富士学校開設57周年記念行事(その5)観閲行進編(後編)
富士学校開設57周年記念行事(その5)
観閲行進編(後編)
普通科教導連隊の行進に続くのは特科教導隊
特科教導隊
隊本部
教導隊長及び隊本部幕僚
教導連隊長乗車の1/2tトラックは最新型
本部管理中隊
中隊長車は1/2tトラック
赤十字をつけた車両は11/2t救急車(通称アンビ)
シェルターを積んだトラックはFDAC(野戦特科射撃指揮装置)かFADS(野戦特科情報処理システム)を構成する車両だと思うけど、特科装備に疎いのでよく分からない。知ってても説明すべきではない車両だろう。
第1中隊(十五榴中隊)
牽引式の中砲中隊155mm榴弾砲FH70を装備
第2中隊(十五榴中隊)
中砲牽引車に牽引される155mm榴弾砲FH70
第3中隊(自走十五榴中隊)
99式自走155mm榴弾砲及び99式弾薬給弾車
99式自走155mm榴弾砲
でかいし砲身長いしで戦車よりも迫力のある車両である。
車体は三菱重工製で89式装甲戦闘車と多くのコンポーネントを共有する。
99式弾薬給弾車
99式自走155mm榴弾砲の女房役の弾薬車である。言ってみればカブトムシのオスメスの関係であり、ペアで使う必要がある。
ただ、車体は日立製(厳密にはアメリカGM製といってよい)のために自走砲との車体コンポーネントの共通性は全くないので如何なものかと個人的には思う。
第4中隊(自走二十榴中隊)
203mm自走榴弾砲
アメリカのM110A2自走榴弾砲の国内ライセンス品
87式砲側弾薬車
203mm自走榴弾砲の女房役の弾薬車である。以下略
第5中隊(多連装ロケット中隊)
MLRS(通常エムエルアールエスと呼ぶが、マルス(軍神)と呼ぶ方もいる)
自走発射機M270
アメリカのM270自走発射機の国内ライセンス品
この車両をMLRSということが多いが、MLRSは全体を現すシステム名でこいつは単なる自走式のロケット発射機である。
弾薬車
7tトラック(旧74式特大型トラック)ベースである。
今回はトラックのみだが本来の姿は予備弾薬を積載したフルトレーラを牽引する。
第6中隊(地対艦誘導弾中隊)
通常はSSM(エスエスエム)と呼ばれる地上発射式の巡航ミサイル
7tトラックベースの88式地対艦誘導弾発射機
第303観測中隊
射撃データをより正確・精密にするため、特科射撃のような長距離射撃には欠かせない気象状況などを観測し、データを送る重要な部隊
80式 気象測定装置 (JMMQ-M2)
対ゴジラ用のメーザー光線・・じゃなくて、
遠隔観測操縦システム(FFOS)の追随装置
FFOSをざっくり説明すると、ラジコンヘリ(無人機と呼ばれる)を飛ばし敵情を観察するユニットである。
つまり、でかいラジコンヘリがあるわけだが、今回参加したのは無線機に当たる追随装置と追随装置に並んでいるシェルター車は統制装置であろう。
対砲レーダ装置 (JTPS-P16)
飛んできた砲弾を測定してどこから射撃されたかを特定できる装置
教育支援施設隊
施設教導隊が古河にあるが、教育支援施設隊は施設教導隊隷下部隊ではない。
富士教導団の戦闘部隊(普特機)を支援するために編成された部隊で滝ヶ原駐屯地に所在する。
ダンプといえども隊員が荷台に乗車できる。
エコだね。
81式自走架柱橋(じそうがちゅうきょう)
東日本大震災でも活躍した架橋車両であり、何台もつなぐと長い橋が完成する。
42tの橋梁等級を持つため、50.2tの重量を持つ90式戦車は無理だが、44tの10式戦車の通過は可能であろう。
油圧ショベルを搭載した中型セミトレーラ
施設隊の最後は91式戦車橋
74式戦車の車体コンポーネントを使用し50tの橋梁等級を持つ。
90式戦車が通過できるように開発された。
本当は(後編)で終わらすわけだったが、長くなったのでいったん切ります。
富士学校開設57周年記念行事(その6)観閲行進編(戦車編)に続け!