堂山物語 第48話 | エラー|Ameba(アメーバーブログ)

堂山物語 第48話

※今回のお話は性的表現が使われています。苦手な方はご遠慮下さい。



僕をロングコースで買ったササキさんとホテルCOCOに入った。



当時、堂山町には現在のようなラブラブカップルの為のラブホテル

(ファ○ン、リトル○ャペルの様な)は存在しておらず、

いわば連れ込みホテル?昭和なホテルが数箇所点在する程であった。



そもそも普通は男性2人でホテルに入ると嫌がられるが

堂山町では当時から日常のロケーションでもある。


ホテルCOCOのあるとおりは本当に梅田の繁華街か?と思うほど

現在でも人通りはまばらでひっそりとしている。


阪急東通商店街から2本しか、大きな筋としては離れていないだけなのに…



ササキ 「大丈夫?苦しくないか?」



堂山 「大丈夫です…スイマセン」



僕は初めての色商売と言うことも完全に忘れるほどに

焼肉を食べ過ぎて苦しんでいたが、少しの時間と共に、

オトコ2人でホテルに入っているという現実が僕を奮い立たせてくれた。



ササキ 「たつや君、キミ今日が初めてやろ?大丈夫!緊張しないで」



堂山 「すいません。ごちそうまでして頂いて、こんなんで…」



ササキ 「じゃあ、とりあえずお風呂に行こうか?」



驚くことにササキは僕が苦しんでいる間にお風呂を溜めてくれていた。

なんか普通に女の子でも、嬉しい気遣いだと思う…


ササキ 「一緒に入ろうか?大丈夫だよね?」



堂山 「はい!大丈夫っす!」



ササキ 「あ~やっぱりイイ体してるね~」


焼肉の苦しみもこの頃は大分と和らいでおり僕はハイテンションで

自分の意識を保ち続けた。



ササキ 「じゃあね…洗ってごらん…」


元ラガーマンというだけあってササキさんの肉体も結構な筋肉質だった。



ササキさんが仁王立ちになり僕はひざまづく感じになると

ササキさんの男性器が目の前に現れた。


サイズは正直言って「勝った!」と思ってしまうほどだった。


ササキさんの体をボディーソープを手につけて

上半身から下半身へと一通り洗っていく。



そしてこの時からずっと思い続けることがある。



時より鏡に映る自分の姿がとにかく情けなかった…



これは体験した者しかわからない感覚だと思う。


そう昔のホテルは鏡が内装に使用されている頻度が高い。

異性と性行為に及ぶには視覚的興奮を高めるのだろうが

ウリセンにとって、この鏡が結構な壁であったのだ。




お風呂からあがりササキさんの体を拭く。


今思えば最初のお客様がササキさんでよかった。

手取り足取りとこうして欲しいといわれ、

僕はその要求をこなしていったのだが

これが今後の僕のサービススタイルとなった。


ササキ 「じゃあ、お茶を入れておこうか」


よくホテルにあるティーバックのお茶を入れた。

多分ホテルのお茶を入れたのはこの時が初めてだった。


今後も意外とこのお茶若しくはコーヒーを入れる行為は好評になる。

あんまり皆、利用しないのだという。

なんか家庭的な安らぎを一瞬でも感じるのかなと僕は分析している。



ササキ 「じゃあ、電気暗くするわ…」



堂山 「イヤ!ササキさん僕、どうしたらいいんですか?」



暗くなった室内で僕は、いよいよ追い詰められたのか真剣に聞いてみた。



ササキ 「そうだな。じゃあ、最初僕がキミにするから後半戦は同じように

      キミが僕にしてくれるかな?あっもちろん本番はナシだから安心してな」



この本番ナシの言葉が僕の緊張を解いてくれた。


僕もラグビーはやっていたけど相手も大学までラガーマンだったのだ。

密室でムキムキのオトコに全裸で襲われたら、勝てる見込みは50:50。

最悪のケースも僕はこの時まで予想していたのだ。



ササキ 「大丈夫、緊張しないで…」


そう言って、ササキさんが固いくちびるが僕のくちびるに覆いかぶさった。


続く