前日の4chさんのストリート改取り付けからお付き合い頂いた群馬のサンデさん。
友人4chさんの為に来ただけではなかった。
サンデさんに「うえしまクリニック ストリート改」をインストールしたのは、2015年2月。丸1年ちょっと前だ。
「群馬県でポルシェ911GT3に乗っております、サンデと申します。ひょんなきっかけでNA6ロードスターを購入致しましたが、純正の脚が付いているにも関わらず挙動が納得いかないのです。イメージしていた挙動と違うと言いますか。
そもそもロードスターを購入したのは、どちらかと言うと息子の為。ですので初心運転者が運転の練習になるような素直な挙動を示すロードスターに仕立てて息子が免許を取得した時に引き継がせたいのです。
面識の無いうえしま院長ですが、ブログを拝読いたしましてお任せするのは院長しか居ないと判断し、メッセージ致しました。是非愚息の為にお力をお貸し頂ければ幸いです。」
と言う、非常に丁寧な挨拶文を頂いたのがきっかけ。
なるほどクルマ好きの良いお父ちゃんだ。ならば「21世紀型純正脚」のうえしまクリニック ストリート改が最適でしょう。
として遠い群馬のうえしまの見知らぬ土地でも、初心者が安心して走れるようにと、安全安心方向にクルマを仕立て上げた。
その時のサンデさんのブログは以下の通り。
そこからサンデさんとのお付き合いが始まったのだが、いきなりサンデさんの「人が変わってしまった」のだw
息子の為に作ったハズのロードスター。
なんで父ちゃんいきなり踏みチギッてんのヨwwwwwwwwwww
「いやぁー、コレ楽しいですわ。山坂サイコー!」
「格上相手にこのホノボノしたロードスターで遊ぶのがタマラナイ!」
「ポルシェとは違う走りの楽しさありますねー!」
「いやー何故かタイヤがみるみる減りますわー!」
ちょちょっ ちょっと待って、サンデさん!!
ちょーっと サーンデさん そのヒャッホウしてるのなんですのん?
ムスコのー為と 言われましたが 意味判らんから 知りまっせーんw
それから1年。
「腰がツライ」とレカロを勧め、
「ほのぼの雰囲気壊さずイケてるタイヤ希望」とありP1を勧め、
「立ち上がりで空転が気になる」ので純正トルセンLSDとホイールスペーサーを勧め、
「トルセンデフの効きが不自然」との事でニーレックス トラクションカラーを勧め、
・・見た目が変わらない「ダケ」で、きっちりソッチ側に進化してきたサンデ号。
ロードスターなら手馴れたモンの、うえしまのノウハウを投入したソレは、無駄パーツや悩みが一切無い最短距離で進化。
「アタシ脱いだらスゴイのヨ うふふ」仕様に一直線w
そんなこんなで前置きが長くなったが、今回サンデさんより「ちょっと仕様を変更したせいかアライメントや挙動がイマイチになってきたので手直ししてくれないか?」と依頼があり、
4chさんにお付き合いするのに乗じてサンデ号にも手を入れる事になった。
どーせヤるなら、爆走父ちゃん仕様にしちゃうか!(ニヤリ
コンセプトは、空中戦に無敵の強さを誇った「零戦」。ストリート改の仕様はそのまま、セットアップだけを変更して「曲線番長」に仕立て直す事にした。
零戦のエンジンは、群馬県にあった「中島飛行機」製(現スバル)だったからサンデさんにもお似合いだろう。ロードスターの塗色もミドリ色だし。w
ちょいちょいと350kmも離れた浜松に、その度にお土産持って来てくれたサンデさんの為に、うえしまは今回フロントの純正流用スタビを手配した。
それによりフロントサスのロール剛性を引き上げ、動的にリヤ側へ荷重配分を変更。さらなるトラクションアップをはかった。一緒にステアリングレスポンスも改善。多少クイックなハンドリングに変更。
そのままではただ単に機敏だがアンダーステアなカンジのクルマになるのを、大幅なキャンバー/トー変更により、さらなる遠心力への耐性を引き上げ、CF前後バランスの変更により、
進入速度限界の向上と、自在な姿勢制御を可能にした。
代わりに今までよりも「迂闊にダラリとコーナーに突っ込むと、よりハイスピード状態でテールが逃げる」挙動になった。
ドライバーは「積極的に攻めの姿勢でアクセルワーク」をしなくてはならなくなったが、それはサンデさんには容易い事だろうと。
自在な向き変え、コーナー途中からの容易なライン変更、トルセンデフの使い方次第でオーバーにもアンダーにも振れるコントロール性。
ちょっとだけ「乗り手を選ぶ」ストリート改SS(サンデスペシャル)となった。
作業が終わり、サンデさんを群馬に送り出した翌日、群馬からメッセージがきた。
とても楽しそうで良かった!
でも、「当初の話」はもう本当に「過去の話」だねwww
恐らく今後どんどんあのNA6は父ちゃんのオモチャとして際限なく変化してゆく。
そんな悪寒がするうえしまであった。
めでたしめでたし?