宇治川の鵜飼

宇治川鵜飼の鵜匠が綴る鵜との日々

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 日本で初めての人工ふ化に成功してから3年目、今年も無事にヒナがふ化しています。
昨年と同じ親から産まれた卵です。今年は、二組のつがいが、9個の卵を産んでくれました。

ふらん器の中で温める卵たち

 5月6日の夕方、今シーズン初めての卵にハシウチ(卵の中からヒナが嘴で殻に穴を開けること。)が始まりました。今年は、ふ化の瞬間も報道関係の方々にも見ていただけるように連絡したところ、新聞記者さんなど多くの取材関係者がお越し下さり待機して下さいました。
 ところが、その後ふ化が進みません。みんなで徹夜で卵を見守る中、日付も変わり、7日の午後3時過ぎにやっと産まれてくれました。(なんと、ハシウチから23時間もかかりました。)



 小さな命の誕生です。残念ながら産まれたヒナは、2日後の9日に亡くなってしまいました。消化管吸収機能の低下による削痩と、誤嚥性肺炎でした。
 獣医師による緊急の気道確保、酸素吸入等の処置が施されましたが、症状は改善されず、呼吸がだんだんと弱くなり、最終的には獣医師による人口呼吸と心臓マッサージによる蘇生を試みるも帰らぬ命となりました。
 みんなで待ち望み、長い時間かけて卵から出てきたヒナだったので、生命力の強さを感じていましたが、たった3日間しか生きられなかったことは、悲しくもあり、悔しく心の整理もつかない状態でした。

 そんな中、ふらん器で温めていた卵の一つから「ピョッ」と鳴き声が聞こえ出しました。死んでしまったヒナちゃんの命を引き継いでいるようなタイミングでした。
 次こそは、元気に産まれて育って欲しい!
 私達の切実な願いが通じたのか、20時間かけてふ化したヒナは、その瞬間からとても元気に鳴き、動き回っていました。
5月10日、体重44.5グラムのヒナです。
翌日11日、体重は40.4グラムまで減りました。産まれてすぐに体重が減るのは正常な事です。体内にある栄養分(卵の黄身)を使うので体重が減っていきます。
 しかし、うんちがあまり出てくれません。今回も消化管器官に問題があるのだろうか…と不安な一夜を過ごしました。


うんちでたよ~!


 12日(2日目)、1回に2~3gグラム程度のエサを7回与えました。(深夜は与えません)体全体が黒っぽくなり、プリプリとした状態です。その後ヒナは、ウンチも出て順調に育っていきました。

 5月15日午後1時頃、再びふらん器で温めていた卵の一つに、はしうちが始まりました。

また、産まれてくれる!!期待を胸に見守ります。どうも、ウミウはかなりの時間をかけてふ化するようです。
 16日、午後1時頃に産まれたヒナは、今までで一番小さいヒナでした。

今思えば、身体全体が、ピンクっぽく、目元も少し未成熟な感じに思えます。お臍(卵黄嚢を体に取り込んだところ)にくっついているドロドロっとしたものが、上手く体から取れず、出ベソのようになっていました。しかし、ヒナは小さな声で懸命に鳴いています。
 その夜私たちは、夜中に鳴くヒナの声に耳を傾けながら心配し、鳴かないとこれまた心配になりながら一夜を明かしました。
 翌日の17日昼ごろ、ヒナのお臍から、小豆位の大きさで赤い風船のようなかたまりが飛び出してきました。その後どんどん大きくなり、そら豆位の大きさになりました。急遽、獣医師の高橋先生にお越しいただき、診察してもらいました。飛び出していたのは、身体の中にある卵黄嚢(卵の黄身)でした。

身体から出てきた卵黄嚢は、薄い膜で覆われており、無理に戻すと破れてしまいそうなので、身体から切り離すことになりました。身体の中の黄身が無くなったヒナは、口から摂取するエサで体力を維持し、成長していかなくてはなりません。こまめにエサを与える準備をし、様子を見守っていました。
 数時間後、今度は臍から卵黄嚢と、それに繫がっている腸が臍から飛び出してきました。再び獣医師に往診に来て頂き、腸を腹部に戻す緊急の手術が行われました。

先生が処置される間、私がヒナを保定していました。手の中で必死に生きようとするヒナを感じていました。手術は成功しました。後はヒナの体力次第です。生まれてたった一日のヒナが今まで頑張ったんだから、これからも大丈夫!と信じていましたが、2時間後すっと息を引き取りました。

私たちが見守る中、息を引き取る時、私は「ヒナはもう、これだけ頑張ったんだから、安らかに眠ってほしい」と思いそっと見守ってました。しかし最後の最後に、生きていてほしいという思いで、教わった人工呼吸を試みました。

生きていてほしい。と、安らかに眠って欲しいの気持ちが交差していました。

この出来事から、数日たちますが今でもこれで良かったのか、どうするべきだったのか私の中では答えがでません。

 しかしヒナの死に際で行った人工呼吸は、獣医師から口頭で教わってましたが実践したのは初めてでした。嘴から肺に空気が入る感覚などを死んでしまったヒナが、私に体感させてくれた事は、とても貴重な経験でした。

今年は、3羽のヒナが誕生し、2羽のヒナが無くなりました。今、元気に一羽のヒナがじゅんちに育っています。この数週間は、誕生の喜びと死の悲しみや悔しさが交互に訪れ、ウミウの人工ふ化の難しさ、命の誕生の奇跡、親鳥から卵を預かった私たちの責任など多くの事を考える機会となりました。

 




すくすく育って目も見えてきました。
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鵜飼も終わり、鵜さん達はのんびりと過ごしています。
天気の良い日は、昨年生まれたウッティーと今年のチビウッティーズたちを川で泳がせてます。


ウッティーは、川遊びもそこそこに、私の元にトコトコ歩いて来て、ぴょんと膝の上にとまります。そして、嬉しそうに「ガーッ」と一声。
そのまま、当然のごとく私と一緒にチビウッティーズの泳ぎを見守ってます。
「ウッティーさん。あんたも川に入ろうよ…」
この夏頑張ったウッティーへの、少しだけのご褒美としておこう。





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昨日、今シーズン最後の鵜飼でした。
今年は、雨による増水で102日間の営業期間の内、40日も休業となりました。
それでも沢山の方にお越し下さり本当にありがとうございます。
いろんな事がありました。
チビウッティーズの誕生。


生まれたてのヒナ



毎日物凄い勢いで成長するチビウッティーズ



大人の鵜たちに負けないくらい育ちました。

そして、昨年産まれたウッティーの1才の誕生日。



そして、遂に鵜飼デビュー!


去年生まれたウッティーも今年生まれたウッティーズも逞しく育ってくれました。






いつも、私たちを見守って下さる松阪鵜匠。
ありがとうございます。

そして、応援して下さった皆さん、ブログを見て下さった皆さん、ありがとうございます。

これからもボチボチと更新していきますので宜しくお願いします。






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