東新宿開催・羽井一彰さん企画「真昼の決斗 Music Royale」に、
5月の北参道以来になる Satsuki さんが出演されたので、現地におじゃまして来ました。
今回のピアノサポートは、小川徹さんです。
当該企画は天窓開催で計画された経緯があり、当時は諸事情で実現できなかったそうで、
今回はその時の予定メンバーがそのまま集われ、めでたく再演の運びとなりました。
Live act.
◇ 羽井一彰さん (ピアノ弾き語り)
昨年11月の、真昼の月企画ブッキング以来になります。
とりを務める事が多いのですが、今回は主催なので自ら先陣をを切ります。
♪ 闇 ♪ 月と ♪ 言葉は夜に溶けていく ♪ 陽炎みたいに ♪ 旅路
♪ 無題 ♪ トーストが焼ける間に
オールジャンルのピアノと歌唱表現が、いつもながら実に素敵な方。
ピアノは跳ね回るしMCは短めでテンポ良く紡いで歌い、
今回も聴く者には贅沢なエンターテインメントステージでしたよ。
◇ 吉村かおりさん (ピアノ弾き語り)
22年1月の、真昼の月企画ブッキング以来になります。
♪ ヘイミスター ♪ ランデブー ♪ そらゆけソレイユ ♪ 晩秋 など5曲。
アッパーなピアノと個性的な節回し、そして少しファンタジーな詞。
少し甘く丸さの有る歌声と、多彩な曲風が印象に残る方ですね。
◇ 青柳舞さん (ピアノ弾き語り)
18年11月の、真昼の月企画ブッキング以来になります。
♪ ラストダンス ♪ Float Dancer ♪ リズム ♪ 太陽の涙 など6曲。
ロりックテイストでジャジーだったりワルツ調だったり、ピアノの躍動感も素敵。
Natural Woman (Carol King カバー) も歌われましたよ。
◇ イツロモリとアベコ イン ヒガシノメーコ ( Pf.Key & Vo. / Dr. / Ba. & Vo. )
初めてお聴きしますが、メーコさんとのトリオ編成は初めてなのだそうです。
♪ 誰が呼んだかモダンガール ♪ 月 ♪ スライダーの彼方 など7曲。
グランドピアノとキーボードを織り交ぜ、アップナンバーをメインに音届け。
ベースによる一層の重厚感と女声ボーカルの異質感が、これまた妙味を添える。
♪ スライダーの彼方 は、羽井一彰さんとボーカルコラボされましたよ。
錚々たる個性派の凄い出演者の中で、とりを務めるのは Satsuki さんです。
ピアノ&コーラスの小川徹さんと、呼吸を合わせてからスタート。
♪ 江ノ島ハイヒール
♪ 新宿駅
♪ 女の子はルーラ
♪ 餃子
♪ ピーナッツ症候群
♪ ふたりぼっち
アンコール
♪ 即興曲
軽快に弾む「江ノ島ハイヒール」は、仕事を放り出して海へ逃げ出すOLの物語へ。
お客さんの claps と徹さんのピアノに乗って、軽やかに歌い跳ねる。
来場御礼を述べ徹さんの紹介を行い、あらためて客席と乾杯をされてから、
人生模様を一気に3曲紡いで行きます。
ピアノのメロディから穏やかにスタートした「新宿駅」。
そこに描かれるのは、世の中の変化と共に変わりゆく風景・そして多彩な人生模様で、
自分を俯瞰したような表現は、次の「女の子は、ルーラ」へと続いて行く。
描かれるのは、交差点の向こうから私を見つめている小さい時の自分。
その眼には、今の自分がどんな風に映っているんだろうか・・
続いての「餃子」では、あなたの居ない寂しく物足りない世界を、具の無い餃子に例える。
Satsuki さんらしい??な曲名の作品は、歌を聴き進むと、じんわりと沁み入るのですよ。
終盤の「ピーナッツ症候群」も、品な作品の一つですね。
節目の年代を迎える際の多感な心境を描かれた作品で、思ったように進んでくれない
人生のもどかしさを、歯に挟まった悩ましいピーナッツに例えつつ、
徹さんのピアノソロも挟みながら明るく歌い上げる。
本編最後は、デビューアルバムから心に染みる「ふたりぼっち」が届けられました。
徹さんが恵比寿を離れる前に、聴いて涙したとうかがった名曲でもあります。
情感豊かに歌い上げ一旦ステージから下がりますが、客席の call の中でアンコールに再登場。
締めは、徹さんも " あれ行きますか " と、とりの時はお馴染みになって来た「即興曲」へ。
ラップの様に聴こえながらも、生きる事への色々な気持ちや周りへの感謝を散りばめ歌い、
「真昼の決斗 Music Royale」は終演となりました。
歌唱はもちろんMCのテンポ良さ・客席の心の掴み具合も、いつもながらに絶妙!
今回も、これぞエンターテインメントステージと感心させる、圧巻のステージでした。
そして、久しぶりに聴けた「ふたりぼっち」も、感動的でしたよ。
サポートミュージシャンとは一体となってステージを作る Satsuki さんですが、
長年の徹さんとのコンビネーションは秀逸で、MCでも演奏でも濃厚な時間でしたね。
加えて今回は、羽井さんが選んだ方々だけあって皆さん素晴らしい個性のアーティストで、
それぞれのステージも聴き処がタップリで、実に楽しい贅沢な夜を堪能させてもらいました。
皆さまお疲れさまでした、またお会いしましょう。