工藤幸雄先生 | つきよみ

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多摩美の時の文学の教授、工藤幸雄先生(ポーランド文学者、詩人)が
この夏、肺ガンで83歳で亡くなられたことを、新聞で知った。

八王子のキャンパスにいつも和服で現れた。
レトロな文学不良少年の面影が素敵で、あこがれていたっけ。
(回りからは、変な趣味ーってよく言われた。だって時代はバブル、受けないよね。)

授業の内容は全然覚えていないけど、
あるとき数人で調布のお宅におじゃましたことがあった。
超おデブちゃんの猫がいて、奥様のエッセイストの工藤久代さんが
お茶を出してくださった。幸福な風景。
奥様は年上で再婚、やんちゃな工藤先生をあたたかく包んでいるような関係に見えた。
その後、彼女の著書「ワルシャワ貧乏物語」を読み、彼女のファンにもなった。

先生は昨年ブログを始めていらした。
http://lapidarium.jugem.jp/
83歳で日々言葉について考え、元旦から翻訳の仕事をしていらした。
今年になって病気がわかり、3月に翻訳の仕事を訳了し、その後入院されたそうだ。

目が綺麗だったなー。
谷川俊太郎さんにお会いした時にも感じたけれど
実際の年齢には関係ない、
少年のような、ぱっと世界に開かれている目。
自由って言葉が似合う・・・。

卒業以来一度もお会いしていないのに、
先生が亡くなったと知ったら、涙が・・・。

先生、ほんの一瞬の出会いでしたけど、
先生の人間そのものに感動しました。
どこが、どうしてとか、言葉では全然説明できないんです。
ちょっと、恋、みたいですね。
先生の人生に、ありがとうございました。