精神科病院を舞台にした映画 ベスト10
病院を舞台にした映画は多いですが、
その中でも精神科の病院を舞台にした作品は、
異彩を放つ個性的な作品が揃っています。
社会問題としてシリアスに描く場合もあれば、
ユーモアを持って風刺的に描くものもありますが、
そんなものをひっくるめて10本選んでみました。
部分的に病院シーンがある映画もあるのですが、
病院でのシーンがメインになっている映画から選びました。
①クワイエットルームにようこそ
生き生きした内田有紀が魅力的なコメディタッチの作品。前半はちょくちょく笑いどころもあるのですが、だんだん人生の悲哀のようなもののウェイトが高くなり、最後はちょっぴり切なくて、ちょっぴり元気になる感傷的なムードになってきます。松尾スズキらしい一癖も二癖もある作品ではありますが、映画そのものはとっても観やすいですし、ツボも心得ていますので、最初から最後まで飽きることもありません。精神病院が舞台の話ときくと、どこか鬱屈したような気持ちで帰ることになるのかと思っていたら、意外にも爽やかな気分で劇場を後にすることになりました。大竹しのぶ、蒼井優ら芸達者が個性的な演技を見せてくれます。
②シャッター・アイランド
ディカプリオ主演、孤島に作られた精神病を患った犯罪者を収容する病院を訪れた保安官を軸に描かれる心理ミステリー。最後に明かされるオチにいつ気づくか、この映画のポイントはほぼそれに絞られるでしょう。
③酔いがさめたら、うちに帰ろう。
精神病院のアルコール病棟に入院した漫画家の夫の戦場カメラマン。そこでの個性的な患者たちの会話に癒されていく一方で、別の病が彼をむしばんでいくという実話に基づいた作品。ひょうひょうと過ごす主人公は、浅野忠信ならではの味わいが出ていたのではないでしょうか。そして永作博美演じる奥さんの元夫との距離の取り方も素敵でした。
④17歳のカルテ
結果として、アンジェリーナ・ジョリーとウィノナ・ライダーが世代交代を果たすことになったヒューマンドラマ。一癖も二癖もある若い女性たちが過ごす病院の中での様々な出来事、確執、ぶつかり合い、成長、そして最後に迎える悲劇。ブリタニー・マーフィ、クレア・デュヴァルといった当時の若手バイプレーヤーの演技合戦も見どころ。
⑤クイルズ
精神病院に幽閉されたサド侯爵。取り巻く人々を含めて、共感できる人物がほとんどいないのですが、印象は強烈。激しい描写が多い割に、どこか冷めた空気を感じました。
⑥ハーモニー
精神病院でひょんなことからオぺラ劇を演出することになった男の、心温まる話。恋人や居候の友人との係わりも絡めて、前半は退屈なものの、最後はほろりとおさめるところはグットきてしまいました。
⑦光の旅人 K-PAX
ケヴィン・スペイシー演じる主人公は、自分を宇宙星人だと主張し、精神病院へ送られます。医師のジェフ・ブリッジスが懸命に治療に当たりながら、スペイシー演じる患者の奇妙な言動の由来を明らかにしていきます。
⑧カッコーの巣の上で
精神病院に入れられた「正常者」が、その中で精神を病んでしまい、最後は殺されてしまうという悲劇は、ショッキングな内容。現代の社会を皮肉った内容ととらえられたこのテーマの中の代表的作品。ジャック・ニコルソンをはじめ、出演者の演技も高く評価されました。
⑨オープン・ユア・アイズ
最初はロマンス映画かと思ったら、異様な世界に引き込まれ、なんとも言いがたい異色スリラーの作品となっています。冷凍保存に目覚める前の夢の世界にとまどう主人公という設定なのですが、とにかく独特の世界のスペイン映画。のちにリメイクされます。
⑩ゴシカ
女子刑務所精神科病棟を舞台にしたオカルト・ミステリー。ただ作品的にはホラーなのか、ミステリーなのか、どっちつかずの作品になってしまいました。しかも謎解きも伏線もほとんど張らないで、いきなり犯人が現れ、また一人増えと、まったく予想外の展開を示して行くから、かなり雑な作りといわざるを得ない。
![映画いろいろベスト10 + 似顔絵-ゴシカ](https://stat.ameba.jp/user_images/20120116/16/tsupparitaro/78/e9/j/t02200166_0232017511738311550.jpg?caw=800)