とりとめのない読書記録

とりとめのない読書記録

読書記録が主なのでブログタイトル、マイナーチェンジしました。本の評価はあくまでも個人的評価です。世間の評価と異なります。

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鷹井伶著
『雪の殿様』・ 招き猫文庫
(白泉社・2015/11/10 第1刷)
2015/11/13 読了

評価 10/10

「雪は人の心に似ている―――雪に魅せられ、後に日本初の雪の研究書『雪華図説』を出版して「雪の殿様」と親しまれた古河藩藩主にして寺社奉行、土井利位(としつら)が裁く事件の数々。雪明かりのような女が縁切り寺に駆け込んだ真相とは? 女人禁制の寺に起きた醜聞と富くじの謎、そして利位は隠れ切支丹を巡って老中・水野出羽守と対決することに! 書き下ろし」(裏カバーより)



「ネコろんで読める時代小説」という招き猫文庫のコンセプトを体現している平易な文章で書かれた心あたたまる人情ものの時代小説です。






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仁科裕貴著
『座敷童の代理人 2』・ メディアワークス文庫
(KADOKAWA・2015/10/24 初版)
2015/11/10 読了

評価 10/10

「 しがない妖怪作家・緒方司貴のもとに、遠野から不思議な宅配便が届いた。その中身とは・・・・・・可愛い子狸の妖怪!?
 異変を感じた司貴は、妖怪のお悩み相談役「座敷童子の代理人」として、遠野の旅館「迷家荘(まよいがそう)」を再び訪れる。
 今回の妖怪たちを悩ませていたのは、六角石神社で行われる「妖怪祭り」の大騒動。司貴は、相棒の童子と協力してその解決を図るが、子狸の秘密や天女の捜し物など、増える問題にてんてこ舞いに。
 そんな一方で司貴&童子の”座敷童コンビ“も過去の記憶を少しずつ取り戻し・・・・・・。」(裏カバーより)



『座敷童の代理人』シリーズ第二作。ハートウォーミングな妖怪ドタバタファンタジーです。






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高村透著
『おきつねさまのティータイム』・ メディアワークス文庫
(KADOKAWA・2015/10/24 初版)
2015/11/04 読了

評価 10/10

「 心休まる洒落た雰囲気の紅茶専門店マチノワでは、女の姿に化けた狐が紅茶を出してくれるという―――。
 実は彼女、紅茶を淹れるのが苦手。客に紅茶をつくるのは、もっぱら尼子拓巳という青年の役割だった。
 そんな店を訪れるのは、悩みやトラブルを抱えた客ばかり。お節介焼きの狐と、そんな彼女に呆れつつもフォローするなのだが・・・・・・。
 これは、人を騙すことがきわめて下手な狐と、人を騙して生きてきた詐欺師との、嘘と紅茶にまつわる物語である。」(裏カバーより)



一筋縄ではいかないようなストーリー展開です。タイトルからほんわか系だと思って手に取ると裏切られます。最後、物語がバサッと切れている感があるので、続編が出るかも。






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篠原美季著
『花想空間の宴 華術師(かじゅつし)宮籠彩人の謎解き』・ 新潮文庫nex
(新潮社・2015/11/01 発行)
2015/11/02 読了

評価 10/10

「「迷宮庭園」に暮らす宮籠彩人(みやこもりあやひと)は、花の言葉を伝える華術師の貌を持つ。そんな彼の許に足繁く通う編集者の立花真(たてはなまこと)が、突然、消息を絶った。折しも、周辺では華術師を巡る血なまぐさい事件が起こり始めている頃。そして、殺人事件の容疑者に、彩人が・・・・・・。真相を追う彼らの前に、多重に仕掛けられた「嘘」が浮かび上がるとき、謎に満ちた「華術師」の真実が、ついに明らかになる―――。」(裏カバーより)



「華術師 宮籠彩人の謎解き」シリーズ第3作。殺人事件のほうは犯人の予想がつきやすかったり、警視庁の刑事があまりに無能だったりと、ツッコミどころはありますが、登場人物たちの人間模様をめぐる謎解きには感心させられました。






