使えるビジネス心理学

こちらはプロカウンセラーの集団であるカウンセリングサービスが提供するビジネス心理学のブログです。
経営者・管理職・従業員など様々な立場や視点から仕事に使える心理学をご紹介いたします。


テーマ:
大塚亘 講師:大塚亘


我々人間は、親からのしつけや、学校での教育などで様々なことを学びます。また、友達や異性関係などで人間関係というものを学び、社会人になってからは、会社の上司や先輩、取引先の方などと接することによって、やはり様々な経験を積んでいきます。

一方で、これはビジネスに限ったことではなく、人間関係などでも同じなのですが、成長していく過程において、100%問題なくスムーズに全て上手くいくということはあり得ないので、我々は多かれ少なかれ、どこかで必ず失敗し、傷つく経験をします。

そして、人間ですから失敗したくないし傷つきたくないので、「これはこうしたほうが上手くいく」とか、逆に「これはこうしないほうがいい」などの、

「自分のやり方」

というものを確立していきます。これは、自分自身に合った働き方や、生き方を探るということでもありますので、決して悪いことではありません。

仮に、世の中のビジネスマンが、100%全員あなたと同じ性格で同じ能力だとしたら、「自分のやり方」も同じになり、職場や取引先との問題やトラブルは、ほとんどなくなってしまうでしょう。

例えば、営業マンが、見込み客である企業に対して、自社の商品のプレゼンテーションをしたとしましょう。100%同じ性格で同じ能力なのですから、誰もが同じようなプレゼンテーションを行いますので、少なくとも引け目を感じることはなくなります。

もちろん、みなさんお分かりの通り、現実にはそんなことはあり得ないですよね。「十人十色」という言葉があるように、我々人間は、それぞれ様々な個性を持ち、誰一人として同じ人はいないと言っても過言ではないでしょう。

ここでまず気が付いていただきたいのは、人間の個性がさまざまである以上、それぞれ個々の人間がそれぞれに持っている「自分のやり方」は、多かれ少なかれ異なっている、ということです。

そして、ビジネスシーンでも人間関係でも、「自分のやり方」と「自分のやり方」がぶつかったときに、上手くいかなくなることがあります。


次に、似たような構図なのですが、少し違うポイントをお伝えしたいと思います。先ほど、我々は傷つきながら、「自分のやり方」を確立していく、と書きました。傷つくことは嫌なことですが、傷つくという自分自身の体験に基づいているため、そこから生まれた「自分のやり方」が役立つものであることは間違いないでしょう。

しかし、傷つかないと自分自身の心に残らないので、逆に、

「教育や、新聞、テレビなどのマスコミ、インターネットなどで触れた情報を、そのまま真実だと思い込んでしまう」

ということがあり、これが問題を生んでしまうこともあると私は思っています。こちらのほうが、自分自身が傷ついたという経験を経ているわけではないので、その「思い込み」を「思い込みであった」と気づくことが難しい場合があるのです。


私大塚の体験談で再度説明したく思います。「自分のやり方」については、私は過去にたくさん傷ついてきましたので、ある意味究極的なところまで行きついてしまい、

「自分のことは全部自分で行い、自分自身で全ての責任を取らなければならない」

というところまできてしまいました。我々人間が作る「自分のやり方」は、自分自身だけに当てはめるのであればそんなに問題は起きないのですが、例えば、「人間は甘えてはならない」という「自分のやり方」を持っている人が甘えている人を見ると、

「甘えてるんじゃないよ!」

と怒りを覚えてしまうように、「自分のやり方」から外れた人を非難したり、否定したくなってしまうので、問題が起きてしまうのです。


私は、たった5年くらい前まで、「自分のことは全部自分で全て行い、全責任を持たなければならない」という、カウンセリングを受けて、カウンセラーを頼る、といった、「人に助けを求める」という感覚とは完全に対極のところにいた人間だったのです。しかし、当時の結婚生活が問題だらけだったので、私はついに、カウンセラーを頼るという、「自分のやり方」を見直しました。

その結果、再婚して幸せになり、なぜかカウンセラーになっていましたが、さらに私の世界は広がっていきました。

私は、自分自身を否定するわけではありませんが(というかむしろ、頑張ってきた自分自身を今は高く評価しています)、心理学やカウンセリングを学び、さらにカウンセラーとして経験を積み重ねていくうちにつくづく思ったことは、

「我々人間は、極端に狭い世界に生きていて、ほとんど何も知らないと言っても過言ではないんだなぁ」

ということでした。もちろん、私も、今でも、「ほとんど何も知らない人」のうちの一人です。

例えば、我々人間は、父親はたいてい一人で、母親もたいてい一人で、家族の中で成長することがほとんどですが、要するに、たった一つの家族しか知らない場合が多いわけです。そうすると、例えば、両親である夫婦の仲が悪いと、たったそれだけで「結婚生活は苦しいもの」という思い込みができてしまったりします。

