■話し合いの作法の教育 | ◎ 浮輪浮遊録 ◎

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★「では、どうするか」が、視点のブログです。/ ★ 更新:【 第2 水曜 】、他・随時更新。(2010年9月15日 開設)

昨今、主催が官民を問わず公共関係の説明会等において、参加者の冷静さを欠いた上に明らかに『 話し合い 及び 討論 の作法 』 に欠いた人々の多さには暗澹たる思いを抱きます。


遡って思い起こしますと、少なくとも私の年代は公教育において社会的討論の作法の教育は無く、自由詩と呼ばれるブツブツと文を刻んだ醜悪な短文や、読書感想文という単に感想を書くだけの、芸術にも実用にならないものが殆どでした。
したがって、討論の作法等はその後必要に応じ各自が行うものでした。


さて、来る4月から小学高高学年を対象に週1時間の英語教育が全国で行われます。
これを否定はしませんが、より優先されるのは『日本語による話し合いの作法』の教育ではないでしょうか。
さらに具体的に言えば、『人を説得させる術(すべ)』です。
説得というのは説明し納得させることですので、どんな挑発にも乗らない冷静さや、説明を粘り強く行う忍耐力や、説得の過程における討論に打ち勝つ技術や、信頼を得るための礼儀等を“総合的”に教えていく必要があります。


なお、説得は単に説得するという「技術」的側面だけではなく、最終的に物を言うのは「其の人の人となり」となります。
日々の信頼される実績の積み重ねが大切であることこそ、教える必要があるのです。
つまるところ、人を説得させるための教育は「全人教育」でもあるのです。
また、人と人との折衝ですから、100%の要求が通ることはありえず、相手の立場をその弱みを含めて冷徹に観察した上、妥協という落とし所を見出していかねばなりません。
その結果として、妥協とは協調を図ることにもなることを身につけることになります。


これらこそ、“段階を踏んで”教えていく必要があります。
いささか大げさな表現を致せば、これは『国民版帝王教育』とも言えます。


なお、教育という分野は、人に施すものですので効果が現れるのには時間がかかります。
このことから、一刻も早い取り組みが必要となります。
そして、この教育の成果が現れた世代は、それを次の世代に確実に引き継ぎます。
思想信条によりその評価は分かれるものの、戦前の世代のあえて表現をいたせば『背筋の通った姿』は江戸期を土台として明治から大正に至る教育の積み重ねの成果と言えます。

このたびの震災において、海外から被災者の振る舞いを称賛する声が上がっています。

遅きに失したとはいえ今からでも、我が国の教育が少しずつでも改善されていけば、再び『江戸から明治にかけて多くの外国人が称賛した国民性』を復活することは不可能ではないと思うのです。



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