牛たちの運命
昨夜 遅くに東京に戻りました
今回は私の友人2人と一緒に行動しました
彼らは 今 福島で何が起きているか
この目で見て確認したいということと
取り残されている牛のために なんとか力になりたいと
申し出てくれたのです
天気は生憎 一日中の雨
しかも時々は土砂降りに近いものでした
われわれ3人
滋賀県から牛の餌を2トン運んできてくださったボランティア団体さん2人
千葉から餌を運ぶ2トントラックを運転して来てくれた若者
その若者に協力を申し出た浦安にお住まいの女性
そして なんとまたまた埼玉から車を走らせて来てくださった
先日一緒に活動させていただいた 南相馬にご実家がある三上さん
総勢8人のチームです
20km圏内に入るときに 検問があるのですが
いつもより厳しくなっていることを感じ
知っていた抜け道を通ろうとしました
ところが今まで通れていた道が完全に封鎖されていて
もうひとつあった抜け道も封鎖
私たち4台の車は右往左往
細い道でUターンを繰り返し
もう二度と同じ道を通れないんじゃないかと思うほどの
複雑な道を通り なんとか20km圏内に入りました
やっとの思いで現場の牛舎に到着
さっそく手始めの1トンの餌を中に運び込み
皆で手分けして動きました
牛たちに変わりが無いか見ていたら
数が少し減っていました
へたり込んでいた6頭の牛は まだなんとか生きていましたが
動けていた牛がいない
3頭の側溝に落ちて上がれなくなっていた牛を確認しに行くと
前回 倒れ苦しんでいた1頭は すでに息を引き取っていました
そして
生きている子は2頭のはず・・・
いや 3頭います
悲しいことに また新たに1頭落ちていたのです
強い冷たい雨が彼らに降り注ぎます
彼らの体力は限界に達しているように思いました
友人と私は
現場にあるもので 彼らをなんとか上に引き上げる
方法を探り トライしてみましたがダメでした
痩せているとはいえ 牛はあまりにも大きく重かった
ならばせめて
彼らが足が水に漬かりっぱなしが辛いのではないかと思い
木製のパレットと板を組み合わせ底上げして
なんとか3頭 上に乗れるものをおいてやりました
冷たかったろう
足はふやけて変色していました
側溝の回りの草は殆ど食べつくして
水はあるものの 食べ物が何も無い状態
バケツに餌を入れそれぞれに与えました
写真の奥のほうに 息絶えた子がいます
その手前
この側溝に水が流れ込む支流があります
その上流に
1頭の牛が挟まって死んでいました
ここに注がれる水は
その牛の死体を通ってきます
死体が痛めば水も痛みます
あとは・・・
どこまで彼らを苦しめたら気が済むのか
少なくとも
少なくともここには
神様はいません
神様などは いないのです