馬 | うちのとらまる



一日 ボランティアの皆さんと


犬や猫の捕獲をして


保健所でスクリーニングを受けているとき



たまたま


ジャーナリストの山路徹氏が来られた


山路氏とは


東京で面識はあるとはいえ


特別一緒に動いているわけではありません


お互い別々で動いてはいるのだけど


妙に現場で出くわしてしまう


今回もそんな感じで 保健所でバッタリと会ってしまったのです



山路氏が私に向かって声をかけてくれた


「馬のいいニュースが これからあるのだけど行きますか?」




馬に関しては 殆ど写真を撮っていなかったので


二つ返事で行くことにした


スクリーニング受けたばかりなのに 


また20km圏内に帰ることになるとは







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一部 津波被害が出たこの厩舎


数頭の馬が津波の犠牲になったようです



そしてさらに


ここにも置き去りになった馬たちがいたのです


生き残ったこの馬は


落ち着くことなく ずっと前足で地面を掻いていました







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この馬はおとなしいというか


放心状態のような感じがしました







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そして


となりの房の倒れた仲間を


時々気にするように覗いていました









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餓死


この日本でこんなことが起こるなんて


ありえない


しかし 現実に今も起こっているのです








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死んだ仲間を気遣う










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その目は悲しみをたたえている様に見えます


ごめんよ


やはりここでもそう言うしかありませんでした









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しかし 生き残った馬たちはラッキーでした


NPO法人と地元の有志の協力で


他の牧場に避難できることになったのです


山路氏が言う いいニュースとはこのことでした


本当にいいニュースです



そして元気な馬から移動です


彼らは30km圏外の牧場に移動しました


しばらくはゆっくりと静養することでしょう



良かった







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ただ


すべての馬が移動できたわけではありません


動かすことの出来ない弱った馬などは


依然として ここで暮らすことになります


幸い飼い主様が定期的に帰ってきて


餌はもらえるものの・・・



今回の警戒区域内にしっかり入っているこの地域


残った馬たちはどうなったのでしょうか


私はまだ確認しておりません





夕暮れになり


行方不明者の捜索から


次々と帰ってくる警察車両を


この馬は


いつまでもいつまでも眺めていました




なんとか


なんとか動物たちを救って欲しい


切にそう願います







【追記】


上記に元気な馬から移送とありますが 私の間違いでした



被災馬INFOさまのツイッターでのご指摘

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実は、逆で、残った馬の方が元気な馬たち、移動した馬たちは治療などが

必要な状態の悪い馬でした。

本当に動かせない馬は1頭だということでした。それでも、もう餌をあげに

くる方は入れないと思います。

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お詫びして訂正いたします

申し訳ありませんでした




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