無料コミュニティー冊子「うじぶら。」誕生♪


 活性化へ若手経営者ら企画・発行/商店街中心に紹介  H21年10月  朝日新聞 南京都版に掲載記事


 宇治の商店街をぶらりと歩きませんか――。宇治を紹介する無料コミュニティー冊子「うじぶら。」が、このほど誕生した。商店街を中心に、飲食店や物販店を取り上げる。「地元の人にもっと宇治の街を知ってもらい、地域活性化につなげたい」との思いが込められている。


 冊子を企画したのは、同市南陵町の広告業宮城智之さん(37)を中心とし、市内の若手経営者ら11人でつくる「宇治・まちづくりビジョンの会」。4月から準備を始め、約半年かけて、9月20日に創刊号となる「秋号」(A4カラー、16ページ)を発行した。


 約30年間宇治に住んでいる宮城さんは、幼い頃に祖父に連れられて商店街に行くのが楽しみだった。おもちゃや文房具を買ってもらい、ときには商店街の人からお菓子をプレゼントされた楽しい思い出がある。


 しかし、最近は郊外に大型店舗ができたこともあり、商店街にかつての活気がなくなっていることが気になっていた。「なんとか商店街に足を運ぶきっかけが作れないか」と考え、情報誌作りを思い立ったという。


 地域に詳しい青年会議所のメンバーや朝日新聞販売所(ASA)の経営者らの協力を得て、珍しい店や人気店、新しい店などをピックアップ。「地元でも知る人ぞ知る店」も含め、冊子のアイデアを出し合った。取材は同市内のライター深井元恵さんが担当。府の地域力再生プロジェクト支援事業の交付金も得て制作した。


 創刊号では、宇治橋通り商店街と平等院表参道、宇治源氏タウン銘店会の3商店街を中心に、中宇治地域の約20店舗を紹介。題字には茶団子と茶の葉をあしらい、イメージキャラクターには耳が茶葉のゆるキャラ「じぶら。くん」を登場させた。最近宇治へ引っ越してきた人のために、市の概要や宇治茶の歴史を紹介するコーナーも設けた。


 2万部を発行し、市内の朝日新聞購読者に無料配布したほか、各掲載店舗などでも配布している。宮城さんは「家族や子供と一緒に、ぜひ地元のお店に行ってほしい」と話す。


 今後は3号まで発行が決まっており、11月末発行の第2号は御蔵山商店街や町並商店街など京阪沿線の東宇治地域、来年2月末発行の第3号は開商店街や小倉駅かいわいの商店街など近鉄沿線の西宇治地域を取り上げる予定。問い合わせは編集室(0774・20・4119)へ。