これは1年前に書いて、下書きでずっと眠っていた作品です。

内容はともかく
なかなか良くできてて
作品力があると思うものだったので公開します。


けれど
ものすごく暗くて、切ない内容で。。。
当時非公開にしてたのも自ら解る気がする作品ですw

タイトルにあるように
「ヤマアラシの棘」
自ら称することで
色んな者から、自分を守ろうとしてる当時
少し、そんな自分に想いをはせてみてます^^

つかれはてて、うまくいかなくて、でも義務かなんかで、守りたいものだらけ
捨てられないものだらけで、嫌になってたんでしょうね。



さて

最近は、めっきり更新はへったけど

次の記事を最後に、きっぱりすっぱり放置します。

年内に記事エクスポート完了後は
アカウント削除しようかとも考えております。

本当に長い間、ありがとうございました。


今後の展開や引っ越し先
かねてからあった作品集の話
下書き状態で眠る他の作品について等や

アメブロ終了の理由は
8月中に公開する予定の次回の記事で書こうと思います。


それでは、作品をお楽しみ下さい。

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二八(最終回)、 ヤマアラシの棘
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何を食っても
同じ味がしてた日々

それは
何を食っても
灰色の味しかしなかった日々



中華、カツ丼、そば、うどん、ハンバーグ、グラタン、スパゲティ

赤と緑が足りないから
山盛りサラダを追加した


色とりどり


むさぼるように並べた色の海

照明に光るデザートに
手を付けず

おかれたままの、手を伸ばす距離に
それらを並べる


うつむいて
ただうつむいて

深紅の紅茶の湯気で
乾いた目を溶かすように


真上からビロードの液体をただ眺める


何を食っても灰色の味しかしない


涙がでて
大声で叫ぶことが出来たらどんなけ楽だろう

これは
少しの時間かせぎなんだ


紅茶の湯気が冷めて消えるまで

乾いた痛い目をボワっと溶かす


そのまま
この眼球が溶けて
涙になれば
どんなけ楽だろう

どんなけ楽しいだろう

ヤマアラシの時間とは
そんなもんだよ

君だけじゃない

うずくまって

外などみたくない、感じたくない


こわいかって?


いやちがうな


ただただ
虚脱感がすごくて

しんどいんだ


君に触れる人が全て

たとえもし
棘だらけになろうとも

近づくものが悪いんだ

きっとそうなんだ

濃い霧の中を走る

少しの先行く光が見える

なぜか不安よりもホッ嬉しくなる




今、目の前にある最悪は


心配ばかりで
悪いことばかり想定してるから起こっている

悪いことに備えた準備で、一日を終わらせているから


今、目の前を最高にしたいなら

最高にいいこと想像し

そうなった時の準備と
そうなるための細やかな小さな準備をすれば
きっと開ける

今夜は、霧の中で

確かに
そう思えた


霧の中にこのまま
どこまでも突っ込んでいくのが

不安よりも
なんだか、とても楽しそうだと思えた


嘉右衛門

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詩、また書けばいいのに~
書いた方がいいよ~
周りがどう言おうが、やるべきちゃうん?

そう、言ってくださる人がいた。
ほんまに、嬉しかった。

ところで
こっちは、商売とかに使って
詩的なブログスペース、引っ越そうかな~とか考えてます。

なんでも、人任せ、人合わせじゃ駄目ね
アメブロ、なんか詩とか、あわんもんね^^

またお知らせします。

おばちゃんに軍配
店長にグッバイ


ずっとこっちを見てる
僕はバナナを見てる


ずっと見てる人がいる
メガネか?黒ブチか?


広い視野でそれとなく見る
まだ見てる


横顔に突き刺ささる
メガネダブダブジャンパー


昼時のスーパー
バナナを見てる僕は不審者かい?

少し優しい目で視線を合わす
顔を見る、目が合う、髪の毛多いね


肩書き名札と綺麗なジャンパー
黒ブチが僕を凝視して口が開く


いらっしゃいませ!!
ジーっと見ながら、えへへのへ


バツが悪いから会釈で通過


おばちゃんに軍配
店長にグッバイだ


棚卸しのおばちゃん
チラ見で笑顔


いらっしゃいませ、どうぞ~
視線はすぐに手元にもどる


近くても
横顔で距離がわかるんだよ

そこにいるって存在感は
その程度で十分なのさ


さすがおばちゃん
空気みたいで居心地いいね


昼飯はバナナとヨーグルト

目が合ったって
何も出ない場所もあるでしょ

それを求めちゃダメでしょ?

