ソフィア・ローレン 出演映画 ベスト10
超ベテランのイタリアの名女優を取り上げます。
1 カサンドラ・クロス
ウイルスに感染して逃げたゲリラ…。ウイルスパニック映画として進行しつつ、終盤で一気にアクション映画の趣に。現場の医師と、指示をする大佐との見えない部分での駆け引きが見所です。その医師の元妻の作家という役どころでソフィア・ローレンは出演。ラストは圧巻。
2 エル・シド
とにかくスケール感が半端でなく大きい史劇映画です。戦闘シーンの壮大さといったら、CGなど当然ない時代、これだけの人数と武器と衣装を集めるだけでもかなりのものでしょう。そしてその軍をまとめる英雄役にぴったりはまるチャールトン・ヘストン。さまざまな愛憎の中で翻弄されかけても、けっして自分を見失わない強さは、さすが英雄と呼ばれるだけのことはあります。ソフィア・ローレンは主人公に父親を殺されてしまう恋人という複雑な役どころ。
3 アラベスク
ソフィア・ローレンが肉感的な魅力を発揮していますが、本作では活発な一面も披露。サスペンスの中に小悪魔的な存在感で、どこかコミカルな味付けにもなっています。意外に浅いミステリーよりも、どちらかというと追う・追われるの緊張感をサスペンスのメインに据えている印象。それでも娯楽作としては満足できるものに仕上がっていますし、色彩豊かなローレンの着るファッションや乗る車を観るのもまた楽しいです。
4 失われたものゝ伝説
ソフィア・ローレンのエキゾチックな雰囲気が遺跡や砂漠の雰囲気とマッチしています。この時代ならではのスター映画という雰囲気はありますが、旅気分も味わえる宝探し映画。
5 ひまわり
ソフィア・ローレンの代表作であるメロドラマです。新婚僅かで出征した夫が行方不明に。必死に探した末に見つけた場所はなんと…。繰り返し使われるテーマソングが強烈な印象を残します。戦争によって運命を変えられてしまった悲しい恋の行方がせつなさとやるせなさを誘います。
6 NINE
ロブ・マーシャル監督はミュージカル映画での歌唱シーンの使い方は巧みで、すんなり違和感なく入り込むことができるのです。そしてそのシーンはゴージャスで迫力も満点。しかもなかなかの豪華キャスト。ストーリーには多少無理やり感は感じましたが…。主人公の映画監督の母親役でソフィア・ローレンは貫禄の存在感。
7 殿方ごろし
ソフィア・ローレンあっての企画といった軽い作品。30歳も歳の離れたカップルが成立寸前にまでなるのは映画ならではの顛末なのですが、最後はわりと清清しいかっこよさを見せてくれます。カラーを有効に使い、風光明媚なナポリ南部の景観にローレンがなじんでいて、陽気なイタリア人の世界をさらに引き立てている。
8 ローマ帝国の滅亡
タイトル通りの壮大なスペクタクル歴史映画です。皇帝の娘役のソフィア・ローレンが主演。上映時間も3時間と長丁場ですが、その分やや中心がぼやけてとっちらかってしまった印象も。
9 私はそんな女
ソフィア・ローレンのための映画という印象。まずローレンありきで書かれた脚本にもみえる。それほど中心はローレンで、会話のシーンでのアップも、圧倒的にローレンの時間のほうが長い。話自体はたわいのない話。ようするに金よりも愛だという、使い古された話。それでも1時間30分でまとまっていて、無駄をほとんど削いでしまっているので、その点は潔いですが。
10 伯爵夫人
チャップリンが監督を務めていますが、内容的にはほんとにたわいのないラブ・コメディです。マーロン・ブランド演じる離婚寸前の外交官相手と、ソフィア演じる伯爵夫人を愛し始めてしまうという、いってしまえば不倫映画なんですれどね。