新国立劇場バレエ研修所「エトワールへの道程2018」の感想 | まるこブログ

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週末の24日と25日の両日、新国立劇場バレエ研修所の卒業公演「エトワールへの道程2018」を観てきた。

当初は25日だけのつもりだったが、なんと渡邊峻郁さんが両日とも客演されると知り、24日のチケットも買い足した次第ゲラゲラ



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昨日は、久々に新宿駅から初台まで歩いてみた。

文化学園の前から続く桜並木が、今ちょうど美しい。

しかも、見物客はほとんど居らず、なんとも贅沢な気分になった。

この道も、先に進むと高速道路の高架に覆われ、実に残念な歩行環境になるんだけれど、そんな大通りの一本裏側に玉川上水跡から通る「代々木緑道」という公園が見つけられれば、そこにもまた桜が咲いていて、この季節スペシャルな散歩道となる。



さて…

20分も歩けば、新国立劇場だ。

卒業公演は、中劇場で行われた。



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幕開きの「ボーイズ・アンシェヌマン」と「シンフォニエッタ」では、卒業生として客演していた渡邊拓朗さん(←渡邊峻郁さんの弟さんにして今シーズンから新国立劇場バレエ団員)の風格が素晴らしかった。

彼は研修生の頃から品格があったけれど、1年プロの舞台に立ったことで、益々それが強まり、後半の「眠れる森の美女」では背景の貴族として居るだけなのに、一分の隙もなく高貴だった。

渡邊峻郁&渡邊拓朗兄弟は、そろって凄い王子たちキラキラ

こんな息子が二人もいたら、私なんか発狂して甘やかし放題になりそうだ。 (現実の息子のことだって「甘やかし過ぎ」と方々から叱られてるくらいですし…)



前半の演目では、「シェヘラザード」に魅了された。

今期の卒業生では、私はこれを踊った原衣梨佳さんが一番好きだ。

若いのになかなかの表現力で、しかもスタイルが綺麗!

とても妖艶だけれど、清潔感もあって理想的だった。

客演の輪島拓也さんが、ここまでガッツリと踊られている姿も久々に拝め、心の底から大満足。

それにバクラン指揮のオーケストラが、オペラパレスでの本公演でもなかなか無いなぁ…というくらいに素晴らしかった。



後半は「眠れる森の美女」からの抜粋。

お目当ての渡邊峻郁さんは、登場した瞬間から他を圧する輝き!!

こんな王子とパ・ド・ドゥを2日間も踊れた中島春菜さんは、なんという幸福者だろう!!

中島さんのオーロラ姫は、実にきっちりと美しく、初々しかった。

渡邊さんのデジレ王子のヴァリエーションは、溜息がもれるほどキレキレで、まあもう本当に素晴らしかった。



最後に、いつものように卒業生によるスピーチがあり、どなたの言葉にも真実味と感謝がこもっていて、赤の他人の私ながら、お母さん目線になってウルッときた。

これからプロのダンサーとして羽ばたいていく6人の生徒さんたちを、長い目で見守り、応援していこうと思った。








エトワールへの道程2018 

新国立劇場バレエ研修所の成果 

2018年3月24日(土)25日(日) 15:00〜

新国立劇場中劇場




『ボーイズ・アンシェヌマン』 

          荒木研史朗(25日) 佐藤 鴻 

          仲村 啓 山本達史(24日) 渡邊拓朗  

『シェヘラザード』よりゾベイダと金の奴隷のアダジオ 

          原 衣梨佳 輪島拓也   

『パリの炎』より グラン・パ・ド・ドゥ 

          長澤マリーヤ(24日) 伊東真梨乃(25日) 

          山本達史   

『シンフォニエッタ』 

          中島春菜 多田そのか 渡邊拓朗 

          ほか 第14期生、予科生  


 ――休憩――   


『眠れる森の美女』プロローグ・第3幕より 

          国王:輪島拓也  

          王妃:関 晶帆 

          リラの精:原 衣梨佳(24日) 

                            パーキンソン赤城 季亜楽(25日)   


*プロローグ* 


          優しさの精:岡田百音(24日) 吉田朱里(25日) 

          元気の精:山根くるみ 

          鷹揚の精:山内優奈(24日) 服部由依(25日) 

          呑気の精:加藤里佳(24日) 山内優奈(25日) 

          勇気の精:阿部純花   


*第3幕* 


          オーロラ姫:中島春菜 

          デジレ王子:渡邊峻郁 


宝石のパ・ド・トロワ:

          髙井惠里 多田そのか    佐藤 鴻

青い鳥とフロリナ王女のパ・ド・ドゥ:

          伊東真梨乃・小野寺 雄(24日) 

          長澤マリーヤ・木下嘉人(25日)



【指 揮】アレクセイ・バクラン 

【管弦楽】東京交響楽団アンサンブル









それにしても…


やっぱり私は、踊ってる最中に、「ワザを決めた〜」と拍手されると、気持ちがシラける。


母がバレエの先生だったので、その関連の発表会は随分見たけれど、その素人くさい空気を、せっかくの芸術空間に持ち込まれたようでイヤになってしまうのだ。


聞けば、演技途中での拍手は、ロシアと日本くらいでしかしないらしいし、確かに私の経験でも、フランス、イタリア、オーストリアのどこでも「やれ回った飛んだリフトした」で拍手する習慣は無かった。


なぜ日本のバレエ公演では、あんな野暮ったいまねをする観客が、まだまだ居るんだろうか?


個人的には直ぐにでも絶滅して欲しい悪習慣だと思ってる。


全て踊り終わってからの盛大な拍手で良いではないか?


これは、私が音楽畑の人間だから、そう感じるのだろうか…?