そして、実は、これは、ビジネスでも同じなのです。私はカウンセラーと並行して企業の労務関係の相談に乗る社会保険労務士という仕事を以前から行っていますが、そうすると、企業内の社員では分からない、企業と企業の様々な違いが分かるのです。それは、あたかも、家族ごとに環境がかなり異なるのに、そこで育った人間は、それがあたりまえの家族の姿だと「誤解」してしまうのと同じなのです。

そして、この、

「傷ついた経験を経ていない、当たり前のように常識と思っていること」

を見直すのは、とても難しいことだと思います。なにしろ、今まで問題と認識したことが一度もないのに、それを見直せ!と言われているようなものだからです。


もちろん、今なにも問題が起きていないのに、何かを変える必要はないでしょう。しかし、ビジネスでも人間関係でも、なにか問題にぶつかったときは、ぜひ勇気を出して、

「自分自身を疑ってみてください」

「自分自身の思い込みに気づく」ことが、問題解決や成長のカギになるかもしれませんよ。
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大門昌代 講師:大門昌代


私たちは、仕事をしていく上で、期待してしまうときがたくさんあります。
部下に対して、「これくらいのことは、やってくれるだろう」という期待。
「期待しているよ!」と部下に伝えたけれど、部下はプレッシャーを感じて、その仕事をうまくできなかったとしたら、「なんだよ」と腹が立ってしまいます。

でも、こんなときに、「この仕事はやり遂げてくれると信頼しよう」と、期待ではなく信頼を使ってみると、例えその仕事を部下がやり遂げられなかったとしても、腹は立たないのです。
なぜなら、期待は人にするものですが、信頼は自分がするものだからなのです。

少々ややこしいですが、期待というのは、主導権は期待される側の人(自分以外の人)にあります。
「きっと彼は、○○してくれるだろう」というものですね。
○○するかどうかの主導権は、彼(期待される側の人)にあるのです。

対して信頼は、自分自身が「この人を信頼してみよう」とするので、主導権は自分にあるのです。
ですから、もしも信頼した通りにならなかったとしても、その責任は自分にあるので、被害者にならなくてよくなります。
まだ、信頼に足る状態ではなかったのに、信頼したのは自分ですから、もっと見る目を養えばいいだけとなりますし、信頼に足る人物に育てるのは自分の仕事となりますので、責任を誰かに押し付けなくてもよくなります。

責任を誰かに押し付けなくてもよくなるので、被害者の位置にはならないのです。

被害者の位置というのは、加害者が態度を改め、謝罪してくれないと、抜け出せないものです。
でも、たいていの場合は、「期待したのは、あなたの勝手ですよね」となり、「そんな期待を勝手にされて迷惑です」と、今度は期待した側が加害者になってしまいます。

期待というのは、依存心が元になった幻想のようなものです。
「彼ならきっと、この仕事をやり遂げてくれるに違いない」というように、本質を見極めていないことが多いのです。

そうなってくれたらいいな。
そうであってほしいな。
そんな気持ちが根底にあり、そうなるように自分以外の誰かをあてにするという依存的な発想になります。
「やってくれないと私が困る」そんな気持ちがあり、相手の力量を見極めることから逃げてしまう場合もあります。
きちんと見極めていないだけに、幻想となることが多いのです。

信頼は、依存心が元になった幻想ではなく、現状を見極め、信頼するに足る人物かどうかを見極めてから行います。
「彼は、これだけのことができるように成長した。だから次の仕事も大丈夫だ。彼を信頼しよう」こんな感じですね。
ですから、できないと困る相手をわざわざ選ばないのです。
信頼に足る人物かどうかをきちんと見極めないと、信頼はなかなかできません。

誰かに期待するのではなく、きちんと見極め、信頼できる人物を信頼していくほうが、裏切られることがなくなっていきます。
期待は裏切られるという格言がありますが、信頼は裏切られることがないのです。
そもそも裏切りというのは、相手があってのことです。
信頼は、自分で信頼するので、裏切られることがありません。
ですから、被害者も加害者も作らないのです。

また、期待されるとプレッシャーを感じる人が多いのですが、信頼されると、その信頼にこたえたいと人は思いますので、信頼した通りになる確率は上がります。
「期待しているよ!」という言葉によって、「押し付けられた」と受け取る人が多いのですが、「信頼しているよ!」と言われると、「自分の力を認めてくれているのだな」と受け取ってもらいやすくなります。

押し付けられるのは嫌なものですが、自分の力を認めてもらえるのは、嬉しいのです。
そうすると、その信頼にこたえたいと人は思うようになるのです。

期待ではなく信頼をぜひ使ってみてくださいね。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の5点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)
・小さなゴール(達成感)が成功へ導く(第10回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第6弾。
「人を褒めることの効果が高い理由」についてです。


