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~ これは、2010年02月28日の 06:00 から 13:00 までの出来事である。 ~


深夜のハイウェイを爆走し、愛知県に突入した頃のこと。

運転していたタイチが突然、胃の痛みを訴えながらのたうち始めたので、急遽、高速の路肩に車を停めて様子を見る事にした。


暫し様子を見るも、痛みは一向に引く様子がなくって。

どう見ても復活は無理と判断し、携帯から119をダイアルした。

ってか、高速で救急車呼んだ後、この車ってばどうなるんだろう?


そんな事を思いつつ、雨の高速道路に立って救急車を待つ。



で。

30分ほどの後、駆け付けてくれた救急車に乗り込み、見知らぬ土地の病院に送り届けられた私達。

あまりにもマンガみたいな展開に、どこかどうしても現実感が持てないままに、あれやこれやと手続きが押し寄せて来る。

点滴に繋がれたタイチを載せたベッドが、病院内を右へ左へと移動させられてゆくのを眺めつつ、待つこと数時間。
・・・診断は、急性盲腸炎だった。


手術が必要だけど、こんな知らない街で入院させる訳にもいかず、しかも、車は高速道路に置き去り状態。

先ずは、車をここまで運んで来なくっちゃ。



とは言っても、私、免許なんて持ってないし。



病院受付に相談すると、警察に相談するよう指示されたので、最寄り警察に連絡してみる。
警察からは、高速道路管理局(ここの人間は本当に分からず屋で、救急車の中にいる時から、「車をいつどけてもらえますか?」という電話を何度もかけてきた。「今、病院に着いたばかりなので私もすぐには戻る事ができません」というと、「じゃあ、何時にしますか?」と。「○○病院に聞けよ、カス」と言って切っても何度も私の携帯に掛けてくる阿呆だった。お陰で電池が激しく消耗。)に連絡するよう言われ、このあたりで携帯電話の電池残量が僅かになって、10年以上振りにテレフォンカードを買った。なんか悲しい。

高速道路管理局は相変わらず阿呆で、「あなたがすぐに動けないなら、誰か代わりのお友達でもいいので、すぐ来て貰えますか?」と言う。
こんな場所に、友達とかいないし(涙)

車の正確なありかを知る為と、高速道路管理局の人が馬鹿すぎて話にならないので直接連絡を取りたくない旨を伝える為、一旦、救急センターに電話。


と、「そこで待っていて下さい」という、久しく聞いていなかった優しい言葉が!
これってもしかして・・・?!



待つこと30分ほど。

救急隊員さんたちは、何と、私服で私を迎えに来てくれた。

要するに「現地のお友達」として、来てくれたワケである。



絶望的だった状況は、一気に好転。
くらにタイチの所に残し、「現地のお友達」たちと一緒に車を回収し、落ち着いたら御礼にゴハンをご馳走する約束をした。本当に、涙が出そうなくらい嬉しかった。

残り少ない携帯の電池を使って、東京にいる安東もぁ。に電話。

「すぐ新幹線に乗りますわ。では、後ほど。」


流 石 で す !



13時の名古屋駅、手を振りながら近付いてくる安東の姿が、神に見えた。


つ づ く 。