カート・ラッセル 出演映画 ベスト10
今日取り上げるのはカート・ラッセル。
強烈な個性があるというわけでもなく、
演技がめちゃくちゃうまいというわけでもなく、
かといった圧倒的なイケメンというわけでもなく、
でも長い間活躍を続けているというところが
逆に彼の凄いところのような気がします。
ただ、ここ3年ほど、スクリーンで観ていません。
新作が待たれるところです。
①バックドラフト
今までも別のランキングの中で何回かベスト10に取り上げてきた作品。アクションとサスペンスとドラマが程よく配合された娯楽作品として見応えのある映画です。アクションシーンではまるで意志を持っているかのように人間に襲い掛かる火と消防士の対決が、サスペンスでは放火犯の真相を暴こうとするデ・ニーロの活躍と爽快なラストシーンが、そしてドラマでは男兄弟が対立しながらも最後に同じ消防士として通じ合う様子が、それぞれに山場があり、お腹いっぱいになります。カート・ラッセルはウィリアム・ボールドウィン演じる主人公の父親と兄の二役。
②デス・プルーフ in グラインドハウス
まさにタランティーの面目躍如です!とにかくいい意味で人を喰ったような映画なのですが、遊び心がいっぱい。改めて映画が好きなんだなぁ、この人はと感じさせられました。ポップでスリリングでグロでと、何でもあり、「好きなように作ったので、好きな人だけ観てください」というような、しかしながらけっして調整的でない愛情の感じる面白い作品でした。謎の不気味な男を演じるカート・ラッセルも最高です。
③夢駆ける馬ドリーマー
家族の再生、競走馬の再生、夢の再生、そんな様々な意味での再生を描いたこの映画は派手ではないですが、心の温まる佳作になっています。妻との関係、父親との関係、娘との関係、いずれも1頭の傷ついた競走馬が再びレースで勝つまでの過程の中で、家族がお互いの気持ちを理解し始め、絆を取り戻していく様子は、穏やかな感動を呼んでくれます。カート・ラッセルは主演の牧場主。
④ブレーキ・ダウン
カーチェイスが見どころのスピード感あるアクション映画。妻が行方不明になったサスペンス色の強い前半、カーアクション、ガンアクションの後半と緊張感のある展開で最後まで楽しめる構成。ラッセルは主演で大熱演。
⑤遊星からの物体X
南極基地を舞台に、犬や人間に宿った謎の宇宙生命体との戦闘いを描いたSFスリラー。生命体が宿っているのか宿っていないのか、見かけではわからない中で疑心暗鬼が続き、寒々とした恐怖を感じられます。主演のラッセルは最後まで生き残るのですが、果たして彼の中身は?
⑥ポセイドン
有名な「ポセイドン・アドベンチャー」のリメイク作。オリジナルと比較すると薄いし軽いのですが、パニック映画としての役割を果たすことに徹したという部分では、パニック映画ファンにはそれなりに楽しめるものになっています。
⑦バニラ・スカイ
トム・クルーズ主演のスペイン映画のリメイク作。夢や現実が入り乱れややこしい構成ですが、ペネロペ・クルスとの共演が当時話題になりました。私生活をそのまま魅せられているのではないかと…。カート・ラッセルは精神分析医として登場。
⑧ソルジャー
カート・ラッセル主演のSFバイオレンス。復讐に駆けるまでの過酷な運命の数々は観客が彼に感情移入するのに充分で、鍛え上げられた肉体と精神で、最強ソルジャーに立ち向かう様は、まさに男を感じました。流れ自体はよくある展開なのですが、設定にちょっと工夫を加えたことと、セリフを極力排除したことで、どことなく重みを感じるようなみのになってしまうから不思議。
⑨トゥームストーン
たびたび西部劇に登場するワイアット・アープをカート・ラッセルが演じています。保安官が悪者をやっつけるという西部劇の典型的な構図。やけに撃ち合いが多くて、人が次々に殺されるのが、どうも頂けない。ラッセルの設定もちょっと年令に合わないかな。
⑩エグゼクティブ・デシジョン
ラッセル得意のどアクション映画。サスペンス的緊迫感も途切れなく続き、スカイアクションとしてまずまずの出来。現実離れした展開になってくるのは仕方ないかもしれませんが。