椎名林檎という女性

東京事変 live tour 2007 Spa & Treatment @ZEPP TOKYO

その昔、フジロックでBESEMENT JAXXを待ってる時に

ちらりと見たことがあるくらいしかない。

昨年のCDJでも結局観れずじまい。

うーむ。

ソロは端にも棒にもかかっていない。

今まで何故に縁がなかったのか…

それが悔やまれるくらい素晴らしいライブだった。

ともかくバンドの完成度ときたら

天下一品でございました。

音が凄まじく乾いていているんだが

厚みがあって非常に安定感があった。

そして、大事なのが音量で。

最近、音量がデカ過ぎるライブが多い。

その点、今宵のライブはZEPPクラスで観るのに

最適な音量だったと思う。

だから心地良い。疲れない。

だから終わると｢え！もう？｣と思うくらいだ。

そして、やはり椎名林檎。

このヒトの声、凄いね。

まぁ、当たり前なんだろうけど、歌めちゃくちゃ上手いわ。

喉を絞めて歌ってるように聴こえるのだが声が太い。

だから高い金切り声のようなシャウトでも痛くない。

勿論PAさんの力量も半端じゃないと思うけど

サウンド、声のバランスが素晴らしかった。

くるりの中野サンプラザ以来かな、こういう印象をもったのは。

そして、声の表現力が本当に凄い。

時に、不安にさせるような声で歌い

時に、妖艶な声でささやき

時に、空のように広く歌い

時に、全てを壊すように激しい

全てが椎名林檎としか言えない。

この唯一無二の声。

最高だった。

そして、声、歌、というもの以外の部分に関しては

完全にショウとしての魅せ方にこだわっていた。

足の先から、指先、髪の毛、にまで

神経が行き届いているかのようなライブだった。

その立ち振る舞いは、俺の持ってる椎名林檎のイメージを裏切ることはなかった。

だからなのかわからないが、ライブを観た後で思ったのは

ライブという生の現場で、彼女の全てがさらけ出されたような

生々しい椎名林檎の姿を目撃してみたい、

その存在や歌声に無茶苦茶にされたいって思った。

まぁ、それは贅沢な望みだとわかっているので我慢しよう。か。

あと、リクエストとするなら、丸の内じゃなくて

モルヒネとかやってくれないかなぁー…。