実感ないぞ、木戸
全く実感というものがない。
こんなものなんだろうか?
長い付き合いだった、ギター弾きの友達が逝ってから、もう一カ月がたった。
バンド仲間であり、呑み仲間であり、ある意味音楽的ライバルであり、俺が書く曲の良き理解者だったと思っている。
俺が書いた新しい曲に、あいつが弾くええ感じのフレーズがもう二度と乗っかってこないのかと思うと残念でしかたがない。
人間、死んだら終わりやな、と解ってたはずなのに改めて思い知らされた。
実感もないままで。
だから俺はまだまだ生き延びる。