皮膚科の救急外来にアナフィラキシー(急性で全身性かつ重症なアレルギー症状)で受診される患者さんは多く原因も様々です。
原因としてはハチ毒や食物や薬剤などがあります。
~恐るべしダニアレルギー~ *虫が苦手な方はこの先は見ないほうが良いかもしれません。*
お好み焼きを食べた後にアナフィラキシー症状が出てきたという患者さんを年に数回診させていただくことがあります。
原因のほとんどは小麦や具材(エビなど)の食物アレルギーであることが多いのですが、いくらその食材でアレルギーテストをおこなっても陽性反応が出ないことがあります。
よく話を聞いてみると、古いお好み焼き粉で作ったお好み焼きを食べてアナフィラキシー症状が出たという患者さんがいらっしゃいます。
半年前にお好み焼きを作って、その残りの粉で作ったお好み焼きを食べてアレルギーが出たと。。。。お好み焼き粉のパックに輪ゴムで封をして半年間、戸棚で保存していましたと。。。。
恐ろしい話ですが、そのお好み焼き粉にダニが繁殖していました。半端ない大量のダニです!
お好み焼き粉やホットケーキミックスは小麦粉以外にダニが好む砂糖やブドウ糖や油脂やだしなどが入っています。なので小麦粉よりもダニが繁殖しやすいようです。
このダニ混入お好み焼きを食べてアナフィラキシーをおこした症例は論文として多数報告されています。
なかには、ダニが繁殖しすぎてお好み焼き粉とダニの割合が逆転して、良く見ると粉がサワサワ動くほどになることもあるそうです。下の写真は実際にダニの繁殖したお好み焼き粉を顕微鏡で観察したものです。
ダニにアレルギーのある人が、そんな粉で作ったお好み焼き、もはやダニ焼きを食べると当然激しいアレルギー症状を起こすことになります。呼吸困難で命に関わることもある非常に危険なアレルギー症状です。
予防方法ですが、なるべくお好み焼き粉、ホットケーキミックスは使い切りましょう。
余ってしまった場合は輪ゴムで止めるだけではなく、完全密封し、冷蔵庫で保存してください。
万が一アナフィラキシー症状が出てしまったときは、すぐに救急車を呼んでください。
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