堂山物語 第51話 | エラー|Ameba(アメーバーブログ)

堂山物語 第51話

今回も性的表現が使われています。苦手な方は、ご注意ください。



麻生さんをイカせれなかった。

ボーイとしては失格なんでは無いだろうか…



普通なら、ここでボーイは辞めていたかもしれない。



しかし僕は料理人としての仕事もしていたのだ。

というより本業だった。



京都での研修中に烏丸店のムライ店長に


ムライ 「お前なぁ!聞くまえに見ろよ!」


とよく言われた。



よく料理は見て学べと言われるが、ムライ店長の言いたかったのは

言葉どおりでは無い。


ムライ 「自分で見て動いて食べたら、疑問点が出てくるから

      その時に聞いたら、納得するやろぉーーー」



実際に京都時代にイノウエさんも



イノウエ 「あっこ、旨いらしいから行こうか!」


とよく美味しいと言われてるお店に一緒に行って研究していた。

(僕らは中華なのにフレンチに行ったりしてたけど…)


料理人は色んな他店の料理も食べ歩いて舌を磨く事があるのだ。


そうか!研究すれば、良いんだ!

世の中の風俗嬢の皆さんがどうやって射精に導いているのか!




こうしてアホな僕の風俗店通いが始まったのだ。



18歳の僕は、性風俗店をあまり知らなかったので

大阪でも有数の風俗タウンの十三から攻めた。

兎我野町では、またおばちゃんと一戦を交えるかもしれないからだ。(第33話参照)



度胸のない僕は風俗メインの十三駅の西口ではなく

反対側の東口に降り立った。



線路沿いに北へ歩いて商店街を抜けると2~3軒の風俗店が営業していた。



その内の1軒に入り、おまかせで女の子を呼んでもらった。



正直言って、どんな子がついたのか全く記憶にない。


しかし、


あ~こうやって洗って!

こんな感じで舐めていくのかぁ!


と非常に勉強?になったような気がした。



この勉強?という大義名分を掲げてしまったゆえに

僕は堂山町で男性の相手をして、そのギャラで風俗店に通うという

抜け出すことができない金と欲と色のスパイラルに陥ってしまった。



この時も十三の東口をクリアした僕はメインの西口にも挑戦したくなる。

18歳の若者である。ダブルヘッダーくらいどうって事なかった。



西口側の国道176号線を渡れば栄町という煌びやかなネオンが

まぶしい街が僕を迎えてくれる。



とあるお店の前を通ると



オジサン 「おにーさん!この写真見てちょうだい!今すぐ、この3人誰でもいけますよ!」



客引きのオジサンが3枚の写真を見せてきた。


ビックリするくらいのカワイイ子が2人と残念な子が1人映っていた。



堂山 「そんなん絶対この子やろ!」



オジサン 「ありがとうございま~す!」



堂山 「って、おっちゃんトコなんぼなん?」



オジサン 「ウチは一万円ポッキリでございます!」




東口の店は40分1万4千円だったし

はっきり言って、さっきの東口で相手してもらった

女の子とはレベルが違う子の写真を見せられて

僕と僕の息子のボルテージは最高潮だったのだ。


そのオジサンに1万円払い、オジサンに連れられて店内に案内される。




そこは目を開けても目を閉じても一緒なくらい真っ暗な店内…



せま~いボックス席に案内される…



女の子 「いらっしゃいませ~」


女の子が来たのは肌が触れる感触と声で確認できるが

顔は真っ暗で全く見えない…



女の子 「おニーサン。サービス料5千円前払いでヨロシクぅ!」



完全にやられた!と思っていたが冷静な判断が出来なくなっていた

僕は女の子に5千円払った。



女の子 「カンパーイ!」


自称ウーロン茶で乾杯をする。


女の子 「おニーサン!気持ちイイことしに来たんでしょ。

      ヌキはね追加5千円いるのよ!どうする?」


ここで帰ればいいと思うのだが既に投資?した1万5千円も惜しいし

店内が真っ暗なので「帰る!」と言う根性も無かった。


また女の子に5千円を払う。


女の子は僕のズボンを脱がして、僕の本丸を手でシゴキはじめた。


女の子 「おニーサン!口でやって欲しいでしょ!

      お口は別料金で1万円貰ってるんだけど…」


もう引き返せない僕は、せめて結果だけでも出して帰ろうと思い

完全に冷静な判断を失って僕は1万円を払った。



そうすると女の子が、僕の本丸を口に含んだ。



♪ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ ピ



りんごタイマーが鳴っている…



女の子 「おニーサン!残念!時間が来ちゃったよぉ!

      延長30分で1万円だけどどうする?」



僕は残金を確かめたら3千円くらいしか無かった。



堂山 「イヤ、もうお金が無いんですけど」



女の子 「お客様、お帰りで~す!」



分けがわからないまま僕は3万円を謎のチャリティーに寄付したのだ。

見せられた写真の子どころか、どんな子だったのかも分からない…

ちなみにあの一人残念な子の写真は巧妙な引き立て役のスパイスに違いない。


よく警察24時などでボッタクリの手口は放映されているが

実際に遭遇すると案外払ってしまうものである。


僕はコレ以来、ポッキリの言葉は疑ってかかるようにしている。

逆に気になって潜入してボッタクくられる事もあり学習能力のなさも感じる。


こうして僕の風俗店通いは堂山町でのスキルアップと、

学校では教えてくれない社会の誘惑と罠と逃げ道を教えてくれる。



続く