おばちゃんに軍配
店長にグッバイやね



嘉右衛門

久しぶりすぎて、行間ぎこちないね
下手くそかw




聞かれたことに
数秒で即答

それも完結に出来なきゃ。。

そんなだった。

そうでなきゃ
自分に存在価値がない。

ここにいられない

模倣はゆるされず

斬新で
オリジナリティであるほど

笑顔で受け入れられる。


そう思って育った少年は

『なに聞かれても答えられるように普段から
シッカリ考えて用意しとけよ(俺みたいに)』

と思うオッサンになっていました。

そんなオッサンに

寝耳に水で
追いつめられ

ようやく吐き出された
言葉に

オッサンは
一喜一憂
ひどく喜んだり
ひどく落ち込んだり。

自分の
足元がグラグラで

人が笑えば嬉しくて
人が無表情だと悲しかった

やりたいことも
好きなことも見えなくなってた。


もっと人は流動的
もっと人には気持ちがあって
もっともっと
人の心は時間をかけて伝えあうもの。


言葉とは

気持ちを表現するツールではあるが
精度や的確さに欠けるもの。

言葉とは
その人と成りを表すには不十分な
一断片。

それは

クサビのように印象を人に突き刺すが
抜くのは自分自身でやらなければ。

見えない心に翻弄されつづけることになる。


こんなに大きな体なのに
クサビ
もう刺すとこ残ってね~(◎-◎;)

