この度、新しアドレスにお引越ししまた。
ブログのタイトルは、

経済・企業小説よむ読む complete change
http://ameblo.jp/newtwill

引き続きよろしくお願いします。
読者登録をされている方には、大変お手数ですが
よかったら新しいブロクでも登録よろしくお願いします。
本当は、ピグを辞めたいだけでしたが、それだけは
できないそうなので、申し訳ございません。



トッカン the 3rd: おばけなんてないさ/高殿 円
¥1,680
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ドラマ化もされてマンガにもなって絶好調なこの
シリーズ、トッカンの第3作です。
舞台は、鏡の故郷、栃木です。
冷たいイメージの鏡が故郷、栃木ではどんな子供
時代を過ごしたのか、幼馴染が様々な縁で繋がります。
グー子は相変わらずですが年月を重ねかなり成長した
感じがする第3作目です。
徴収官という仕事がこういった作品で少しでも理解する
きっかけになり、かつ、こんなに面白くて、勉強になる
小説ってなかなかないですね。
今回は、運送会社に占い師となんの関係もない2つの
出来事が栃木で思わぬ展開、餃子が主食とどこまで
本当かわからない、2人のいつもの掛け合いが今回は
少しだけ変化も見えます。
ラストは少しだけしんみり。
楽しく読ませて頂きました。



インバウンド/小学館
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最近は知られるようになったコールセンターの
多くが沖縄にあるという事実。
様々な企業が専門の業者に委託、すべてを沖縄に
設置したコールセンターで引き受けているのです。
そこには地元沖縄の人から、日本の様々な地域から
やってきた女性達が勤務しており、電話対応コンクール
という士気を高める催しもあったりします。

東京神田の小さな商社で事務職だった主人公の
上原里美が突然のリストラにあい故郷の沖縄に親には
内緒でもどってきました。
ハローワークで紹介されたのは、コールセンター。

何となくテレビなどで表示される申し込みの電話番号、
ほとんどがこのコールセンターに繋がり処理される事実。
そのコールセンターの裏側、里美が初めて経験する
コールセンターの仕事とは、普段気にすることのない世界、
何となく生きていくために入った世界で成長していく姿が
とても面白くて一気に読み終えてしまいました。
勉強にもなります。

地下水脈/森崇 俊
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帯の、儲け過ぎたら、殺される。
強烈な作品です。
思い出せばすべてが当てはまる過去の出来事。
ニュースにもなった事から知らないところで起こった
出来事、過去から最近まで振り返って、この作品が
真実だったら怖すぎます。

政治と宗教、そしてお金、この作品ではこれらが密接に
絡み合い、その額が大きくなり権力が大きくなっていくに
つれ踏み入れてはいけない領域に入り、一度入ってしまう
ともう戻れない、人間の欲望と本質が描かれています。

主人公の井川巌流、道長炎、そしてサキの3人が起こした
新興宗教は瞬く間に勢力を拡大、政治経済の深い場所へ
潜り込んでいきます。
それからは、もうお馴染みの事件の真相が次から次へと
語られています。
ある意味、衝撃的な作品であり、幻冬舎ならではと思った
作品でした。




確証/双葉社
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今野氏ならではの警察小説です。
いつも起こる事件、ベテラン刑事にだけ感じる
違和感、癖、様々手がかりを地道に確認し
犯人を見つけ出す、主人公の萩尾秀一警部補、
警視庁捜査三課で盗犯一筋の刑事です。

渋谷で起こった強盗事件とその翌日に起こった
窃盗事件、そして赤坂で強盗殺人事件が発生、
萩尾はこれらの事件に何かを感じ三課らしい
独自の捜査で犯人を追います。

そんなやり方が気に入らない捜査一課の
菅井は何かにつけケチをつけ、一課らしい
いけいけどんどんと一気に関係者を洗い出し
ていきます、ブルドーザーのような捜査方法に
苛立ちをあらわにする萩尾、捜査本部で2人の
意見は食い違い、険悪な雰囲気になっていきます。

この物語でも、捜査一課長は田端課長です。
安積警部補シリーズを始め、今野氏の作品では
捜査一課長は叩き上げの田端課長です。
彼の部下を扱う術はさすがです。
この作品でもその力は発揮されます。

意外な結末、それを的確に導き出す萩尾、
盗犯一筋のベテランが、彼らしい推理と裏付け、
情報の整理により事件を解決していく姿は
とても面白かったです。