発熱の話 | 両国キッズクリニック (墨田区) のブログ

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発熱の話


熱を下げるべきかどうか? 解熱剤は使ったほうがいいの?


素朴な疑問でよく問われることです。答えはいろいろ。


まずは体温がなぜ上がっているのか。それは感染症(かぜなどのウィルスでもばい菌(細菌)でも)では、発熱物質が作られるからです。発熱物質を作ることで何をしているかといえば、免疫力を上げる。さらには病原菌(ウィルスを含む)を動けなくしたり、殺したりする。熱が1度上がると6割ほど免疫が上がり、体温が1度下がると40%ほど低下するといわれています。(寒い冬に風邪をひきやすいというのはそういう意味も含まれていたんでしょうね)


一方、発熱が高かったり、持続するとフーフー言って、食事ものどに通りません。水分取るのもきついぐらいになると、免疫の元になる栄養が十分に働きません。水分が不足して(脱水)くると、循環が悪くなり、病気のところに免疫が働たらかなくなりますし、栄養が入らなければ体力が落ちてやはり免疫は働かなくなりますね。


赤ちゃん(1歳前の乳児)では、38.5度以上で解熱剤を使うように言われます。38.5度以上になると見た目に、ハーハーしていますし、体力を使っているのがわかります。そこで消耗しないようにするための一つの目安として38.5度以上をしています。


1歳過ぎたらどうしましょう? 


熱が高くても元気なら使わない。逆に熱がさほど高くなくても(たとえば38度ぐらい)、ぐったりしていれば使ってみてもいいでしょう。小児科で処方される解熱薬はほとんどがアセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ、アルピニー、ピリナジンなど。小児用PLにも入っています)なので、鎮痛解熱薬ですから発熱なくても使用できます。頭痛薬などの痛み止めとして処方されることもあります。ただし、1歳前ですと体温が下がりすぎることもあるので注意が必要ですね。


けいれんのある患者さんへ。痙攣は熱が上がるときに起こることが多いようです。痙攣して、計ってみたら発熱していたということもあります。解熱薬を使用すると熱は下がりますが、病気が治っているわけではないので、再び発熱します。その熱が上がるときに、痙攣を起こしてしまう可能性があり、かえって起こりやすくしてしまうことも考えられるので、解熱剤の使用はあまり勧めていません。使うとしても少量で。





ところで、免疫力を高める方法の一つが“笑う”ことです。病気になったとき母親は、父親はどうすればよいでしょうか。決して笑わせる必要はありませんが、大丈夫だよという顔をしていることです。子どもは赤ちゃんであっても親の気持ちが顔色でわかってしまいます。たとえ心配であっても、あんまり心配な顔をすると、「僕は、私は、重症なのか知らん。」と思われてしまうかもしれません。心で心配しても、少し落ち着いた顔をして安心を伝えてあげましょう。





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