●「やっても無駄」と思えると、人は動かなくなる

人の行動原理を説き明かしていく「行動分析学」という学問があります。
そこでは「人が行動をする原理」がABCモデルで説明されています。

A:“Antecedents”=誘発要因→「~のとき」
B:“Behavior”=行動→「~したら」
C:“Consequences”=行動結果→「~になった」

人の行動には、何らかのきっかけ、すなわち誘発要因がある(A)。
そのきっかけで行動が引き起こされ(B)、行動の成り行き(C)によって、再び同じ行動が将来生起するかどうか決定されていく。というもの。

簡単な事で言えば、

A:早朝出勤して部屋が暗い。自分の部署だけ点灯できるスイッチがある

B:スイッチを押す

C:明るくなった!

「明るくなった」という望ましい結果が得られたので、次回また部屋が暗いと感じたら、迷わず明かりをつけることでしょう。

「え?そんなの当たり前じゃない?」と思われるでしょうが、この「当たり前」が大切なのです。


例えば、
A:上司から「会議では積極的に発言しなさい」と言われた。

B:発言としては内容はまとまっていなかったけれど、部下は自分の意見を発言した。

C:「どんな意見でも、自分の考えを会議で発言することに意味があるし、よくやった!」と上司が褒めてくれた。

この部下が次の会議でも発言する可能性は高くなるでしょう。

しかし、もし、A・Bまでの過程が全く同じでも、Cの”行動結果”が

「上司から『もっと考えてから発言しろ!』と言われた」や
「発言したこと自体をなかったかのように扱われた(発言がスルーされて会議が進む、会議後上司からのコメントが一切ない、など)」

という場合では、部下が積極的に発言をする可能性は低くなります。

それは「会議で発言しても(B)、いいことが起こらない(C)」と思うたびに、部下によって、会議で発言すること(B)が抑制されていくからです。


人は、何かしらの行動をした後に、”望ましい結果”が得られると、再び同じ行動を繰り返そうとするものなのです。


●行動したら"よいことが起こる"という状態を作る

部下に継続して実践してもらいたい行動があるのであれば、叱咤激励やノルマとして課題を与えるのではなく、「C:行動結果」をうまくマネジメントすることが重要となります。

とは言え、仕事ですぐに成果が見えたり、分かりやすい形でよい結果が入ってくることが少ないでしょう。

ダイエットや、健康のための運動が続かないのも、頭ではその行動が「意味のあることだ」と理解していても、すぐに体重が目標の数値まで落ちたり、翌月には健康診断の数値が改善されるとまではいかないからです。
すると、食事制限辛い、運動しんどい、苦しい、という望ましくない結果の方が先に手に入ってしまうので、私たちは行動を継続することをやめてしまいます。
これはビジネスの分野でも同じこと。

だからこそ「B:行動」の直後に、「望ましい結果」=”ご褒美”を与えることが「C:行動結果」をうまくマネジメントすることに繋がります。

そしてその”ご褒美”の1番シンプルな形が【褒めること】
・上司から評価される
・上司から褒められる
・上司が頑張りを認めてくれる

とても単純な事に思われれるでしょうが、各方面で効果が認められている方法でもあります。

目をかけられている。
ちゃんと見てもらえている。
そうした安心感が、人を育てるのかもしれませんね。

あなたのチームには「褒め合う」環境や仕組みはありますか?
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大谷常緑 講師:大谷常緑


今日は、少し変わった話題を提供したいと思います。
それは、心の同期現象です。
心の同期現象とは、人と人の間に同じような感情や同じような感覚が作られるというものです。
例えば、誰かが怖れを感じると、その怖れが誰かに伝搬し、その人も怖れを感じるようになります。
例えば、野良犬が人間を見て怖れを感じ「ぐぅぅぅ~」と目の前で唸っていたとします。
そうするとその犬を見ている私たちも犬に怖れを感じます。
誰かが悲しくて泣いていると、その悲しみが誰かに伝搬し、伝搬した人も悲しくなってきて泣いてしまいます。
もらい泣きという現象ですね。
誰かが怒ってプンプンしていると、その怒りが誰かに伝搬し、伝搬した人も何故か怒りが湧いてきます。
このように、心は伝搬(同期)するのです。

この同期現象は、心のみではなく、どうやら生物としての仕組みそのものの様です。
例えば、蛍は1匹が光りはじめると他の蛍も光りはじめ、だんだんその数が増えていくと、いつの間にかその明滅が一致してきます。
カエルが1匹啼きはじめ、だんだんその数が増えていくと、いつの間にか啼く、止まるの間隔が一致して、何か大合唱でもしているかのようになっていきます。
こうして、私たち生物は不思議な同期の世界にいるのです。

