映画「3月のライオン」LionとLamb | クラスタ民主主義システム研究室

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久しぶりに映画の話題を。

人気の「3月のライオン」を観てきました。



とてもいい映画でした。

なぜ「3月のライオン」というタイトルなのか?知らずに前後編を二日で観てきましたが、全部観ると、その意味がわかるようになっていました。

映画「美女と野獣」も観ましたが、やはり、私は「3月のライオン」の方が好きです。

「美女と野獣」は大人になったエマ・ワトソンの美しさを堪能でき、それなりに良い映画ですが。



あと、映画館で驚いたのは、いまだに映画「ソードアート・オンライン」が活況だったことです。続編もできるようなエンディングだったので、あれだけ動員できるのであれば、間違いなく続編が続くことでしょうね。(ソードアートオンラインは実在するゲームから派生したアニメ映画で、仮想現実や拡張現実が実用化された近未来で、ヒトが仮想世界に囚われてしまうお話しです。)

映画「3月のライオン」のエンディングはマンガと同じような進捗状況みたいですが、映画の方で先に物語りの続きを脚本してみたら面白いと思います。

この3月のライオンというタイトルは、3月の風情に関するイギリスの諺が由来なんだとか。

その諺は、March comes in like a lion, and goes out like a lamb.

で、3月はライオンのようにやってきて子羊のように去っていく…という意味。

そして、この映画の冒頭では3月のライオンというタイトルに「March comes in like a lion」と併記されていましたが…

映画の最後では「March goes out like a lamb.」と併記されていて、この映画の意図を暗示していました。

このタイトルの中の3月(March)という言葉は「青春」を暗示しているんでしょうね。。。

青春は、ライオンのようにやってきて、子羊のように去っていく・・・


これって青春に限ったことではなく、就職したり、結婚したり、転職したり、病気になったりと、様々な人生の節目で起こることなんでしょう。

ヒトは、幾たびもライオンのように荒々しい嵐の如きカオスに陥り、その都度に試練を受け、その中で思い悩み鍛えられ、達観したり諦観したりして節目を抜けていくのでしょう。

そんなことを想いながらネットサーフィンしていたら、人気のゲーム、ファイナルファンタジーのエンディングを見つけました。

https://youtu.be/DTv8WX01T_E?t=29m28s

私たちの精神は、善と悪、強さと弱さ、光と影、美しさと醜さ、仁愛と闘争…といった風に、全て表裏の二極で作動するよう構成されています。

そして、この世で体験することを苦難ととらえ、その苦難を乗り越える希望を抱き、工夫と試行錯誤を繰り返しながら、試練に挑戦し、夢を達成しようと努力するよう・・・、私たちヒトはプログラミングされている…

そのプログラムにより、ある時は助け合い、またある時は争い合う・・・ことになります。

そのとき、精神の表裏は、氷山のように、水面を浮き沈みしたり回転したりしながら、意識上に浮かび出る部分と意識下に沈む部分とがせめぎ合うわけですが…

そこに作用する、もう一つの重要な要素は「属」や「族」の念です。

族

仲間、家族、国家などが、その概念に相当します。

3月のライオンに出てくる、主人公の零を助ける姉妹家族やイジメのグループも、そうです。

こうした「族」「属」の念は、私たちヒトの精神に大きく作用するんですよね。

いま日本でも憲法に家族の概念を盛り込もうとしていますが、ヒトの精神は表裏の二極で作動しますから、この「族」の念にも、仲間を護り大切にする一面があると同時に、仲間を縛り使役する一面があることを忘れてはなりません。

Familyの語源はラテン語のfamulus(奴隷、召し使い)であり、そこにはHouseholdsの意味があり、一族を維持していくための家族で、国家を維持していくための国民集団であることは間違いありません。

ヒトの精神の中に組み込まれた「族」という集団概念には、相互扶助がありますが、相互義務や相互束縛もある…。それはヒトが社会を営む生命であるかぎり、論じておかねばならないことです。

憲法に関して議論を始めようとする今、そして、国家を護るために他国と同盟して争おうとしている今、徒党を組み他者を叩くことの意味や要否や善悪を論じてみるべきでしょう。

それは私たちの本能に組み込まれたプログラミングであり、その相似した部分は暴走族やイジメグループにも存在しているのですから…。

日本は、またライオンしし座になるのか…、いまだヒツジやぎ座のままでいるのか…

ウサギは良く考えて欲しいと思います。

ウサギ