AKB48の経済学/田中 秀臣

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いろいろと面白い考察が散りばめられていました。


特におもしろかった2点(自分なりの解釈含む)

・「セカイ系」
⇒ブログにコメントを書き込むことにより、ファンの中に自分とAKBメンバーの独自世界が創造される。

ブログによりつながりを持てることで高いロイヤルティ(忠誠心)をもつファンを形成できる。
読んでいることのアピールによりファンのサティスファクション(満足度)が向上。


・総選挙とじゃんけん選抜
⇒総選挙により透明な選抜が可能に。
メディアへの露出の多いメンバーが有利になるため、じゃんけんによる抜擢人事。
誰にでもチャンスがあるため、メンバーにとっても大きなインセンティブになる。


ファンによる順位付けって残酷って思ってたけど、
堂々とライバル意識を持てるし、変にネチネチした関係になりにくいのかな。



疑問点。


2005年の入場料が1,000円だったことに関して(18頁)

「世界的に入場料が上がり、ポピュラー音楽のコンサートでも一万円台が珍しくなくなっている中で、これはかなりの低価格設定といえます」 

果たしてそうでしょうか?
「今」入場料が1,000円だったら安いと感じます。
2005年時点、彼女たちの知名度がない中で、
例えば3,000円という価格設定をしてファンは入るのでしょうか?

劇場の収容人数は250人。当初はガラガラだったとききます。
むしろ最初は無料ぐらいにしても公演を繰り返すことにより、

・知名度の向上
・メンバーのスキルの向上
・チームワーク形成

これらを優先させるべきだと思います。

よって、劇場の初期費用がかかっていても、1,000円で妥当だと考えます。
ファンには初期費用は関係ないですしね。
要は損して得取れです。



学部生の単なる考察ですけど←レベル下げた(笑)




いずれにせよ、面白かったです。

頂いた図書カードで購入したんですけど、
自分のお金で買ってもいいかなと思える本でした。

戦略、組織、マーケティングの切り口から分析しても面白いかもしれない。


あっ、著者のAKBの知識にはびっくりしました(笑)