配」しようとしているのかは、これまた謎のまま。


右足を残して、両手左足の支配権を奪われてしまった吉良吉影くんだが、
ここで、ついにスタンド発動!
$e視点-ジョジョリオン ソフト&ウェット
その名は、「ソフト&ウェット」
(初登場にして、すでに最初に公開されたキービジュアルと違うデザインになってるけど、それは気にしちゃダメだ。)

本人曰く、
『柔らかくて そして濡れている(ソフトアンドウェット)』……
オレの「しゃぼん玉」が触れて割れる時 『そこ』から『何か』を奪う

という能力とのこと。
歴代の主人公の中でも、ずいぶんざっくりとした能力で、使い方次第で何でも出来そうだ。

上の部屋から、「音」で探知しているらしい敵に対応すべく、
バスルームの壁から「音」を奪い、その壁を『ブチ壊し抜ける』
$e視点-ジョジョリオン ソフト&ウェット
(しかし、手足が細いな~)

追い詰められた状況を切り抜けた吉良吉影くん。
真上に立たれないように、ベランダから外へ!
逃げるのか?反撃開始なのか?というところで、今月は終了。


うーん。4部の流れを受け継いでいるのか、肉弾戦というより心理戦な展開。
まだまだ謎は多いけれど、そろそろ敵の姿も登場するかな!


ちなみに、今月号の付録もジョジョ関連。
UJ特性「ジョジョリオン」メモパッド。
$e視点-ジョジョリオンメモパッド

中身もちゃんと、ジョジョリオン。たまらん!
e視点-ジョジョリオンメモパッド e視点-ジョジョリオンメモパッド

ほとんど毎回と言うほど「ジョジョ」をフィーチャーしてくれるウルトラジャンプ。
ありがとう!

考察

今月号のポイントは、何と言っても、ついにスタンドが発動したことだろう。
能力についても、初めてちゃんした説明がなされた。

まあ、『そこ』から『何か』を奪うっていう説明では、何の説明にもなっていない気がするし、「何でもあり」の能力になりそうな予感もするけども。
(今月号での登場シーンでは壁に潜行してから能力が発動した。「何でもあり」スタンドの代表格である『ダイバー・ダウン』を彷彿とさせるのが何ともなぁ。。。)


まあ、主役スタンドの初登場時の設定なんて、いずれ無かったことになったりするもの。
ここでは、あまり深くは考えないでいいだろう。

だが、気になるのはその名前だ。
「ソフト&ウェット」
荒木飛呂彦もファンであることを公言している「プリンス」の曲が元ネタか。
同じく「プリンス」が元ネタと言えば「ゴールド・エクスペリエンス」がいるが、ここで5部との繋がりを見出すのは考え過ぎだろう。
(ジョジョリオンが、JOJOLIONじゃなくて、GIOGIOLIONなんてことは無いよね。)

ただ、スタンド名の元ネタが「クイーン」関連じゃないのは気になるところ。

吉良吉影と言えば、やはり「クイーン」との関連は切っても切り離せないはず。
「キラー・クイーン」「シアー・ハート・アタック」「アナザー・ワン・バイツァ・ダスト」と、スタンドは全て「クイーン」の曲名。

「クイーン」の曲名やアルバム名は他にも使われている(「ボヘミアン・ラプソディ」「メイド・イン・ヘブン」。他にもあったっけ?)ので、ネタ切れなのかとも思えるけれど、スタンド名として使えそうな曲はまだまだある。

「ブレイク・フリー」とか、「Radio Ga Ga」とか。「ワン・ヴィジョン」なんて超かっこいいじゃない!

そういう名前を使わずに、あえて「プリンス」の曲。
これは、やっぱり吉良吉影くんの正体は「吉良吉影」ではないことの暗示なんじゃないかというのは、それこそ考え過ぎなのだろうか…。
うん。きっと考え過ぎなんだろうな。。。


それから、ソフト&ウェットはビジュアルもちょっと微妙。
主人公のスタンドっぽくなさすぎる。(初めて『ストーンフリー』を見た時も違和感があったけれど、今回はあれの比じゃない。)
やっぱ主人公のスタンドは、マッチョじゃないと。こいつは手足が細すぎる。。。

