喫茶店『名典珈琲』
中国語の先生、Nikiは
ニュージーランドに留学経験もある、才女である。
天河の大きなブックストアで、
子供向けの中国語教材を買って来たのは一月ほど前、
以来、僕は週3回、彼女に教えを請うている。
彼女との中国語教室の場が、ここ『名典珈琲』である。
決して静かな場所ではなく――時にピアノの生演奏が流れたり――
勉強に適した明るさでもない――ややムーディーな間接照明――
のだが、職場の近くに、他に場所も見当たらないため、致し方ない。
ただ、この店の良いところは、喫茶店のはずなのに
食事がすこぶる美味い点である。
勉強の後、食事をして帰るのが、お決まりのコースなのだが
先日、Nikiがオーダーしてくれた“茶碗蒸し”は
銀杏が入っていないだけで、味はまさしく
日本のそれ、であった。
となれば、奥の湯(スープ)、となりの鳥丼などの
中華の定番が持つ妙味は、僕ごとき外国人には
いわずもがなである。
ちなみに、この店、チェーン店だと思われるのだが・・・