てなことになる。

3日くらい、なんかシンドクサイなー



ここまで書くと

本来
飽きっぽい自分がいるのに
おかしなことだと思う

小さな世界で遊ぶ
繊細で感度の良い心の中

そんな
少年の遊びのようなことは
もうソロソロ飽きてきた

黄金のセンスも
重厚な金メッキに過ぎない

そんな気がする。

今さら
もっと世間をしりたい。

そう思う。

洗濯物を取り込んでいると

居間の方で声がする

風が強くなってきたから
風鈴がなるね

大きな屋敷で鳴るような音やな

もっと風が強い日は
木製のナルコなるよ

へぇ、そうか

私昔から台風が好き

ヘェ~なるほどな


年老いた父母の声も
恋人のような会話やな

かみ合って無いような会話も
喧嘩ばかりだと見えていたのも

この二人はこれで絶妙なのだ


なるほど

僕も風の音が好きだ


耳を澄まして
風に乗ると

遠くの峰を三秒で超える

そんな音がする

住む街は変わっても
付き合う友が変わっても

小さな時から眺めてた丹生山系

何年か遠くの街に住んでた時の
風の音とは違う音

故郷に帰りたくなったのも風の音

同じようで新しい
秋の気配が
街を駆け抜けた

思い出の風景の横も

明日乗るバイクの横も

明日着るワイシャツの袖も

ザザッーっと駆け抜けた


大人になっても
歳老いても

風音は変わらない

きっとそのままだ


交差点
ふと足が止まる。

信号を気にしたというより
匂いのせいだ。

ふと顔が上がる

信号が赤だというより

その少し向こうの
匂いの元を探す。



この匂い

『肉の焼ける匂いだ。』

さっきまでのへの字ぐちが
少しほころぶ


焼肉とか、バーベキューとか

油煙の向こうに白い歯とか
血色の良い唇が躍る

そんな景色を思い出す。


この匂いの向こう
誰かのそんな楽しい夏の日が
踊っているんだろう。


信号を歩きながら
ブツブツ、ニヤニヤ

ん?ジンギスカンか?
しばらく食べてない。


スマホのカレンダーが
夏の終わりの残量を僕に知らせる。


また
ふと顔をあげて

独り言がこぼれるんだ。


『夏の終わりに
肉の焼ける匂いが嗅たりねぇ。』



アドレス帳に指が走った。

思い出の景色が
油煙と白い歯と
血色の良い唇とともに躍る。





嘉右衛門

交差点
ふと足が止まる。

信号を気にしたというより
匂いのせいだ。

ふと顔が上がる

信号が赤だというより

その少し向こうの
匂いの元を探す。



この匂い

『肉の焼ける匂いだ。』

さっきまでのへの字ぐちが
少しほころぶ


焼肉とか、バーベキューとか

油煙の向こうに白い歯とか
血色の良い唇が躍る

そんな景色を思い出す。


この匂いの向こう
誰かのそんな楽しい夏の日が
踊っているんだろう。


信号を歩きながら
ブツブツ、ニヤニヤ

ん?ジンギスカンか?
しばらく食べてない。


スマホのカレンダーが
夏の終わりの残量を僕に知らせる。


また
ふと顔をあげて

独り言がこぼれるんだ。


『夏の終わりに
肉の焼ける匂いが嗅たりねぇ。』



アドレス帳に指が走った。

思い出の景色が
油煙と白い歯と
血色の良い唇とともに躍る。





嘉右衛門
こうやって
誰も寄り付かないような場所



でも

ある程度の文化的居心地が
保たれた場所に



これまでの人生


何度
行き着いただろう



『僕らは人間で在る前に動物なんだ』


そんなこと熱く昔は語ってたことを
思い出す

ネコのように気ままになりたい

烏のように、ウソのない声で鳴きたい

なぜ、僕にはそんなことが許されないんだろう

そんなことを思うことが切っ掛けで
中学生の時だった

いろんな言葉をノート
何冊も何冊も書き殴ったのが

いまの僕の人格を作っている。

ずっと、探しているのだ、本当の自分ってのを





十年おきに来てやしないか?



普通なら「転機」と言われるかもしれない


その瞬間に



私はどれだけの
軌跡を
自分の中に残したのだろう



中途半端な空間
生きているのか死んでいるのか
分からないような魂

この場所と一緒だ

寝静まった街に

色んな理由で、眠れない時間、やり過ごせない時間が交錯する

朝がくるまでのエスケープゾーン

つかのまの待避所だ

闇は優しい

闇は、僕の底までは照らし出さない
そんな場所なのだ





何がしたくて
どっちに行きたいのかが分からない



ある程度の距離の離れた場所に



言葉は交わさないが


同じ種族の生き物がいて



ある程度の暗黙の了解で


ギリギリの人間らしい生き方を保っている




安っぽい安心感、安堵感
ギリギリ人間でいられる時間

電話やメール
携帯の小窓から


なんとか今日の流れを伺って



明日の流れを探ろうとする






いまの疲れた僕には

馬鹿らしい




18の頃なら叫んでた



28の頃なら朝まで語ってた



38の頃なら

どうするか?





帰って


屁ぇこいて


糞して


寝よう










もう
僕の帰る場所は微妙な狭間には無く



僕は
人間の世界で生きる道を
もう選んでいるんだ





山際なのに冷気も吹かず

夏の暑い空気がこの場所を

まとわりつく、うっとおしさに変えてくれたよ



昔は

昔は安心をくれた闇という布だったのに 



嘉右衛門

また今度な~と
言って別れる



俺達は
また自分の明日へと帰っていく



情けないかも知れないが
三十路半ばを過ぎて

明日何をしようかは
辛うじて知っていても

三年後のことまでは見えない。



友よ
僕は今夜
昔、アリの社会の有名な論文を
読んだ時のことを思い出したよ

固体数の多い少ないに関わらず
働く奴、働かない奴は率で決まる

真面目に働くのを馬鹿だとはいわない



けれど
率の論を拠り所に

人の良心だけを資本に
デカイ顔している馬鹿はどこにでも
いるもんだ





友よ
僕にも
本当に
命を懸けて成し遂げたいものなんて
まだ、見つかってなんていないんだ





いまは、まだ守るための義務なんだよ

生活のため
今はこれしか出来ないから
居場所

それで良いと思う




俺なんて
十代、二十代の自分なりの清算を
どうにかこうにか終えようとしてるだけだったりするんだ


もうすぐ
また、明日がやって来る

そろそろ帰らなきゃね


明日から帰る場所には
君の三年後に繋がる場所で
あるように





三年後に
笑顔と優しさと勇気に
君が包まれていますように


明日はどっちだ?と

君と話しながら
僕は自分に聞いた。


帰りの電車の中で
解ったよ


明日は俺が決めればいい

明日はお前が決めればいいさ

俺達はそういう世代なんだ。


三年続けるには
金や立場もそうだろうけど

心がなきゃ出来ないと思う


また今度
飲みに行こう

君の
三年後に出会えるまで