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藤木凜著
『バチカン奇蹟調査官 悪魔達の宴』・ 角川ホラー文庫
(KADOKAWA・2015/10/25 初版)
2015/11/01 読了

評価 10/10

「悪魔祓いの補佐としてドイツに赴いたロベルトは、“悪魔憑き”とされる少女の壮絶な変貌ぶりを目にして戦慄する。一方、ニュルンベルク駅では連日決まった時刻に人が死ぬ連続不審死事件が発生。その後、街のいたるところで“悪魔”の目撃情報が報告され、住民の不安が募っていく。調査に合流した平賀は驚愕の方法で“悪魔”の正体を突きとめるが―――! 一連の事件から導かれた恐ろしい事実とは!? 天才神父コンビの事件簿、第10弾。 」(裏カバーより)


『バチカン奇蹟調査官』シリーズ第12作。番外編2巻を除き、本編第10弾です。今回の舞台はドイツ・ニュルンベルク。そこで発生した不可解な連続自殺と悪魔憑きの謎解きを通じて、恐るべき陰謀を暴くロベルトと平賀。オカルト色がかなり強い物語です。





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二宮敦人著
『占い処・陽仙堂の統計科学』・ 角川文庫
(KADOKAWA・2015/10/25 初版)
2015/10/31 読了

評価 10/10

「「生年月日と人生の相関性を対象とする数千年規模の数理解析―――それが四柱推命。つまり、統計科学です」。11年前に行方不明になった妹を捜し続ける喜一は、すべての手掛かりを失い、藁にもすがる思いで評判の占い師を頼る。白衣を纏った大学院生の彼女は、生年月日から運命を占う「四柱推命」で失踪した妹を占うと、鑑定結果を手掛かりに、その足跡をたどり始めるのだが―――。占いと謎解きが融合した、新感覚ミステリ!! 」(裏カバーより)


四柱推命を統計科学ととらえ、その占い結果をもとに「事件」の解決をはかるミステリ作品です。著者にしては珍しくグロい描写がほとんどないので、気楽に気軽に楽しめる作品です。





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平谷美樹著
『採薬使佐平次』・ 角川文庫
(KADOKAWA・2015/10/25 初版)
2015/10/29 読了

評価 8/10

「大川で斬死体が上がった。吉宗配下の御庭番にして採薬使の植村佐平次は、探索を命じられる。その死体が握りしめていたガラス棒を手がかりとして、事件を追うことに。一体何のために使っていたのか。同じ頃、西国で蝗害が広がり、稲作に深刻な被害をもたらしていた。採薬使の仲間を、原因究明のため江戸を発たせた佐平次だったが―――。2つの事案に隠された、驚くべき真相が明らかに。享保の大飢饉の謎に挑む、新解釈時代小説。 」(裏カバーより)


享保の大飢饉の裏に潜む大きなはかりごとを採薬使佐平次を中心とするひとびとが暴く、スケールの大きな時代ミステリ小説です。





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織守きょうや著
『記憶屋』・ 角川ホラー文庫
(KADOKAWA・2015/10/25 初版)
2015/10/29 読了

評価 5/10

「大学生の遼一は、想いを寄せる先輩・杏子の夜道恐怖症を一緒に治そうとしていた。だが杏子は、忘れたい記憶を消してくれるという都市伝説の怪人「記憶屋」を探しに行き、トラウマと共に遼一のことも忘れてしまう。記憶屋など存在しないと思う遼一。しかし他にも不自然に記憶を失った人がいると知り、真相を探り始めるが・・・・・・。記憶を消すことは悪なのか正義なのか?泣けるほど切ない、第22回日本ホラー小説大賞・読者賞受賞作。 」(裏カバーより)


第22回日本ホラー小説大賞読者賞受賞作ということで期待して読んだのですが、正直期待外れで、個人的にはどうしてこの作品が選ばれたのか不思議に思いました。共感できない主人公・遼一の心情、だらだらと説明的に続く遼一内面の叙述、前半でわかる「記憶屋」の正体、などなど。





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