さて、仕事でも仕事以外でも、複数の人間が集まってグループになると、グループマインド(集団意識)が形成されます。
グループマインドとは、個々の意識や無意識が集まって、そらが相互干渉して作られたグループ全体の意識や無意識です。集団の心の同期現象ですね。
少し話は飛びますが、私たちの中にも様々な意識や無意識があり、それらが相互干渉して私の意識や無意識を作っています。そう考えると、私たちの心もある意味、グループマインドなのですね。

さて、このグループマインドがどのようなものになるかは、そのグループを構成するメンバーの意識や無意識がどのようなものであるか、どのように相互干渉しているのか、どのように同期しているのかによります。
そのグループがグループの目的に向かって本来の力、あるいはそれ以上の力を発揮する為には、そのグループのメンバーに最もマインドの影響を及ぼす人間(時にリーダーであることもありますし、サブリーダーやグループの構成員であることもあります)のマインドが重要になっていきます。
グループのメンバーは、そのマインドに、同期するのです。
例えば、もしマインドリーダーが怒っているとしたら、そのグループ全体にも怒りが渦巻きます。

もし、グループのリーダーがマインドのリーダーも兼ねているとしたら、その人は、自分の心を整える事でグループのマインドは望ましい方向に進んでいきます。
もし、グループのマインドリーダーがリーダーと別の人間であれば、リーダーはマインドリーダーをフォローして望ましい方向に向かわせる必要があるでしょう。
グループのマインドリーダーを見極めて対応する事も、リーダーの役割ではないかと思います。
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那賀まき 講師:那賀まき


ビジネスだけでなく、人間関係を円滑にする効果の高いものの1つに「笑顔」があります。就職前のレクチャーでも「笑顔」の大切さは学ぶことは多いでしょうし、接客等の場面では、「笑顔」は必須とも言えるでしょう。今日は、その「笑顔の効果」について書いていきたいと思います。

◆◆笑顔のルーツ「赤ちゃんの微笑み」(新生児微笑)・・・◆◆

生まれたばかりの赤ちゃんが、寝ているときや何気ない瞬間に反射的に微笑む時があります。生後2ヶ月くらいまでの、そういった微笑みは「生理的微笑」や「「新生児微笑」と言い、楽しい・うれしい・おもしろいと感じるから笑うというのではなく、反射的に微笑みの表情を作ると言われています。

この微笑みを「エンジェルスマイル」と呼んだりもしますが、お母さんだけでなく周囲の大人は、この笑顔を見ると、赤ちゃんに優しくしたいと感じたり、つい引き込まれて笑顔になったりします。

実は、赤ちゃんは、そういった周りの状況を感じとり、「どうやらこの表情(微笑)は役に立つらしい」と学習するのだそうです。

「笑顔」をみると、「笑顔」を返したくなる。
「笑顔」は、優しさを引き出す。

わたしたちは、何もできない赤ちゃんの時代に「笑顔の効果」を学んだ、といえるのではないでしょうか?

◆◆「笑顔」が伝える心理的メッセージ◆◆

 「笑顔」を向けられると、ほっとしたり、親密感を感じたりします。これは、「笑顔」には「あなたを信頼していますよ」「あなたの敵ではないですよ」「あなたのことを大切に思っていますよ」というメッセージが込められているからです。

言葉の通じない街の子どもたちに笑顔で話しかけたところ、子どもたちが近づいて来てくれた、という話や、初対面のお客さまに穏やかな笑顔で対応したところ、満足げに帰られた、という話など、「笑顔」にまつわる話は数多くあります。それは、「笑顔」という表情に込められたメッセージが相手に伝わったということです。

わたしたちのコミュニケーションは非言語(言葉以外のもの)が9割を占めると言われています。そのうち見た目から得られる視覚情報が50%を超えると言われていますので、「笑顔」という表情が伝える「信頼」や「大切だ」というメッセージは、相手の「認めて欲しいという気持ち(承認欲求)」をも満たし、相手をよい気分にしやすいのです。

◆◆電話オペレーターがこだわる「笑顔」◆◆

帝国ホテルの電話オペレーターの方は、電話の向こうのお客さまには「笑顔」は見えないにもかかわらず、笑顔で応対することを意識されている、と聞いたことがあります。「笑顔」という表情の時には、口角が上がり、目元が緩み、顔全体が「優しい」雰囲気なります。そして、この表情で話す声は、少し高めの声になるので、「明るく優しい声」になるのだそうです。「表情が見えないからこそ、より心地よい対応を!」と心がけているプロ集団ならではの気遣いなのかもしれませんね。

◆◆「緊張感」と「笑顔」◆◆

 「笑顔」には緊張感を緩めたり、親密感を感じさせたりする効果もあります。ですから、「真剣さ」や「緊張感」を必要とする場面では、「笑顔」は不謹慎だという印象を持たれたり、真剣さが足りないと思われてしまうこともあります。何事も、ケースバイケースなのは、「笑顔」も同じです。

 例えば、ミスをした部下を指導しなければならないときには、やはり、真剣な表情や場合によっては強い語調が必要な場面もありますよね。逆に、上司からの叱責を真剣に聞かなければならない場面もあると思います。
 
そんな出来事があった日の翌日こそ、「笑顔」の使いどころです。朝一番に顔を合わせたとき、笑顔で挨拶されたら、相手は胸をなで下ろしほっとするのではないでしょうか?
 
