エボラ関連の情報収集  | クラスタ民主主義システム研究室

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☆教育ディベートを推進しよう☆ ☆「complex system」で思考してみよう☆「ネットワークデモクラシー(Demoex)研究室」からタイトル改題しました。 

エボラ関連の情報収集を始めることにしました。


先ずは日本のマスコミに蔓延る誤った感染防御知識についてです。


エボラ防ぐマスク1万枚 豊橋の製造会社が寄付

http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20141020-OYTNT50039.html


以下、転載

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 エボラ出血熱の院内感染対策にと、愛知県豊橋市のメッシュ製造会社「くればぁ」が、高性能マスク計1万枚をギニアやリベリア、コンゴ民主共和国(旧ザイール)の医療機関などへ寄付することを決めた。

 マスクは、エボラウイルスより小さい100ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の網目のポリエステル繊維を7層重ね、ウイルスに効果のある消毒剤を固着させた。

 もともと、新型ウイルス「マーズ(MERS)コロナウイルス」対策用に開発。9月初めにギニアの政府関係者から問い合わせがあり、今月21日に送ることを決めた。同じ材質の白衣や手袋も製造中で、追加で送る。1枚7980円で販売している。

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このマスクは高性能でもエボラ対策用でもありません。このような間違った知識をマスコミが流していると、もしもエボラウィルスが日本に入って来たとき、ウィルス封じ込めの障害となるでしょう。


マスク自体に殺菌効果を期待して「4級アンモニウム塩」などを染み込ませてもウィルス殺菌の効果は期待できないのですが、日本ではマスク販売に対して正しい規制が行われていないため、このような何の感染防御効果もないマスクが現地に輸出されていきます。


エボラウィルスの場合、空気感染ではなく嘔吐や下痢などの体液に対応しなければなりませんから、防水性が重要となります。マスクに撥水性がないと危険ですし、マスクに消毒液を染み込ませるなど医学的に論外です。


同様の間違った感染防御策が日本では続いています。インフルエンザ感染予防と称して消毒液を染み込ませたプレートを首から掛けておく製品です。空気を消毒液で殺菌することはできないので、厚生労働省が「感染予防効果はない」と断言していますが、いまだに介護施設や場末の医療機関で採用されています。


こんな日本の状況に対して、アメリカは既に次の一手を用意し先手を打っています。


米大統領、エボラ熱対策で将来の予備役招集承認-拡大阻止

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NDKLTO6KLVRK01.html


以下、転載

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オバマ米大統領は16日、西アフリカでのエボラ出血熱の感染拡大を食い止めるため、専門技能を有する予備役を今後国防総省が招集することを承認した。


(中略)


米政府はエボラ熱対策費として約10億ドル(約1060億円)の支援を表明。国防総省ではリベリアとギニア、シエラレオネの患者の元に人員や医療機器を送り届ける基地の整備を主な任務として最大4000人の米兵を派遣する用意が整っている。感染者の治療と医療従事者の訓練を行う施設の建設にも米兵は携わっている。

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アメリカは専門技能を有した予備役を招集可能とし、西アフリカ対応のためだけではなく、国内でエボラウィルスが流行し始めた時に即応できるよう準備しているのでしょう。


にもかかわらず、日本は「政治と金」で国会や議員も空転しています。


日本は素晴らしい国なんでしょうか…


日本は大丈夫、これで大丈夫、


原発安全神話、


日本人の能力は素晴らしい、


日本に間違いはなかった・・・


日本は神風が吹く神に護られた国。


といったポジティブシンキングばかりではなく


日本にはクリティカルシンキングが必要なんじゃないでしょうか。


対策は後手後手にまわり、屋上屋を重ねるばかりではいけません。


国家もマスコミも私たちもしっかりと準備しておきたいですね。


ウサギ