まあ、成長してビジュアルが変わればいいんだけれど、統計上、主人公が劇的に成長するのは奇数部だけなのだ。(第1部(ジョナサン):一般人→波紋使い、第3部(承太郎):スタープラチナ→スタープラチナ・ザ・ワールド、第5部(ジョルノ):ゴールド・エクスペリエンス→ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム、第7部(ジョニー):タスク→Act2~4)

一方、偶数部はラスボスが成長する。(第2部(カーズ):柱の男→究極生物、第4部(吉良):キラー・クイーン→バイツァ・ダスト、第6部(プッチ):ホワイト・スネイク→C・MOON→メイド・イン・ヘブン)

この法則で行くと、ソフト&ウェットは最期までこのビジュアル。
うーん。
そのうちかっこ良く見えてくるんだろうきっと。きっと…。


最後に、敵についての考察も。

ようやく、敵スタンドの能力が少しづつわかりはじめた。
先々月の考察で、「サーフェス」+「チョコレートディスコ」的な能力じゃないかと思っていたけれど、どうやら「チョコレートディスコ」要素は無さそう。(上の部屋との連動はなく、下の部屋自体に仕掛けられたトラップで侵入者を傷つけているようだ。)

「デッサン人形に触れる」だけでコピーが完了する『サーフェス』に比べると、「4箇所を傷つける」「真上に立つ」と能力の発動条件が多い。
発動条件が厳しければ能力が強くなるのは、また別の漫画。
このままでは、『サーフェス』の劣化版という、何とも微妙な能力になってしまう気がする。

ジワジワと追い詰める感じが、かなりサディスティックな本体を予想させるが、どこか「アンジェロ」に通じるものも感じるし…。

何より、僕の尊敬する人物がこういうことを言っていたのだ。
隠れて攻撃する能力って事は、それが弱点……。


うーん。考えれば考えるほど、こいつは『雑魚』っぽいな。

今日の余談

すでに無かったことになってるんじゃないかとも思われていた、吉良吉影くんの「すきっ歯」設定。
今月号でも数コマですきっ歯を確認することができた。

まだまだ続く、「すきっ歯」設定。
例の「GO GO ZEPPELI」よりは長持ちするのかもしれない。

追記:「GO GO ZEPPELI」と書きたいところを「JOJO A GO GO」と書いてましたべーっだ!
ご指摘いただいたmajaさん、ありがとうございました。


今日の余談②

杜王町では「能書きがやたらに長いメニューのデザート屋さん」が流行っているようだ。

そこのメニューは、
「山形県天童市の菅原さんが愛情たっぷりの放し飼いニワトリのフンを使った有機栽培で育てた完熟さくらんぼをふんだんに使った 星空の下での初キスの味チェリーパイ580円そして幸せが訪れる…」と、
「岩手県盛岡市の吉村さんの牧場を太陽いっぱいに浴びた牧草をたっぷり食べて育ったジャージー牛のミルクで作った甘くてほろ苦い青春のひとかけらクリーム・ブリュレ580円そして幸せが訪れる…」だ。

さりげなく東北産の作物を使ったスイーツ(杜王町が東北だから当然かも知れないけど)
そしてどちらのメニュー名も、最後には「そして幸せが訪れる」の言葉が。

これは、荒木飛呂彦からの東北へのメッセージなのか!
素晴らしいけど、わかりにくいぜ!

今日の余談③

荒木飛呂彦執筆30周年、ジョジョ連載25周年ということで、関連の商品が次々に発売されている。
「えげつないなー」と思いつつ、それを追いかけ、結構いろいろと買ってしまう。

ノベライズ企画第1弾の「恥知らずのパープルヘイズ」も購入済み(明日、Amazonから届くはず。)

そして、ついにフィギアにも手を出してしまった。
前から気になっていた「超像可動シリーズ」が第5部に突入してしまったので衝動で予約してしまった。
(僕が一番好きなのは5部なのだ。)

現在発表された3つとも、すでに予約済みだ。
超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 32.スティッキィ・フィンガーズ (荒木飛呂彦指定カラー) 超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 33.ブローノ・ブチャラティ (荒木飛呂彦指定カラー) 超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 34.グイード・ミスタ&セックス・ピストルズ (荒木飛呂彦指定カラー)


まあ、買ってしまうのは僕の責任なので文句はない。

そんな財布の紐が緩みきった今だからこそ、『完全版』、出してもらえないもんかねー。追いかけるよ。


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