強い緊張感が必要な場面の後の「笑顔」は、大きなリラックス感や親密感をもたらします。緩急のバランスをとる、という意味でも「笑顔」を意識してみるとよいでしょう。
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大塚亘 講師:大塚亘


私たちカウンセラーは、ご相談下さるクライアントさんの長所や価値を見るように、育成過程で訓練しています。そのため、カウンセラーは、初めてご相談下さったクライアントさんであっても、すぐに長所や価値をお伝えすることがあります。

「カウンセラーだから、そんなにほめるんですよね」と言われることもありますが、少なくとも私は、いままでに一回も「ウソ」をついたことがありません。それは、「ウソ」をつく必要がないからなんですね。

どういうことかといいますと、クライアントさんは、100%の確率で、必ず様々な長所や価値をお持ちだからです。もし、ほめた言葉がウソだったとしたら、心理的には、ウソをついた、という罪悪感が残るでしょう。しかし、ウソをつく必要がないため、本音だけを言えばいいので、たくさんカウンセリングが出来るのです。

とはいっても、カウンセリングではない一般の人間関係では、相手をほめる、というのはあまりしませんよね。女性は、友達同士などでほめることもあると思いますが、男性はなかなかほめるということはしないと思います。

私自身も、カウンセリングを学ぶ前までは、相手をほめるということはほとんどなかったと思います。また、ほめられたという経験も、あまりなかった気がします。

特に、ビジネスシーンでは、ほめる、ほめられるというのは、そうそうあるものではないと思います。なにかをしてもらって「ありがとう」と言う、つまり感謝する、されるというのは良くあると思いますが、ほめることはあまりしないと思います。


さて、私大塚は、カウンセラーと並行して自営業もしています。自営業はもう15年ほどしていますのでカウンセラーより経験が長いですが、カウンセリングを学んでからは、私は、自営業での顧客との接し方を少しだけ変えてみたのです。

なにを変えたかといいますと、そうです、「相手をほめる」ということを、自分の発言の中に取り入れてみたのです。

もちろん、カウンセラーとしてクライアントさんをほめるように、初めて会った人をいきなりほめるとか、同時にいくつもほめるとかはしません。仮にウソではなかったとしても、相手はほめられることに慣れていない可能性が高いわけですから、あまりにやりすぎると不自然になってしまいますよね。

私は、ほめてもいいタイミングが来たら、「意識して」、相手を少しだけほめるようにしています。しかし、ほめる、ほめられる、ということがほとんどないビジネスシーンでは、私が少し相手をほめると、ものすごく相手の心に響くのです。


日本人は謙虚なので、私がほめても、「いやいや、私はたいしたことないですよ」という感じで、私のほめ言葉を否定する方もいます。しかし、ほめられてうれしくない方はまずいないと思います。

もちろん、私のほめ言葉を、うれしそうに「ありがとうございます」と受け取って下さる方もいます。いずれにしても、ほめるという状況に慣れていないせいか、その場の打ち合わせの雰囲気が変わるのです。

例えば、私と、企業の課長さんと、その部下の3人で打ち合わせをしていたとします。そして、打ち合わせの中で、私が部下をほめたとします。そうすると、部下の方だけではなく、課長さんも笑顔になったりすることがあるのです。

ほめただけで仕事が取れた、というような、わかりやすい効果が出るわけではありませんが、顧客との良好な関係を作っていくにはとても有効で、間接的には営業成績にも結び付いている気がします。


さて、それでは、「ほめ上手」になるにはどうしたらいいのでしょうか。上述の通り、いつでも、なんでもかんでもほめればいいわけではなく、やり方を間違えると、かえって不自然になってしまうこともあります。どうしたら、自然にほめることができるようになるのでしょうか。

私のように心理学やカウンセリングを学ぶという方法もありますが、時間もお金もかかってしまいますよね。

ものごとは何でも、普段練習していないのに、本番でいきなりできるものではありませんよね。ですから、ほめ上手になるには、普段から「ほめるクセ」を付けておけばよいわけです。しかし、相手を不自然にほめることもできない。

