読もうコミックビーム!/桜玉吉(54歳) | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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桜玉吉

濃いぞ。さー濃いぞ今回のおっさんは。
知る人ぞ知るゲーム業界?の無軌道出世漫画家、桜玉吉先生です。
これさ、1つ年上の知り合いにすごく勧められたんだけど、
途中からハマろうと思っても正直無茶な人です。知り合いめ!!

桜玉吉の本当の面白さを知るには1タイトルとか2タイトルじゃダメなんですよ!!
約30年前に始まったデビューパロディマンガ「しあわせのかたち」から追いかけないと
全然トータルの面白さがわかんない!という!!超サブカル向け漫画家なんですよ。
私も今回取り上げるくせに、読めていない作品ちょいちょいあります。

「桜玉吉」と検索するとWikipediaでそれなりに詳しい解説を読むことが出来るのですが
ぶっちゃけ文章で読んでも、その奇抜さ、ぶっ飛びさ加減はピンと来ないかもしれません。
マンガで、欲を言えばリアルタイムにマンガで読むのが一番良いであろう人です。
といってもこちらはブログなので、文章で勝負。
どうしても知りたい人は「桜玉吉 変遷」とかで調べてみてね。


桜玉吉は、元々ゲームパロディマンガで人気を博し、
しかしその内に作風がエッセイマンガになり、エッセイマンガが段々えぐくなり、
最初はポップだった画風がどんどんガロみたいになっていきます。
これがまたポップな2頭身キャラばっかり描いてると油断してたら、
えぐい絵柄になったときの絵が上手いんだ。そして上手いという事は、じわじわ来て怖いんだ。

さて、絵柄がえぐくなると同時に描かれる玉吉さんのリアルライフもなかなかにえぐくなり
その結果、読者達は玉吉さんのライフが綴られたマンガからもう目を離せなくなる。
これが恐怖と快感の桜玉吉とりもちシステムです。
桜玉吉の読者の皆は、桜玉吉に幸せになって欲しいと望んでいるはずです。


しかし何度かの休載を経ているとは言え、
自らの精神状態、周囲で起こる出来事のネタ化、心身状態の表現力の高さなど
マンガという媒体を使って自らを客観視し、縦横無尽に描き落とす様子は癖になります。
元々「連載のたびに毎回画風を変える」という無茶をしたことがあるほどに
筋肉質で柔軟性のある作家なので、表現の幅はものすごく広いんですね。さすが多摩美。

おっさんキャラとしては、もうここまで赤裸々な作風も、懸命な生き方も、
それを全て表現に落とし込むという漢気も、母性本能くすぐりまくりな性格も、
全部そのままうちに嫁に来いと言いたくなる素晴らしさです。玉吉さん嫁に来て下さい。


えー、この沼にハマっても良いな、と言う人は是非周囲の人に「桜玉吉知ってる?」と聞き
「知ってる」という回答以上に10分くらい語り出しそうな、沼にどっぷりと浸かってる人から
オススメの作品を教えて貰うか借りるかしてみてください。


さて次回は、有名なあるキャラクターのおっさん化について語ります。
リアルに老けさせるってこわいよね。
それではお楽しみに。