どうしたらいいでしょうか。私のお勧めは、

「まず、自分自身をほめてみる」

ということです。自分自身ですから、どんなにほめても、どんなに不自然でも、悪影響が出ることはありませんよね。

どんなことでもいいです。ささいなことでもいいです。まずは、自分自身をほめてみてほしいのです。

例えば、「今日も会社に間に合うようにしっかりと起きれた。私は偉い」、とか、「今週も私は休まず会社に行けた。私は偉い」という感じの、あたりまえのようなことでもいいのです。

慣れてきたら、彼、彼女や夫婦間など、理解ある相手をほめてみてもいいでしょう。そして、相手からもほめてもらってください。だんだんと、自然にほめ上手になっていくと思いますよ。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の4点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第5弾は、「達成感の継続」についてです。


●達成感の継続が、大きな成功に繋がる

「スモールステップ」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
心理学の行動療法だけでなく、リハビリなどの理学療法や作業療法、また子どもたちの学習指導などでもよく使われっる言葉ではないかと思います。

読んで字の如く「スモール=小さな」「ステップ=歩み」であるこの法則は、【小さな目標から少しずつステップアップし、大きな目標に達成していく】という考え方です。

業務の月間や半期のノルマや売上、1つのプロジェクトを成功に導いたり、チームとして何かを形にしたり、
日常的な事で言えば「富士山に登る!」「フルマラソンを完走する!」「年間100冊本を読む!」など、大きな目標や、長期的な目情を達成しようとするときに有効なのが、この『スモールステップ』という法則です。

「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、結果だけを見た時に、「あまりに目標が高すぎて今の自分とは程遠い」と感じるものであるほど、この「スモールステップの法則」で取り組むと、とても1歩がシンプルになり、最終的な目標達成が容易になります。

この「スモールステップ」の細大の効果は”達成感”が得られること、にあります。
人の成長や成功は、階段を1段ずつ上がっていくことに例えられることが多いですが、
最終的な大きな目標(屋上)に繋がる小さな目標とう「階段」があり、その小さな階段を1段上ることで”達成感”が得られ、
その達成感が”成功体験”となり、さらに前に1段階段を上がる原動力になります。
そうして得られた、達成感や成功体験は、その人の”自信”に繋がりますので、またさらに1段階段を上りやすくなったり、次の目標が簡単にクリア出来なくても、心が折れることなく、チャレンジを続けていくことができるのです。



大きな目標は、最終ゴールとしてそのままあって構いません。
そこにたどり着くために、まずどんな「小さなゴール」を作ることができるのか?を考えるのが、指導をする側の課題といえるかもしれません。

多くはいきなりを「実行する本人(部下)」に考えさせようとしてしまいますが、それはあまり効果的ではありません。
なぜなら、登山が初めての人に「富士山に登る装備を揃えろ!」「体力アップの計画を立てろ」といっているようなものですから。
それを言われて、自分で調べて動ける人は一握りで、そもそもそうした人への指導があなたを悩ませることはないですよね?

上司であるあなたと、部下とが相談して「小さなゴール」を設定しましょう。
ここでの「小さなゴール」は最初は特に、「ちょっとだけ頑張れば達成できる」という難易度のものがオススメです。

そして部下がこの「小さなゴール」をきちんとクリアできているかどうか?をチェックし、
達成できていればともに喜び、評価し、そして次のステップ(小さなゴール)に進むというのが理想的です。

もしクリアできていない場合には、「どこがうまく行かなかったのか?」「何が難しかったのか?」を分析し、更に小さな目標に噛み砕いて設定していくことが大切です。

部下1人1人に対し、まずどんな「小さなこと」ができるのかを考えましょう。
そこから1ヶ月後には、どういうことが できているといいか?
その為には、1週間後にはどうなっていればいいのか?
その1週間後の状態をクリアできるために、「今日」できることはなんだろうか?



こう書かれると「難しそう」と感じられるかもしれませんが、ここでもポイントは「スモールステップ」
「よりよいリーダー」への道も、小さなゴールの積み重ねの先にあるものですから、

まずは、今日、自分に出来ること

を設定して、取り組んでみてくださいね。
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大谷常緑 講師:大谷常緑


セールスマンは、自分が扱っている商品をいかに買ってもらうかに腐心します。
「当社の製品は他社の製品と違って、ここが凄いんですよ」とか、「破格の価格で出しますから」など、自社の製品や販売条件をアピールして何とか買ってもらおうとするのが通例ですね。
もちろん、このような説明も必要な事です。
しかしながら、相手の心を少し開いてもらってから核心の話に入るのと、そうでないのとでは、その成果に雲泥の差が生じます。
これは、何もセールスに限った話ではなく、相手に何か協力をしてもらいたい時や、相手から何かを聞き出さなければならない時など、人との関係性がある時に成果を挙げる有効な方法なのです。

さて、私たちが誰かに心を開く時とは、どんな状態のときでしょうか。
相手に自分に対する興味を持ってもらっていると感じる時、相手に自分に対する好感を持ってもらっていると感じる時、相手が自分の事をわかってくれていると感じる時など、私たちは人に心を開きます。
逆に言えば、相手が、このように感じてくれれば、心を開きやすくなるのですね。

では、私たちはどのような時に、自分に興味を持ってもらっているとか、好感を持ってもらっているとか、分かってくれていると感じるでしょうか。ちょっとご自身の経験を振り返ってみてください。

それは、自分の話を聞いてくれたり、話の内容を肯定してくれたり、質問をしてくれたりという時ではないでしょうか。
話しの内容の肯定や質問は、また、私たちの話しやすさや話の続けやすさを作り出しますね。
これは、話をうまく聞くテクニックでもあるのです。

「あの人と話していると話が楽しい」という感想の統計を取ってみると、実は相手が話しているのではなくて、自分が話をしている時間が長い場合がとても多いのです。
そういう意味では、会話上手は聞き上手なのですね。

ところで、会話が苦手という方も世の中には沢山いらっしゃる様です。
カウンセリングをしていても、そのような話をよくお伺いします。
どうやら、会話は、相手とのキャッチボールでなければならないとか、自分が積極的に話をしなければならないと思っておられる様です。
しかし、実際の会話を観察してみて欲しいのですが、会話は必ずしもキャッチボールではないのです。
何かの関連はあるものの、各自が思い思いの事を話していて、それがどんどん流れていっている場合が非常に多くあります。
例えば、
「あのスーパーで、安い野菜売ってたわよ」
「安いと言えば、昔あそこのスーパー安かったけど、最近高くなってない?」
なんて調子です。
また、自ら積極的に話題を持って話さなければならない事もないのです。

会話上手は聞き上手、そしてそれが、相手に心を開かせて、様々なシーンで成果を上げる方法なのです。
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大門昌代 講師:大門昌代


「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、何か新しいことを始めようとするときや、既存のやり方に異を唱え、変革をもたらそうとするときに、「今までと違う」「前例がない」「通用しないやり方である」というような理由で、たたかれてしまうことがあります。

でも、出る杭がなければ、いつまでたっても横並びであり、現状に変化を起こすことは難しいでしょう。

確かに、横一線に並んだ杭の中に、一本だけ高く伸びている杭があると、目立ちます。
心情的に、たたきたくもなります。

特に日本では、目立つことは、あまり歓迎されない雰囲気がいまだあります。

変革を起こして、ヒーローになるよりは、事なかれ主義を貫いたほうが、身のためであるという雰囲気もあります。
特に日本文化の中では、ヒーローになって目立つよりも、みんなと同じであることが好まれてしまいます。

ですから、日本文化の中で、変革を起こそうとすると、たたかれる覚悟が必要になります。
「出る杭をたたくなんて、時代遅れ」と言ったところで、その文化がそれこそ変革するには、まだ時間が必要でしょう。

変革を起こすならば、覚悟しましょう。

でも、日本には「おかげさまで」という言葉もあります。
これをうまく使うことができれば、杭が出きってしまうまで、たたかれることが少なるなる可能性が高くなります。
出きった杭は打たれないですからね。

何かで優勝な成績を収めたとき、「私は努力しました!やりました!」と、堂々と言っていいのですが、これが日本文化の難しいところで、「皆さんのおかげで、優秀な成績を収めることができました」と言った方が、受け入れられやすいのです。

それと同じで、何か会社で変革を起こす必要があるとき、おかげさまでという物事の見方や、言葉を使うと、更に出きった杭である権威者から、引き上げてもらえる可能性がありますし、下からは、押し出してもらえるようにもなります。

最近、大関の琴奨菊さんが初優勝しましたね。
琴奨菊さんは、ものすごい努力をされて優勝されましたが、インタビューでは必ず、周りの方々への感謝を口にされます。
そうすると、「やりました!僕の努力で優勝できました!」と言うよりも、何倍も好感を持たれます。
もちろん、琴奨菊さんは、そんなことを計算して感謝を口にされているわけではないですが、これが日本には合うのかもしれません。

優秀な成績を収めたときはもちろんですが、これから何か新しいことを始めるとき、既存のやり方を壊して変革を起こすときも、この方法が日本ではとても受け入れられやすく、周りの協力も得られやすいのです。

逆に言うと、たたかれるということは、「おかげさまで」を伝えることができていないからとも言えます。

その変革案は、自分一人で考えたのかもしれません。
ですから、「誰のおかげではない」と思うかもしれません。

でも、その変革案を発表できるまでに成長する過程では、誰かが必ずサポートしてくれたはずです。
力を競い合ったライバルがいたからこそ、変革案がうまれたのかもしれませんし、「この人のためにより成長したい」と思わせてくれた誰かがいたのかもしれません。
純粋に応援してくれた人がいたのかもしれませんし、落ち込んだ時に励ましてくれた人がいたのかもしれません。
周りを見渡せば、「おかげさまで」と言いたくなる人がいるのではないでしょうか。

その人たちに、おかげさまでを伝えるような気持ちを持って、変革に挑んでいきましょう。

出きるまでは、たたかれないほうがいいですからね。
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那賀まき 講師:那賀まき


◆「子育て」や「介護」をしながら働くということ◆
「子どもを育てる」ことや「親の介護」というのは、単独であっても、肉体的にも精神的にも大変なことだと思います。やらなければならないことは山積みだし、想定していないことが次々に起こることも多々あります。そういった状況を抱えながらも、「仕事をする」場合、一時的にかもしれませんが、何も抱えていない時と同じように働くことができなくなります。「急な発熱で早退しないといけない」「思いがけない出来事が起こって、休まざるを得ない」ということが起こるからです。こういった状況の中で大切なことは「一人で抱え込まずに、上手に助けてもらうこと」ではないかと思います。

◆心に余裕がないと一人で抱え込んでしまう◆
育児や介護は、先ほども書きましたが、それだけでも大変なことなので、当事者は、心理的にも肉体的にも疲れやすくなっています。「疲れている」時、多くの人は余裕を失います。余裕がないので、周りの人に気を使えなくなったり、逆に周りの人が出している「助けるよ」というサインを見逃したりしやすい心理状態になりがちです。特に、日頃から「自分一人でがんばる」タイプの人は、「自分でなんとかしなくては!」と思うので、「大変だ」と思うことを禁止して、「もっとできるはずだ」「自分でやらねば」と多くのことを一人で抱え込んでいき、心の余裕を失ってしまいやすくなります。

また、心に余裕がなくなり、自分に対して「もっとがんばらねば」と感じている時には、
「がんばれていない自分」に対して、こんな自分はダメだとも思ってしまいます。すると、
その心理状態を他者に投影して「がんばれない自分のことをみんなもきっとダメだと思っているだろう」というようにも感じてしまうので、余計に「助けてもらえない」と思いやすくなるのです。

◆余裕をなくす前に準備しておく2つの力◆
 子育てや介護などで心に余裕がなくなるほど、「助けを求める」ための心の余裕もなくなるならば、そういった状況になる前に「助けを求める力」を身につけておくことが重要になります。「助けを求める」ために必要なのは「お願いする力」と「感謝を表現する力」。この2つの力は、子育てや介護などの問題がなくても、「持っていた方がいい力」でもあります。

◆「お願いする力」
子育てや介護と仕事を両立していこうとすると、やらなければならないことがたくさん出てきます。そのすべてを自分で抱え込むには限界がありますから、誰かに助けてもらう必要がでてきます。ですから、日頃から、ちょっと困ったときや忙しい時に、周囲の人に「○○を手伝ってください」と発信する練習をしておくといいと思います。その際に大事なのは、「誰に」、「どんなことを」、「どんなふうに」お願いするか、ということです。

「お願いする」のが苦手な人の中には、「お願いする」=「迷惑をかけること」だと思っている、という方が大勢います。「迷惑をかけたくない」という気持ちがブレーキになって「お願い」できないのです。そういった場合にこそ「誰に」「どれくらいのことを」「どんなふうに」ということをしっかり考え、段取りを組んでお願いし、相手に迷惑をかける量を少なくする工夫をするといいでしょう。
また、「相手には自分のお願いを断る権利もあるのだ」という心構えを持つことで、「迷惑をかけるかも?」という不安を軽減することもできます。

◆「感謝を表現する力」
何かをお願いしたときや助けてもらった時、「ありがとう」というのは、あたりまえの事かもしれませんが、大切なことです。
「ありがとう」と伝えられることで、相手は「助けて良かった」と感じたり、「手伝った甲斐があった」と感じやすくなるからです。
ところが、「迷惑をかけてしまった」という思いが大きすぎると、申し訳なさをたくさん感じて、素直に「ありがとう」と言えず、「スミマセンでした」「申し訳ありませんでした」と伝えたり、時には、何も言えなくなってしまったりします。

「スミマセンでした」と繰り返して言い続けていると、「迷惑をかけている自分はだめだ」と感じてどんどん自分を責めやすくなり、余計に「ありがとう」と言いにくくなります。また、言われた側は、「スミマセン」と小さくなっている姿を見て「こんなにおびえさせているのは自分のせい?」と、不快な気分を感じやすくなります。
「迷惑だったろうに、引き受けてくれてありがとう。感謝します。」と感謝を伝えることは「スミマセン」「ごめんなさい」よりも、相手の行動を賞賛する行為であり、相手の気分を良くする効果があるのです。


「お願い力」と「感謝力」は人間関係を良くする「潤滑油」。基本に立ち返って、再度見直してみるとよいかもしれませんね。
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